丹下日出夫の予想

丹下日出夫

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問答無用の決定力!週末の特別レースを完全に制圧します!

4月15日 中山11R 皐月賞(G1)

丹下日出夫の見解

【宝石のような才能を愛でたい】ワールドエースで断然。宝物のようなその才能を、確かめる皐月賞だ。そのキャリアにおいて、何度も時計やラップで能力の在り処を何度も示してきたが、根幹をなすのはきさらぎ賞。前半1000mは1分1秒7のスローなら、上がりが速いのは当然。ラスト4Fは11秒6―11秒3―11秒3―11秒1(3Fは33秒7)という、加速ラップを描いたが、4コーナー手前、ひとムチくれると、あっという間に風景が縮まる。直線入り口で先行集団に取りついた脚は、見た目もスピード感満点だったが、自身の上がりは33秒0。位置取りから逆算すると、残り2F近辺は推定10秒8前後。ダメを押すかのように、最後の1Fも推定10秒台。“絶対能力”である、10秒台の瞬発力を二度にわたって叩き出すとともに、10から11秒台のラップを4連続。クラシックに必要不可欠の持久力――“底力”も同時に表記してみせた。ちなみに、1分47秒0は、きさらぎ賞のレースレコード。昨年のトーセンラーは1分47秒6。本格化前とはいえ、3着のオルフェーヴルの上がりは33秒2だった。前回の若葉Sでは、雨馬場もスイスイ。稍重だけに、2分4秒4という走破タイムは、平凡の域を出ないものの、レースの上がりが36秒4に対し、自身のソレは35秒3。悠々の大外一気は、ちょっと次元が違った。グランデッツァとは走法は違えど、雨馬場もこなす。本番の皐月賞は、ローテーションの狂いによる(若駒2着は想定外だった)、微妙に減った馬体の維持。輸送をクリアしなくてはならないが、一週前に併せ馬でビッシリ。馬体造りにメドが立ったからこその、いっぱい追い切りのように思う。木曜日発表の体重は452キロ、馬体は保っている。枠順は9番。小回りの2000メートルだけに、好スタートを切るにこしたことはないが、瞬発力・持久力の次元が違う。よほどの不利さえなければ直線だけでも間にあう。ワールドエースが柔ならグランデッツァは剛。スプリングS快勝は、1ハロン延長の皐月賞制覇を喚起させる好内容だった。実物を目にするのは、昨年3月14日の牧場訪問以来になるが、クラシック仕様の造りとは、こういうものだろうか。元々が肉の束や骨格の在り処がわかりやすい栗毛。一緒に下見所を周回するディープブリランテやアルフレードたちとの、骨の太さや体力の違い――才能や資質という言葉に置き換えてもいいだろう。スケールの違いみたいなものが、一堂に会することで、一層浮き彫りになったりもする。札幌のデビュー時から思ってはいたが、このくらいの馬になると、制御するのにM・デムーロ・クラスの腕っ節も必要になってくるのだろうが、道中は、中団前よりの外め。渋馬場を見越して、馬場のいい外めを選んで走ったというよりは、直線入り口で先行馬を視界に入れれば、なんとかなるという、見下ろしの競馬。スプリングS当日、M・デムーロは早いレースで降着処分を受けたが、それがなければ、ひょっとしたら、もっとタイトに3、4コーナーを抜け、ディープブリランテを握りつぶすように交わす、厳しい競馬を組み立てていたのかもしれない。ひと叩きしたことで、腹回りトモ回りの筋肉が盛り上がり、栗毛の馬体は黄金色に張り輝いている。状態も絶好だ。一角崩しがあれば、ゴールドシップも、共同通信杯を境に、余分な脂肪が抜け首差しから背中、腰にかけてのラインが格段によくなってきた。好バランスは、上がり33秒3の推進力を生む源にもなっているが、勝負どころで置かれさえしなければ、同タイプのグランデッツァとは僅差。一瞬の脚に賭けるアダムスピークは、ラジオNIKKEI杯と同じ2番枠を引き当てた。スプリングS2着のディープブリランテは、フォームや折り合い面でさらに一歩前進。大穴はスプリングS最速の上がりをマークしたサトノギャラントの切れ。破天荒なシルバーウエイブの二連勝のレース振り。

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