丹下日出夫の予想

丹下日出夫

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9月29日 中山11R スプリンターズS(G1)

丹下日出夫の見解

【当代随一のスプリンター】ロードカナロアで、ほぼいける。スプリンターズS・1分6秒7のレコ勝ちを皮切りに、香港GI、高松宮記念制覇。そして58キロを背負い、マイルの安田記念までを制した当代随一のスプリンター。前哨戦のセントウルSは斤量差もあったが、スタート後の1Fの入りは12秒0のスロー。2F以降の10秒9-10秒9-11秒0という、ハクサンムーンと酒井コンビの、絶妙のペース配分を褒めるべき。クビ差2着に詰め切れなかったものの、上がり33秒4は最速。阪神の坂よりもハードルの高い中山の急坂に替われば、ゴール前1Fの風景も当然ながら違ってくる。マークする相手はハクサンムーン一頭。岩田の旗色も鮮明だ。ロードカナロアに対し、唯一逆転の可能性を残すのはグランプリボス。過去十年のスプリンターズSの結果からは消え失せているが、ダイイチルビー、ブラックホークなど、マイルGI・1-3着馬から初の1200m・スプリンターズSへと転身して勝利をモノにした例に倣えば、グランプリボスも(NHKマイル勝ち・マイルCS2着)、これに該当。1400-1600mは、折り合いを気にしながら苦心の操縦--安田記念の敗因は、まさにそこにあったが、それゆえに6F短縮に新味。中間の調教も1200mを想定して、栗東坂路49秒7を皮切りに、テンからビュンビュンと飛ばすハードワーク。6Fから8Fの安田記念を制したロードカナロアの、逆バージョンもあっていい。ハクサンムーンも力をつけている。今春は高松宮記念3着、CBC賞2着。そしてアイビスSD楽勝、セントウルS連勝の軌跡に、スプリンターとしての本格化がありあり。二戦連続して480キロと体重表記は代わっていないが、はちきれんばかりに実の入った胴回りにも目下の充実振りが見て取れる。ただ、今度はロードと同斤。アイビスSD時よりはマシだったが、本馬場入場の際の旋回癖を目にすると、どこかおっかない。関東圏の中山への輸送でテンションが上がるようだと、思わぬ失速も。惑星はサクラゴスペル。スプリンターズSを逆算する形で、朱鷺Sを設定。58キロを背負い、横山典をもってしても終始掛かり気味で、勝ち馬の差し込みを許してしまったが、中山は[2001]。二週前の追い切りでブリンカーを装着してみたが、Wコースの6F追いにも我慢ができた。「レースを楽しむ」と、横山典の口ぶりはサラリとしたものだったが、本当は乾坤一擲の勝負気配?(笑)。終い勝負に徹すれば、ドリームバレンチノにも2着争いの目。前回のセントウルSの位置取りは、ロードカナロアのすぐ後ろ。真っ向勝負を挑んだぶん、3着と詰めを甘くしたが、正攻法では歯が立たない?逆に今度は終いと腹をくくれる。サンカルロも、キーンランドCは、あくまで前哨戦。加齢による衰えは否めないものの本番はここ。

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