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10月28日 東京11R 天皇賞(秋)(G1)

netkeibaデスクの見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 今年の天皇賞(秋)に特別登録したのは15頭。ワグネリアンがすでに回避を表明、中1週となるディアドラも回避が濃厚で、13頭立てにとどまる公算が大きい。圧倒的人気のテイエムオペラオーをアグネスデジタルが負かした2001年以来の少ない頭数になりそうだ。しかし、その13頭のなかでGI勝ち馬は7頭。それ以外にGII勝ち馬も3頭と、さすがに天皇賞らしい豪華なメンバーが揃った。

 その一方、昨年のキタサンブラック、一昨年のモーリスのように、すでに国内GIを複数勝っているずば抜けた存在は見当たらない。豪華メンバーでありながら混戦模様、というのが今秋の天皇賞の勢力図だ。適性やステップの優劣の見極めが、例年以上に重要なカギを握る。

1.スピード競馬に対応できるか

 昨年は超のつく不良馬場になったが、勝ったキタサンブラックは芝1800mではスプリングSを含めて2戦2勝で、距離短縮に対応できる素地はあった。一昨年の勝ち馬は近年最強マイラーのモーリスで、2着も安田記念から直行したリアルスティール、2015年の勝ち馬ラブリーデイはその年の中山金杯をレコード勝ち、2着のステファノスはマイルの富士S勝ち馬。良馬場で行われた近年の天皇賞(秋)は、スピード競馬への対応能力が問われる結果になっている。

2.休み明けは割引が必要

 以降のGI戦線を睨んで、春以来の久々で臨む馬が少なくないが、3ヶ月以上の休み明けでここを制したのは、最近10年間ではキタサンブラックとブエナビスタの2頭のみ。それ以前ではメイショウサムソン、シンボリクリスエスがいるが、いずれもその時点でGIを複数勝っていた年度代表馬クラスだった。ずば抜けた実力の持ち主でないかぎり、強豪が揃う秋の天皇賞を休み明けで制するのは至難の業といっていい。

3.毎日王冠は負けるが勝ち

 過去10年で毎日王冠の勝ち馬が秋の天皇賞に出走したことは8回あるが、連勝したのは2008年のカンパニーただ一頭。人気以上の着順に走ったのもカンパニーだけだ。2012年のエイシンフラッシュ、2013年のジャスタウェイ、2014年のスピルバーグは、いずれも毎日王冠の敗戦から巻き返して天皇賞を勝利している。中2週と間隔が詰まっていて連続好走が難しいローテーションでもあり、負けた組の巻き返しに妙味がある。


 キセキは菊花賞の勝ち馬だが、祖母が快速馬ロンドンブリッジということもあって、本質はステイヤーではなかったのだろう。毎日王冠では春に見せた折り合い面の難点は微塵も見せずに3着。1分44秒台の走破時計も優秀だ。芝2000mで2戦2勝という実績が示すとおり、距離延長は間違いなくプラスで、前走で58kgを背負っていたことも強調できる。

 レイデオロは昨年のダービー馬。一貫して長めの距離を使われているが、こちらも祖母が短距離馬のレディブロンドであり、本質的にはスピードが活かせる条件がベストというタイプだろう。オールカマーからの臨戦は成功例が少ないが、秋の天皇賞5勝の実績を持つ藤沢和雄調教師の選んだ「レイデオロ仕様」のローテーションなのではないか。

 スワーヴリチャードはハーツクライ産駒らしく古馬になって本格化した印象で、大阪杯を快勝、マイルに挑戦した安田記念でも3着に踏みとどまった。ここは昨年のダービーで先着を許したレイデオロに雪辱を果たしたい一戦だ。

 サングレーザーは安田記念では5着に敗れたが、続く札幌記念を競り勝って、GII3勝目をマークした。GIではこれまで3、5着。ジョアン・モレイラ騎手への乗り替わりであと一歩を詰めることができるか、注目したい。

 ヴィブロスは距離が長かった宝塚記念でも4着。距離短縮はプラス材料で、相性のいい福永祐一騎手を確保できたのも好材料だ。ようやく復調の兆しが見られる一昨年のダービー馬マカヒキ、昨年の皐月賞馬で距離短縮は歓迎のアルアインにも注目。

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