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4月8日 阪神11R 桜花賞(G1)

netkeibaデスクの見解

※月曜日段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 昨年は単勝オッズ140円のソウルスターリングが3着に敗退。一昨年も150円のメジャーエンブレムが4着に敗れ、その前年も160円のルージュバックが9着に敗れている。それ以前には、120円のハープスターやブエナビスタが勝っているように、もちろん期待に応える人気馬もいるのだが、少なくとも「桜花賞は圧倒的な人気を集める馬が登場しやすい」ということは言えるだろう。皐月賞では人気が割れるケースが多い(今年は例外だろうが)のとは対照的である。

 あとになって振り返れば、人気を裏切った断然人気馬もそれぞれ不安材料を抱えていた。しかし、桜花賞の時点ではそれが表面化しておらず、多くの予想家やファンによって「この馬は大丈夫」と信頼されていたわけである。身も蓋もない表現になってしまうが「この時期の3歳牝馬はやってみなければわからない」というのが真実だ。近年の桜花賞の教訓を活かすならば、堅い人気馬に思えてもその裏を探ってみる必要がある。

1.牡馬混合重賞での経験が活きる

 一昨年の勝ち馬ジュエラーにはシンザン記念2着の実績があったし、2015年の勝ち馬レッツゴードンキは札幌2歳S3着、2014年の勝ち馬ハープスターは新潟2歳Sの勝ち馬。2012年の勝ち馬ジェンティルドンナはシンザン記念勝ち馬で、2011年の勝ち馬マルセリーナはシンザン記念で3着していた。牡馬相手の重賞での好走履歴は、近年の桜花賞を勝つためにはマストとすら言える条件になっている。昨年の1番人気ソウルスターリングは、牡馬混合重賞への出走経験こそなかったが、アイビーSでペルシアンナイトを負かしているから大丈夫だろう、と思っていたら、勝ったのは小倉2歳S勝ち馬のレーヌミノルだった。

2.前走は着順より人気を重視

 昨年の勝ち馬レーヌミノルはフィリーズレビューで2着に敗れたことで8番人気にまで支持を落としていたが、フィリーズレビューでは単勝180円という断然の支持を受けていた。一昨年の勝ち馬ジュエラーは、チューリップ賞1番人気2着→桜花賞3番人気1着。その前年のレッツゴードンキはチューリップ賞2番人気3着→桜花賞5番人気1着。前哨戦のちょい負けで人気を落とした馬が桜花賞で巻き返す、という現象が毎年繰り返されている。前走着順より前走人気の方が、データとしては信頼性が高い。

3.小さい馬は勝ちが遠い

 コース改装になってから昨年までの11回で、馬体重450kg未満の馬の勝利は2008年のレジネッタが最初で最後である。昨年は436kgのリスグラシューが最後詰めきれず2着、一昨年は494kgのジュエラーが426kgのシンハライトをハナ差で交わし、2013年は484kgのアユサンが430kgのレッドオーヴァルに競り勝った。直線が長い阪神外回りで馬体を接しての競り合いになると大きい馬が有利という面もあるが、小さい馬は馬体減の懸念があるため、調教でびっしり攻めにくい、という理由もあるだろう。前走の馬体重としては、できれば460kgくらいはほしいところだ。

 阪神JF、チューリップ賞を勝ってここまで4戦4勝。完璧なプロフィールを持つラッキーライラックが人気を集めるが、冒頭に述べたように「やってみなければわからない」というのがこの時期の3歳牝馬。「牡馬混合重賞実績」という点でリードするアーモンドアイを上に見たい。牝馬によるシンザン記念勝ちはジェンティルドンナ以来の快挙で、牝馬の枠を超えたスケール感を持つ。

 3か月の休み明けでの挑戦は異例のローテーションになるが、なにか不安があったわけではなく当初の予定通り。桜花賞に全力投球ではなく、この先の戦いを見据える上で、馬体の充実を促すための行動だろう。牝馬路線の中心を歩むラッキーライラックとの対決が非常に楽しみだ。

 ラッキーライラックは前走で時計面のハードルもクリアー。レースぶりに注文がつかない点も強みだ。プリモシーンはフェアリーSの勝ち馬だが、昨秋の東京マイルでの好時計勝ちも強調できる。例年のフェアリーS勝ち馬とは一線を画する好素材。

 以下、大型馬でひと叩きされての前進が期待できるリリーノーブル、3連勝の勢いは侮れないハーレムライン、クイーンCで1分33秒台での2着は価値があるフィニフティ、全姉アユサンと同様の栗東滞在で姉妹制覇に挑むマウレア。

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