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展望:インが荒れた馬場で開催されるため、外差し有利なレースになっています。ただ、今年は騎手意識が外に向いており、内からでも外に出してくるのが目立ちます。枠はあまり気にしません。ただ、騎手の特徴は予想ファクターに加えた方が良いでしょう。先行力が不要なことと時計の掛かる馬場で行われるせいか、重い斤量の馬でもよく来ています。斤量は主に、加速力やテンの速度に影響すると考えています。酷量で人気落ちの実績馬は平気で来るので、要警戒です。時計の掛かる馬場をこなせる差し馬から狙います。
◎10.マイネルファンロンまだ終わっていない馬です。ここ2走は「どこかで穴をあけてもおかしくない存在」と記しました。単穴を打った中日新聞杯は、中団から競馬を運べそうでしたが、「並び的に下げざるを得ませんでした」という話。直線ではハヤヤッコの後ろから追い上げてくる好内容。上がり34.0秒は2位でした。前走・中山金杯は穴をあけるところではないと判断して無印に。中団を確保して、4角での手応えも良くて「ある!」と感じさせる競馬。外に出したいところでクリノプレミアムにフタをされたのが響きました。あそこで外に出していたらもう少し上の着順もあったのではないでしょうか。昨年の鳴尾記念は出遅れて外目を追走するロスの多い競馬ながらも、終いまでしぶとく伸びていて悪くない内容でした。2年前の宝塚記念は出遅れて外目を押し上げていくロスの響く競馬で5着に来ており、相当強い競馬をしました。タフな競馬でこその馬です。鞍上の丸山元気騎手は小倉芝が好成績で、馬場の良いところを選んで乗ってくれています。今回、展開が向くだろうと考えて本命に抜てきします。
※今回、枠順という強力なファクターが使いにくく、その代わりに騎手の進路取りが重要になると考えて、まず第一に馬、続いて騎手を重視して相手をセレクトしました。
○14.ゴールドエクリプス前走・エリザベス女王杯は距離が敗因だと思われる止まり方でした。マーメイドSは早仕掛けだったとはいえ、終い甘くなりました。その点から考えて、1800mはプラスでしょう。前々走の大原Sは重賞でも通用してくるであろうコスモサガルマータを外から封じ込めました。51キロの小倉記念では前有利の結果の中、差して3着に好走。重賞でも通用する力はあり、53キロも恵まれました。時計の掛かる時期の小倉芝で2勝している実績も申し分ありません。鞍上の角田大河騎手は小倉含めて小回りコースを得意としているタイプで、ゴールドエクリプスとのコンビでは小倉記念で3着に好走。当時は内枠先行有利な馬場でしたが、なるべく外に出さない好騎乗でした。
▲11.ロングラン前走・ディセンバーSは出遅れて後方から。ずっとインで溜めて、4コーナーから外に出すという好騎乗だったとはいえ、前が残れる展開を差し切ったのは評価できます。上がり34.4秒は次点に0.9秒差も付けるダントツの数字でした。前々走のアンドロメダSは外が伸びる馬場で、インを突いた分、伸びきれず5着止まり。昨年の小倉大賞典は伸びるギリギリのラインを突いて4着まで差してきました。舞台は合っているので、今回、ハンデが重くなる点がカギ。鞍上の丹内祐次騎手は、数年前までは先行して粘りこませる戦法がメインでしたが、いつからか大覚醒。マクる競馬も上手く、冬の小倉開催でしっかりと結果を残しています。
△7.アルナシーム前走・京都金杯は内が恵まれたレースで、この馬は終始、外々を回されました。参考外にしても。前々走・カシオペアSは1000m通過57.6秒のハイペース。離れた5番手とはいえ、やや速かったはずですが、終い11.7秒でまとめたなら強い内容です。3走前・ケフェウスSはハイペースに巻き込まれたので度外視。4走前・函館記念は外差し馬場で、比較的前目に付けながら2着と0.1秒差ならむしろ強い内容です。5走前は11.0秒の3F目でマクってハナに立つ強気な競馬で押し切りました。かなり長く脚を使わされており、高く評価できる押し切りです。2000mはやや長いと考えていましたが、1800mならそうそう崩れないでしょう。鞍上の鮫島克駿騎手は元々上手く、騎手が手薄になる第3場の小倉では今年、複勝率47.7%!枠に左右されにくい1800m以上では5割超えで、非常に信頼できる騎手です。
☆3.ダンディズム好走レンジの狭い馬で、時計の掛かる馬場&差しが利く展開なら堅実に追い込んくるという印象でした。ですが、近走は自分から動けるようになってきており、進化が見られます。前走もスローペースをマクっていく競馬で勝利。この競馬ができるなら崩れなそうで、あとはなるべく時計が掛かってほしいところ。鞍上の富田暁騎手は小回り型の騎手で、中央場所よりもローカル、外回りよりも内回りというタイプ。しかしながら小倉だけはどうも成績が良くありません。ですが、ダンディズムとのコンビでは小倉でしっかり結果を出していることから不問に付します。
☆4.アサマノイタズラ前走・ディセンバーSは先行馬有利の流れ。スタートひと息で中団から。道中はかなり外目を回されていました。3.4角も外を通して直線はあわやの場面がありました。終い失速したのは外を回された分でしょう。長期休養明け後では一番の好内容でした。ここでまずまず人気になりそうなロングランは出遅れて後方のインから競馬を進めて、4コーナーで外に出しての差し切り。ロスは少ない競馬でした。前走はアサマノイタズラが59キロで、ロングランが57キロ。今回、アサマノイタズラが55キロで、ロングランが57キロと斤量面でだいぶ有利になるので、一発あっても。鞍上の嶋田純次騎手は関東所属なので小倉での実績はありませんが、この馬のイメージ通り、差す競馬が得意。道悪成績が良く、今回は良馬場でも時計が掛かっている馬場もプラスでしょう。
