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競馬マスコミが簡単に多用している常套句が「叩き良化」。デビュー戦や休み明けで仕上がり途上だった馬が実戦を経験して調子を上げることを指す。その前走がいかにもな余裕残しで、結果も散々だったならばパフォーマンスを上げてくる確率は高い。しかし前走も上々の走りを見せていたとなると「思った以上に仕上がっていた」というシナリオも浮上してくる。すなわち型通りの体調アップは期待しにくいというわけだ。ペイシャエヴァーは新馬戦の前走が３着善戦。馬連や単勝を買うならばここから調子を上げてこれるかがカギとなる。「芯が入るのはまだ先でしょうけどね。坂路ではだいぶ楽に動けるようになったように実戦を使った上積みは確かです」と小笠調教師。デビュー前の最終追い切りは美浦坂路４ハロン５４・５―１２・９秒（Ｇ強め）に対して今回は５３・１―１２・８秒（馬なり）だから師の言葉に偽りはない。鞍上の進言を受けてよりスピードが生かせる千三を選択したことも含めれば最低でも２着以上の結果が期待できよう。