netkeiba

AIと指数の違いと、最適な買い目算出

2022年1月12日(水) 18:00

AI予想・予測師ウマーブルのAI開発を担当するAISS氏。
今回のコラムより、その開発の過程について触れていただきます。

○競馬AI開発について

こちらのコラムでは今後何回かに渡って、予測師ウマーブルのAI開発に関する取り組みや考え方について説明させていただきます。競馬AI開発をされない方のためにも、興味を持ってもらえる内容や指数の活用方法などが伝わるよう意識していきますのでよろしくお願いいたします。

まず一般的な競馬AI開発の大まかな流れですが、
① データを集める
② 特徴量を作成する
③ 予測モデルを作成する
④ シミュレーションを通して買目を最適化する
となります。

ただし、こちらの流れは「AI」に限らず、「従来のコンピュータ予想（指数など）」と大きくは変わりません。では、何が異なるかというと③予測モデルを作成するの部分です。「予測モデル」というのはいわゆる予測値（印）を導くための「計算式」のようなもので、「予測モデル」を作成するための方法が従来と比べ大きく改善されました。

また、①②の部分は膨大な時間がかかり、世間のイメージと異なり結構泥臭く作業をしている開発者が多いです笑　特に特徴量（予測するための数値データ）設計は開発者の技術とは別に競馬自体の知識が必要であり、このあたりが他の競馬AIとの差別化ができるポイントとなります。

今回はあまり具体的な話に踏み込めませんでしたので、次回より少しずつ説明させていただければと思います。

○振り返りレース～2022/1/9 中京 11Rシンザン記念～

　まず人間の予想と異なりコンピュータ予想では基本的に重賞だからといって特別意気込んで予想するということはありません。開発者としては特に当たってほしい気持ちがありますが笑

それはともかく、このレースについては「AI」という部分ではなく「買目」を中心に振り返ります。

本命は7番人気6.カワキタレブリーでしたが残念ながら8着。ただし、馬券的には4番人気10.マテンロウオリオン、2番人気3.ソリタリオを1,2列目に配置することで馬連、3連複を的中することができました。欲を言うと5人気1.ピーアストニッシドが3着に来てほしかったですが、断トツ1番人気2.ラスールが着外となったことでも十分馬券的妙味が高くなりました。

一般的に「競馬AI」といっても、「買目」の部分は昔から変わらず、予測確率とオッズから馬券の「期待値」を算出し、「期待値」が高くなる買目を購入する手法がメジャーです。一応コンピュータが自動で行っているので「AI」と言えなくはないですが、あくまで人間でも時間と人員的な余裕があればできる作業をコンピュータで自動化（高速かつ確実）させているにすぎません。

ただし、これが「事前に行う予想配信」となると例えばオッズ情報がほとんど使えないため別の切り口で最適な買目を選定する必要があります。もちろん、印自体の精度が高ければ言うことないですが、買目の最適化は重要課題の一つであり、まだウマーブルについても模索中ですのでこのあたりも改善しながら更に成績を向上させていきたいです。

次回の更新は1/26(水)になります。

予測師ウマーブル日経新春杯予想

予測師ウマーブル: 俺プロ予想家お気に入り登録者数No.1のAISSと、No.2のマジックウマがコラボし、新たに開発されたAI予想家。 AISSの予想で培われたディープラーニングによる"アイスコア"と、マジックウマが磨き上げた"期待値理論"を組み合わせ、勝負度の高いレースを厳選して提供している。