以下は無印の馬について。
除外:1.ディープモンスター(次走に生かしていただければと考えて残します)クラシック皆勤の素質馬がようやく力を付けてきたという印象。前走・アンドロメダSは1000m通過59.4秒のハイペースで、徐々に位置を下げて脚を溜める好騎乗。58キロを背負って差し切ったのは評価しなければなりません。前々走は縦長馬群になって差し馬の届かなかったオクトーバーS。直線では3番手に浮上して前を懸命に追いかけましたが、じわじわという形に。とはいえ、初の上がり33秒台をマークしたのは収穫です。今なら通用の力はあるので好位置を確保できれば。2.カテドラル同コースが得意な馬で、重賞で3戦連続2着と好走しています。年齢を重ねてトップスピードに衰えが出てきたのでしょう、近走はダートに活路を求めているくらいなので、夏よりも冬の低速芝の方がプラスでしょう。前走・中山金杯は外にも出せる形でしたが、インを狙って伸びてきました。1F長いと思われた距離に加えて、超高速馬場で頑張った以上は、今年も軽視できません。評価を下げたのは鞍上の斎藤新騎手の小倉成績。栗東の騎手だというのに今ひとつ。良い騎手が集まる中央場所の方が成績が良いレベルで、ローカル競馬がやや苦手のようです。5.クリノプレミアム前走・中山金杯は超高速馬場を嫌って無印にしましたが、6着なら頑張った方でしょう。本来、中山と福島は得意で、特に低速馬場こその馬です。小倉は初になりますが、小回りコースを得意としているので問題はないでしょう。時計が掛かってきているのもプラス。こちらも勝浦正樹騎手で割り引きました。控えて外を回すタイプの騎手で、今の小倉は合いそうですが、クリノプレミアムでその競馬をすると届かないでしょう。外から被されて位置を悪くしそうな枠の並びでもあって。6.アドマイヤビルゴ前走・チャレンジCはハイペースをインの後方から。直線は残り300m付近で伸びを欠きました。4走前のカシオペアSはスローペースの逃げに恵まれての勝利。5走前のポートアイランドSもスローペースを先行しての3着と、好走時は展開に恵まれています。57.5キロも背負わされました。8.フェーングロッテン今回からセン馬に。セン馬になってからホルモンバランスが整うまで約半年ほどかかると聞くので、その点がどうでしょうか。ここ3走はスタートがひと息で得意の先行策ができなくて惨敗。これまでは先行馬の少ないレースで逃げてきただけに、明確な同型がいるここはどうでしょうか。9.セルバーグテンの遅い逃げ馬で、ここ2走は行ききれず。逃げられさえすれば、中緩みを作らなくても粘れる異質のマイラーです。むしろ、中緩みを作った関屋記念で負けた通り、緩ませない方が良い馬でしょう。問題は初の1800mで通用するのかどうか。時計の掛かる馬場は得意としていますが、現実的にはオーバーペースになって沈みそう。力は認めていますが……。12.エピファニー前走の中山金杯は酷く引っかかり、道中で諦めた程でした。ピーヒュレク騎手が御せていなかったので度外視で構いません。前々走・チャレンジCは外枠で終始、外を回される厳しい内容ながら4着。3走前・ケフェウスSは大逃げのある超ハイペース戦。最内枠は恵まれた枠でしたが、1.57.2の勝ち時計は非常に優秀です。4走前・関越Sは馬群に包まれて全く追い出せない内容で度外視。5走前のメイSは淀みないラップでインをタイトに回った馬が恵まれるレースになりましたが、終始、外を回しながらの3着は評価できます。この馬は高速馬場でこそのタイプで、今の小倉が合うかどうか疑問視しました。13.イクスプロージョン前走・キャピタルSはドーブネがスローペースの逃げでレース上がりを33.2秒でまとめました。この上がりに対応できる馬ではないので、致し方ない敗戦です。前々走はダートで度外視。3走前の新潟記念は残り100mまではよく頑張っていましたが、そこから脱落。ずっと2000mを使っていましたが、少し長かったのかもしれません。1800mも時計の掛かる馬場も鞍上の亀田温心騎手もプラスですが、ここに適性のある馬が揃ったので、力関係がどうか。15.ホウオウアマゾン2000mに延長した中山金杯が思いもしなかった5着好走。今年の中山金杯はレースレベルを疑ってはいますが、今回のメンバーで最先着は評価できます。前走はチークピーシズ着用の効果もあったのでしょう。1F短縮はプラスですが、先行脚質という点は不安。16.シフルマン速い上がりが使えない先行馬。Bコース2週目の小倉で先行して粘るには力が足りないと考えています。控える競馬をしたとしても、決め手のなさからそれなりの着順に落ち着くでしょう。馬券内は厳しい。
L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています(Lはラストの「L」になります)。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。
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