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最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします

7月2日 福島11R ラジオNIKKEI賞(G3)

netkeibaデスクの見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 かつては「残念ダービー」とも謳われた夏の福島の名物重賞。6月末か7月頭、ずっとこの時期の施行で固定されていますが、2013年から春の東京開催の延長にともなって、福島開幕週に行われるようになっていることには注意が必要です。よりスピードが要求されるようになり、残念ダービーというよりも秋以降のマイル・中距離路線の出発点ともいうべき役割を担うようになりつつあります。

1.格上がり馬にはハードルが高い

 2013年以降の連対馬8頭のうち6頭は、前走でオープン特別か重賞を走っての臨戦でした。例外の2頭は、京成杯3着のケイアイチョウサンとスプリングS3着のクラリティシチーという重賞実績馬。2012年以降、2歳戦の開始が早められたことにともなって、4-5月の3歳500万下のレベルは低くなっています。オープン・重賞で揉まれてきた馬と、500万下から勝ち上がってきた馬との間には低くない壁があります。

2.スピードレースの経験が必要

 一昨年の勝ち馬アンビシャスは共同通信杯3着、毎日杯3着。2014年のウインマーレライは芝1800mで2勝を挙げていましたし、2013年のケイアイチョウサンは2勝目が芝1600m。昨年の勝ち馬ゼーヴィントにも小回り中山の芝1800mで勝ち鞍がありました。福島芝1800mは忙しい流れになるので、2000m以上にしか実績がない馬は割引が必要です。

3.切れ味が求められる

 過去7年間、レースの上がり3Fはいずれも35秒台前半で決着しています。差して勝ち切るためには34秒台の切れ味が必要で、当然のように勝ち馬の父はサンデーサイレンス系の種牡馬ばかり。非サンデーサイレンス系の馬の勝利は2007年のロックドゥカンプが最後です。とくに強いのが過去6年で4勝、出走馬がいる年は必ず勝っているディープインパクト産駒。

 ここはライジングリーズン。例年フェアリーSの勝ち馬は軽く見られがちですが、今年は例外です。2着に負かしたのがNHKマイルCを勝つアエロリットですから、間違いなく強い馬です。桜花賞は初の輸送競馬でテンション的に厳しい状態で、出遅れが響いての敗戦。それでも諦めずに脚を使って0.7秒差の8着、先日函館スプリントSを圧勝したジューヌエコールには先着しています。中山3戦3勝の戦歴から見ても、捲れる福島はもってこいの舞台。強い3歳牝馬の一角に数えられる馬で、世代限定戦なら牡馬相手でも「素質で上」という存在です。

 クリアザトラックはこのレースに強いディープインパクト産駒。マイル戦で2勝というスピードも、このレースの性格にはフィットしています。ただ、重賞は2回使って7着と6着。いずれも力の差を感じさせる内容でした。牡馬で440kg台と小柄ということもあって、勝ち切るまでの展望を描きにくいのも事実。今回主戦のミルコ・デムーロ騎手に依頼していないのも、おそらくそういうところでしょう。

 サトノクロニクルは京都新聞杯2着、白百合S1着。これまで1回も連を外したことがありません。ハーツクライ産駒らしい不器用さとエンジンの掛かりの遅さがネックで、福島はあまり向いているようには思えませんが、これまでの2勝はいずれも芝1800mであり、距離的にはここがベスト。

 ニシノアップルパイはこれまで一度も人気になったことがなく、「走れば穴」という馬。前走のプリンシパルSはハイペースを前で仕切って早めに飛び出す競馬で、見せ場たっぷりの5着でした。福島芝1800mのコース形態は脚質的にぴったりだと思われ、重賞でも重く扱う必要があります。

 マイネルスフェーンはホープフルS2着、京成杯3着。芝2000mで良績を残していますが、行きたがる面が強いので距離短縮はおそらくプラスでしょう。休み明けの2戦は不向きな距離を使われての連敗で、一変があっても驚けません。ロードリベラルは今回と同条件のきんもくせい特別の勝ち馬で、当コースとの相性は◎。休みが長くなってここが復帰2戦目、函館を主戦場にしている吉田隼人騎手を呼び寄せて、勝負がかりの一戦です。セダブリランテスはデビューから2戦2勝。前走で526kgという超大型馬ですから、小回り福島のスピード競馬への対応が鍵になりますが、底を見せていない点は魅力です。先々を含めて注目したい一頭。

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