の予想

11月13日 京都11R エリザベス女王杯(G1)

の見解

 エリザベス女王杯は史上稀に見る大混戦。3歳勢のトップに加え、古馬勢も充実。さらに海外組も昨年の覇者を含む強敵2騎…どこからでも入れる、ハイレベルな一戦になりそうです。

エリザベス女王杯(G1・京都外11F)
2006:34.8-34.8-25.3-36.5=2:11.4(カワカミプリンセス=降着)
2007:36.2-37.0-24.6-34.1=2:11.9(ダイワスカーレット)
2008:35.1-36.6-25.2-35.2=2:12.1(リトルアマポーラ)
2009:36.0-36.7-24.1-36.8=2:13.6(クィーンスプマンテ)
2010:36.2-36.0-24.0-36.3=2:12.5(スノーフェアリー)
※ラップは「3F-3F-2F-3F」で表記、( )内は1位入線馬。

 近年のレースを見ると、どの部分でも緩まず淀みなく流れるラップとなっています。この流れのなかで、上手く溜めを作って外回りのラストの直線でキレを引き出せるタイプが、差し勝負を制することになります。

 特にここ2年は4つに分割したブロックが「36秒台-36秒台-24秒台-36秒台」と、すべてのブロックで「1ハロンあたり12秒強」のラップを踏んでいる計算ですが、この平均的な流れで前が大きく離す展開になっており、結果的に後ろから行き過ぎた馬が届かないレースが続いています。2009年は超人気薄の行った行ったでブエナビスタが3着まで、10年は好位の4-7番手にいた4頭が1・3・4・6着とすべて上位入線を果たす結果になっています。

 今年の流れは決め打ちづらいですが、一つ重要な要素を挙げると、過去「秋華賞が中盤速い激流レースになると、エリザベス女王杯は前半速い急流になりやすく、しかも秋華賞を使った3歳馬が勝つ」という明確な傾向があります。

 秋華賞の「中盤4F」が48秒台前半以内の激流になった06、08年は、エリザベス女王杯の「第1ブロック」が35秒台前半以内になり、3歳のカワカミプリンセス(降着、繰り上がりのフサイチパンドラも3歳)、リトルアマポーラがそれぞれ戴冠しています。

 これを踏まえて考えると、今年は秋華賞の「中盤4F」が「47.8」と近年最速だったので、エリザベス女王杯も前半が速くなり、古馬の完成度よりも3歳馬のスピード(+直近で急流を経験したペース慣れ)がモノを言う可能性が高くなりそうです。そうなると、ここ2年は活躍した好位流れ込み組が「割を食う」展開も考えられます。

 急流を想定すれば、秋華賞上位のアヴェンチュラ、ホエールキャプチャはやはり有力。昨年のエリ女上位組は、圧勝のスノーフェアリー以外は疑ってみてもいいかもしれません。もう1頭の外国馬・ダンシングレインはスノーフェアリーと同じイギリスオークス勝ち馬ですが、その勝ち時計は6秒も遅い「2分41秒7」と、欧州特有の「重い」タイプ…と狙い下げたいところでしたが、前走ブリティッシュ・チャンピオンズ・フィリーズ&メアズSはレース史上最速の「2分27秒2」で完勝。時計対応の幅を考えれば、3歳のこちらも当然無視はできないでしょう。

 そして妙味があるのは、人気の盲点になりそうな古馬上位組。府中牝馬Sの上位馬はスロー+外差しで追い込んできただけに、G1で急流になれば微妙に見えますが、1-3着馬はすべて急流でも好走経験があるのがポイント。イタリアンレッドが牡馬相手にサマー2000シリーズを制したことからも、基本的な底力レベルにも不足はなく、これらが突っ込めば高配当になりそうです。

●注目馬=アヴェンチュラ・ホエールキャプチャ(激流秋華賞の上位)、スノーフェアリー(昨年圧勝)、ダンシングレイン(時計に大きな幅があるG1を2勝)、イタリアンレッド・アニメイトバイオ・フミノイマージン(急流実績もあり、前走はスロー差しの末脚を披露)。

このレースの予想一覧