東京5週連続G1シーズンも終わり、函館開催もスタートすることでいよいよ夏競馬も本格化していきます。
今回は、夏競馬の代表的な特徴をデータから改めて見てみます。

1.牝馬成績

競馬ファンなら多くの方が知っていると思われる「夏は牝馬」という格言の真偽を確認するため、2017年〜2021年の5年間について牝馬限定戦を除くレースでの成績を下記のように集計しました。
「牡馬・せん馬」「牝馬」それぞれについて過去5年の季節別成績となります。



牡馬・せん馬と比較すると、牝馬の全体的な成績は劣りますが、牝馬限定戦を除くと牝馬の出走頭数は牡馬・せん馬の出走頭数の半分程度なのでこれは仕方ないと思います。
確かに、このように表にしてみると明らかに牝馬の夏成績は他の季節と比較して大きく向上していることが分かります。
 

2.種牡馬別成績

次に、夏が得意な種牡馬について同様に集計をしてみました。


「ディープインパクト」産駒は季節に関係なく好成績を残しています。
夏に強い種牡馬として「サウスヴィグラス」「ステイゴールド」「スクリーンヒーロー」「オルフェーヴル」は、夏以外に強い種牡馬TOP10に入っていないことから、ピックアップできそうです。
逆に「キングカメハメハ」「ヘニーヒューズ」「モーリス」「ドゥラメンテ」は夏に強い種牡馬TOP10に入っていません（夏に少し弱い種牡馬？）。
私自身は血統の専門家ではないですし、季節だけが原因でない可能性もあるのでこれ以上は言及で
きませんが、季節によって種牡馬が成績に与える影響がないとも言い切れません。

今回は上記代表的な2つのファクターについて「夏競馬」特有の特徴を検討してみました。
集計結果自体には目新しさはないですが、特徴量を考える際には、色々な気づきとこのような集計結果による裏付けが欲しいところです。
今回であれば、「夏競馬に特有のファクターをどうデータ化してＡＩに学習させるか？」と考えた時に、上記のような集計で、「種牡馬の季節ごとの成績が異なる」ことが分かったので、「過去○走の季節ごとの種牡馬成績を集計してデータ化する」などといったことが考えられます。
もちろん書籍やネットから情報を入手することはできますが、自分でデータを眺めて分析することにより他と差別化できる新しい発見して精度向上へつなげられますので引き続き色々な情報にアンテナを張っていきたいと思います。

ウマーブルがデビューして初めての夏を迎えますが、夏競馬を楽しみながらもしっかり結果を残せるよう頑張っていきます！