問答無用の決定力!週末の特別レースを完全に制圧します!
【三冠・秋二戦の絶対】10年に一度、ほんの2Fの上がり勝負という、低レベルの有馬記念もときにはある。本年のメンバー構成も、確たる逃げ馬不在。アーネストリーの動き出しで、レースが流れが決まるのだろうが、外国人ジョッキーというエッセンスもあれば、錚々たるG?馬多数。たとえ前半はスローになろうとも、スローならスローで、残り5から4F地点から一気にレースが(ラップが)動く。ちなみに昨年のヴィクトワールピサの有馬は、追い出しを開始した、残り1000mからゴールまでのレースラップは、11秒5―12秒0―11秒7―11秒1―11秒8。前年と同様、走破タイム云々ではなく、1F11秒を切る瞬発力と、11秒台を最低4連続の持久力の両方を合わせもつ、本質的な能力が問われる有馬になる。オルフェーヴルは、秋二戦で、その両方を誇示。皐月賞・ダービー二冠の内容はもちろん。秋緒戦の神戸新聞杯は、スローの上がり勝負とはいえ、ラスト3Fのレースラップは11秒2―10秒6―11秒8(3Fは33秒6)。対する自身の上がりは32秒8。前年の神戸新聞杯も、似たようなスローとはいえ、ローズキングダムの上がりは33秒3(2着はエイシンフラッシュ)。32秒8という瞬発力は、絶対的な能力の証。この神戸新聞杯の時点で、少なくともローズやエイシン級あたりは、楽々と凌駕している。続く菊花賞は、レコード0秒1と迫る、3分2秒8。前半1000mの入りは、菊とすれば平均ペースの60秒6だったが、1000から2000mにかけての通過ラップは62秒1(通常の菊は、ここで64秒前後にガクンとスローダウンする)。2000から3000mにかけては60秒2。全体時計はもちろん。レースのバランスとすれば申し分ない。しかも、上がり3Fのレースラップは11秒5―11秒6―12秒0。最後の1Fは明らかに手綱を抑えていたが、普通に追っていれば、ソングオブウインドの記録を0秒3近くは塗り替えていただろうし、ソングの菊のレコードはそもそも、前半1000m・58秒7という乱ペースのアシストがあった。秋二戦の瞬発力と持久力は、競馬史上類を見ない好記録。古馬圧倒の下地はすでに整った。枠順は、やや外目の6枠9番だが、スタンド前を好位もしくは中団内めで通過できさえすれば、楽勝まである。相手本線はブエナビスタ。前走のジャパンCは、ウインバリアシオンの動き出しとともに、8F標識から11秒9―11秒2―11秒0―11秒5に一気にペースアップしたが、ゴール前1Fのラップは、さすがに12秒0とアップアップ。最後の5Fめを、11秒前半で上がることができる、持久力と切れの両方を合わせもつ馬は、勝者ブエナビスタとトーセンジョーダンの二頭のみ。走破タイムだけを見ると平凡に映るが、3着以下とは能力と地力の違いが如実に出た一戦だった。中間の調整も、ブエナは前回以上。トーセンも、ウィリアムズとコース追いができ、体調を維持できた。惑星は、天皇賞・秋、JCで、唯一勝負付けのついていないヒルノダムール。昨年の凱旋門賞のヴィクトワールピサは、ヒルノと違って、終いだけの競馬。勝ちに行ってのヒルノの10着失速と、何も競馬をしないまま差を詰めるだけの7着と、競馬の質が異なるけれど、位置取りとレース運びは堂々本命馬の競馬。イレ込みさえなければ、ひょっとして勝ち負けだったか。凱旋門後はここ一本。一週前の競馬雑誌の写真では、若干首回りに余分な肉がついている感じもするが、大阪杯のレコ勝ち、春天完勝の実力を今一度問いたい。馬は予想家にとってもグランプリ。正攻法の予想は、大マクリをかけるだろうヴィクトワールピサ。アーネストリー、トゥザグローリーの流れ込みが筋だろうが、有馬はグランプリ。そっとルーラーシップの単も。
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