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最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします

4月9日 阪神11R 桜花賞(G1)

netkeibaデスクの見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 なかなか「これ」という有力馬が現れなかった皐月賞戦線と対照的に、桜花賞戦線のステップレースは好時計決着のハイレベル戦の連続でした。素質馬が揃いすぎて取捨選択が悩ましい。楽しみな桜花賞になりました。

 しかしながら人気馬の安定感は高そうですから、あまり手を広げられそうにない。そういう意味で、馬券的にはなかなかに厄介です。能力比較以外の、べつの突破口も用意して、今年の桜花賞に切り込んで行きたいと思います。

1.チューリップ賞組が圧倒的

 過去10年の桜花賞で、前走がチューリップ賞だった馬が[8-4-5-27]。勝ち馬の8割、連対馬の6割がこの組から出ています。昨年はクイーンC組のメジャーエンブレム、一昨年はきさらぎ賞を勝ったルージュバックが圧倒的人気に支持されましたが、両馬とも馬券圏外に沈没しました。チューリップ賞以外から来る馬には、勝ち切るのが非常に難しいレース。

2.前走は着順より人気に注目

 牝馬はレース後の回復に時間がかかるケースが多く、トライアルと本番の両方で全力投球できる馬の方が例外的です。トライアルは無理せず余力を温存した馬が狙いで、逆にトライアルの激走で権利を獲得した馬は割り引き。前走1着馬は勝率5.9%・連対率19.6%、前走2着馬が勝率8.1%・連対率8.1%であるのに対して、前走1番人気馬が勝率10.8%・連対率21.6%で、前走2番人気馬が勝率13.8%・連対率24.1%。前走着順<<前走人気であることはデータからも明白。

3.牡馬混合戦での経験が活きる

 昨年の勝ち馬ジュエラーにはシンザン記念2着の実績がありましたし、一昨年の勝ち馬レッツゴードンキは札幌2歳S3着、2014年の勝ち馬ハープスターは新潟2歳Sの勝ち馬。2012年の勝ち馬ジェンティルドンナはシンザン記念勝ち馬でしたし、2011年の勝ち馬マルセリーナはシンザン記念で3着。牡馬相手のオープンクラスでの好走履歴は、近年の桜花賞を勝つためにはマストと言える条件。

 ソウルスターリングはチューリップ賞を1番人気で完勝。過去10年の桜花賞で前走チューリップ賞で1番人気だった馬は[4-3-0-2]で、さらにそこで1着だった馬は[2-1-0-0]。ちなみにその3頭は、ハープスター、ブエナビスタ、ウオッカです。この馬も現時点でそれくらいのレベルにいるのだ、という考え方は成立するでしょう。

 アイビーSで子供扱いしたペルシアンナイトがアーリントンCを圧勝しており、牡馬混合戦履歴のデータも軽々とクリアー。栗東入厩しない関東馬が不振であることなど、マイナス点がないことはないのですが、このクラスの馬のアラを探すのは、消耗するわりに実入りが少ないと思われ、あまりオススメできません。軸に固定して買い方で知恵を絞るほうが生産的でしょう。

 2番手はアドマイヤミヤビ。過去10年の桜花賞では、安藤勝己騎手と岩田康誠騎手が2勝ずつ。馬を動かす剛腕系の騎手の活躍が目立っており、ミルコ・デムーロ騎手もこれまで[1-1-0-2]。連対している2頭は両方人気以上の着順で、おそらく桜花賞適性は高いのではないかと見ます。テン乗りですが、ズブさもあるアドマイヤミヤビにはぴったりのパートナーなのでは?

 おそらくこの2頭が1、2番人気でしょうから、ここから先で上手に立ち回らないと、安い馬券ばかりいっぱい買う「必敗馬券」に陥りかねません。

 3番手にはレーヌミノルを推奨します。桜花賞で馬券圏内に入ったフィリーズレビュー組は過去10年で3頭います。アットザシーサイド、アイムユアーズ、レジネッタ。このうちアイムユアーズ以外はフィリーズレビューを負けています。昨年のアットザシーサイドは1番人気2着ですから、レーヌミノルと同じ。1400を鮮やかに勝ち切っても、本番とは関連性が薄く、着順はあくまで参考にすぎません。過去10年の桜花賞で2着3回の池添騎手への乗り替わりも魅力。

 4番手はチューリップ賞組、前走2番人気ということでリスグラシューを。ミスパンテールとの半馬身差はレースの綾の範囲内。今回は人気が落ちて、自身の競馬に徹することができます。

 カラクレナイはフィリーズレビューが素晴らしい内容でしたが、近4年フィリーズレビューの快勝した馬は、ソルヴェイグ、クイーンズリング、ベルカント、メイショウマンボ。将来的にはともかく、桜花賞での期待値は低いのが悩ましいところです。

 アドマイヤミヤビに食い下がったアエロリット、そのアエロリットをフェアリーSで打ち負かしたライジングリーズン。直前輸送の関東馬は期待値が低いのですが、この両馬はそれでも捨て切れないポテンシャルを秘めています。

 扱いが難しいのがミスパンテール。チューリップ賞では最速上がりをマークしての2着で、堂々たる内容です。ただし、キャリア2戦での桜花賞挑戦は過去10年でレッドディザイアの2着がありますが、あの馬は無敗馬でしたし、ミスパンテールには多頭数競馬の経験もありません。能力比較よりもここに至る臨戦過程を重視する(=適切なキャリアを積んでいるか)のが本稿の趣旨なので、ミスエルテとともに『好メンバーの今年だから印が回らない』ということにさせていただきました。

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