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9月27日 中山11R オールカマー(G2)

netkeibaデスクの見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 秋の天皇賞へのステップレースのひとつですが、本番で人気になるようなクラスは東京や京都で始動するのが普通です。このオールカマーは、夏のサマー2000シリーズなどを使われてきた組と、GIではもうひとつ勝ち負けが遠い休み明けの馬たちの争いという図式になるのが通例の、もうひとつ影の薄いGII戦です。

 しかしながら、今年は少々風向きが違います。牝馬のスター候補が何頭も挑戦してきたことで、例年以上の注目度を集めることになりそうです。去年ここから始動したラキシスがエリザベス女王杯を制したことも影響しているのでしょう。やや手薄な牡馬と、牝馬の一線級との能力比較が、今年のレースの大きな見どころになりそうです。

1.格がものを言う

 前走がGIだった馬は過去10年のこのレースで[4-4-2-9]。前走GIIが[4-1-3-20]で、勝ち馬の8割、2着馬の半数がこの組から出ています。中山外回りは息が入りにくいコース形態で、その上別定GII戦でもあり、格の高さがストレートに結果に反映しているようです。

2.数少ない小回りGII

 古馬中距離の大レースはもっぱら直線が長いコースで行われますが、そこで形成された序列は小回りコースでは当てはまりません。サマー2000シリーズのなかでも、関連性の高さでは札幌記念、七夕賞、小倉記念の順番になっていて、新潟記念好走馬の成績は芳しくありません。

3.8月以降に使われた馬は疲れている

 最近5年間のこのレースでは、8月以降に使われていた馬は1頭も連対していません。サマー2000シリーズの創設以降、夏場に無理をして数を使ってしまう傾向が強まっていることは無視できません。8月以降に使われている馬は、疲労の有無について厳しい吟味が必要になります。



 ヌーヴォレコルトのここまで3ヶ月以上の休み明けは、チューリップ賞を4番人気2着、ローズS勝ち、中山記念勝ち。使われるよりはフレッシュなときの方が成績が安定しています。近年はオールカマーを牝馬が使うことが少なくなりましたが、かつてはメジロドーベル、ヒシアマゾン、イクノディクタスが勝っていますから、強い牝馬ならばコース形態的にも不安はないと言えます。

 ショウナンパンドラはディープインパクト産駒ながら決め手勝負に不安があって、直線が短いコースの方を得意としています。立ち回りの巧さと渋太さが武器で、中山の中距離戦は打ってつけの舞台です。サトノノブレスは昨年のオールカマーを1番人気で大敗しましたが、小倉記念に使った疲労があったものと思われます。今年の日経新春杯では58kgを背負っていましたが、今走は56kg。またこれまでの休養明けは重賞2勝を含めて4戦3勝2着1回とパーフェクト連対。大型馬ながら休み明けは得意としています。

 ロゴタイプは朝日杯、皐月賞など当コースでGI、GIIを計3勝している「中山の鬼」。今年も中山金杯と中山記念で2着があるように衰えは見られません。ミルコ・デムーロ騎手とのひさびさのコンビも心強く、不安は経験の少ない2000超の距離でどうなるかという問題だけ。メイショウカドマツは関西馬ですが中山にも積極的に遠征していて、これまで[1-1-0-4]。目黒記念でも大崩れしなかったようにGIIでも通用するところまで力をつけており、田辺騎手とのコンビでブレイクがあっても驚けません。

 マリアライトは牝馬ながら牡馬相手に長めの距離を連勝してオープン入りを果たしたスタミナ自慢です。マーメイドSは人気で早めに動いたぶんの敗戦で、力をつけた今ならば一線級相手でも食い込みが期待できます。ゴールドアクターは菊花賞以来だった函館戦を快勝。夏場は無理せずここに備えたローテーションには好感が持てます。相手なりに走れるレース巧者で中山芝2200でも2戦2連対。4歳秋の充実ぶりに注目が集まります。

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