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【川崎記念コラム】「最高のオール4を探す、川崎記念」(リアル両津)

2024年4月2日(火) 11:00

　ドバイワールドカップ、世界の競馬の祭典が終わった。今年は、近年の不振が嘘のような地元馬の逆襲に、日本馬の夢は砕け散った。改めて、世界には化物がたくさんいる。直線の伸びが桁違いだ、と心から感服した。そして、4月3日、新しい年度の開幕戦は、なんと、冬の風物詩だった川崎記念。新しいドラマを予測してみよう。

　ドバイを制した馬たちを見ていると、春のセンバツ高校野球とだぶってか、「全部すごい大谷翔平」か「一芸に秀でた藤浪晋太郎」を思い出す。じゃあ、そんなタイプの馬たちが、川崎記念を制することができる馬か、といえば答えはノーになる。

　過去を紐解いて話をしていこうか。過去に川崎記念を前馬未踏の三連覇をなしとげた名馬がいる。でもその馬は、G1を10勝もしながら、最強馬論争はおろか、ダート最強馬論争にすら名前が上がらない。でも、断言しよう。川崎記念を勝つには、こういう馬だということを。そして、今年のメンバーに入っても、絶対負けないはずだということを。

　無論、その名は「ホッコータルマエ」。

　川崎記念の特性とタルマエが持ち合わせる特性を各ラップ毎でマッチングさせてみよう。

①最初のコーナーで先頭にたつ⇒スタートダッシュ力
②2周目向正面からのペースアップに対応⇒道中の加速力
③コーナー6つ（特に最終コーナーは加速のついた状態で回る）⇒操縦性の高さ
➃短い直線で後続を引き付けて伸び返す⇒勝負根性

　全部能力がマックスでなくても良い、全部が「そこそこ」これこそが武器となる。「全部すごいやつ」はいない。かといって、「一芸に秀でたやつ」もここでは大きな減点。「全教科が通知表で4」の公務員タイプ。現代社会に逆行する、一見「おもしろくないタイプ」が勝つのが川崎記念。逆に、こういうやつこそが、今の行き過ぎた時代に求められる才能だと思う。こういうタイプ、俺は好きだぜ。

　では、こんな馬を、今回のレースで探すことが、至上命令。

　穴のあくほどレースを見て、こんな公務員ホースを探してみるのも面白い。