丹下日出夫の予想

丹下日出夫

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問答無用の決定力!週末の特別レースを完全に制圧します!

12月15日 中山11R 朝日杯FS(G1)

丹下日出夫の見解

【百万馬力】鉄腕アトムが飛んでくる。デビュー戦の阪神マイルの走破タイムは1分37秒5・上がりは34秒1。前半1000mが1分2秒9というスローゆえ、一見変哲のない記録に映るが、12秒4-10秒9-11秒3というレースの上がりに対し(3Fは34秒6)、自身のソレは34秒1)。4角7番手という通過順から逆算すると、直線2Fを推定10秒8-10秒9見当の快ラップで、阪神の坂を登板。その破壊力の在り処を、次走のデイリー杯2着で証明。平坦の京都ゆえ、出し抜けをはかったホウライアキコをクビ差とらえきれなかったものの、自身も1分33秒2で走破。

ディープ産駒にしては、首差し・胸前厚く、いわゆる「タンク型」のスプリンター。元々短距離馬・マイラーは、調教タイムと直結する、気のいいタイプが多いものだが、朝日杯に合わせるかのように、調教時計短縮通り、余計な部分が削ぎ落とされ、身のこなしにも機敏さとシャープさが前面に出てきた。

逆転があればプレイアンドリアル。東京スポーツ杯は、1000m通過は59秒6のスローで行き出したが、マイル通過は1分34秒3。残り4Fから11秒9-11秒6-11秒2-11秒6と(3Fは34秒4)、11秒台のラップが4連続する急流に一変。イスラボニータの完成度とキャリアに、クビ差惜敗を喫したものの、二度三度と、差し返す素振りを見せての、1分45秒9のレコード。ちなみに前年、東スポ杯を1分46秒0のレコードで駈けたコディーノは、続く朝日杯を1分33秒4のタイレコードで2着。2歳レコードに固執しすぎるのもどうかとも思うが、坂のある東京の1600-1800mのタイムや上がりは、少なくとも皐月賞に至るクラシック戦線では重い数字となるのは確か。

東スポ杯では、パドックの最前列で馬も見させてもらったが、首・肩・胸・腰など、各パーツが岩のように盛り上がり、パワーや鍛錬のほどはともかく、この造りで、瞬発力勝負に対応できるのかと、首を傾げたくらいだった。競馬週刊誌に掲載されている立ち姿を見ると、明らかに前走よりシルエットが鮮明になっている。総合力と完成度で逆転も十分。

ショウナンワダチは東京マイルを1分37秒2・上がり34秒0で新馬勝ち。阪神と東京の違いこそあれ、12秒3-11秒2-11秒2というレースラップを(3Fは34秒7)、直線一気に串刺し。冒頭のアトムの新馬戦と、上がりのラップ形態は酷似している。次走のベゴニア賞は、1分35秒5に時計を短縮するとともに、余力を持って33秒6に末脚を研磨。決め手なら負けない。

中一週が課題になるが、ウインフルブルームは、阪神マイルの千両賞を1分33秒9で突破。上がり4Fを11秒台の連続ラップで後続を完封している。本質的にはダート馬だろうが、完成度の高さと、オーバーシードの中山ならアジアエクスプレスも連下争い圏内。

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