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【AI予想】1頭の競走馬の"タテ"の比較をデータ化する

2022年4月13日(水) 18:00

○過去走からの変化に注目する

前回、1レース単位での過去情報集約について説明しましたが、今回は1頭の競走馬単位で過去レースとの変化についての情報をどのようにデータ化するか説明したいと思います。
コンピュータ（AI含む）で競馬予測ができるようになるには、過去データを使用しますが、競走馬単位で見
ると
① 過去どんなレースに出走して
② どんな結果を残してきたか
③ そして今走と過去走でどのような条件変化があるか
といったことをうまくデータ化してあげる必要があります。
特に今回は③をピックアップします。

2022/4/17(日) G1皐月賞の出馬表（想定）の一部

上図は今週末に行われるG1皐月賞の想定出馬表のうち、想定1,2番人気（2022/4/11時点）である「ドウデュース」と「イクイノックス」を抽出したものです。
この出馬表を③の視点で見てみると、下記表のように前走と今走で変化した条件が分かります。

これ以外にも、当日になれば、「騎手変更があるか？」「馬体重はどれくらい変わっているか？」といった情報も確実に得られます。
このときよく話題に上がる項目の中でも「前走との距離変化量」に注目してみます。

こちらは、2021年全レースで、各出走馬について「距離延長」「距離短縮」「同距離」別で単勝・複勝の成績を集計したものです（初出走馬除く）。
的中率だと「同距離」、回収率だと「距離短縮」が全体平均より高いです。では「馬券成績を上げるために距離短縮馬を積極的買おう！」となるかと言われればそうではなく、この程度の集計と気づきであれば現在多くの競馬ファンが普通にしており、もっと別の視点で他人がまだ見つけていないような気づきを得て、予想に反映させようとしているはずです。

そもそも皐月賞は3歳馬限定・芝2000mという条件なので、前走から距離短縮という出走馬はほぼほぼいないため（実際、出走想定馬の中では該当馬なし）、「距離短縮馬が有利」というファクターは積極的には使えません。
結局何が言いたいかというと、当たり前ですがレース条件などによって有効な予想ファクターが異なる、ということです。
特に、AI予想では上記のような集計を事前に条件に合わせてたくさんしてから有効なファクターをいちいち見つけるのではなく、元になったデータをいれてしまい後は自動で見つけ出してもらう狙いがあります（と個人的には思っています）。

つまり、「距離短縮馬が馬券的に有利」を事前に集計で見つけるのではなく、「前走との距離変化量」「人気」「着順」といったデータをそのまま入れてしまうイメージですね。これに「レース条件（3歳限定戦か？芝レースか？）」「各競走馬の性質（血統など）」といったデータを入れれば、人間では気づけないような新たな気付きを発見して、そのまま予測に反映してくれていることでしょう。

小難しい話になってしまいましたが、精度を向上させるには、「いかにAIに学習させやすいデータと仕組みを考えるか？」だと思っていますので今後もしっかりと開発に向き合っていきたいと思います！

予測師ウマーブル皐月賞予想

予測師ウマーブル: 俺プロ予想家お気に入り登録者数No.1のAISSと、No.2のマジックウマがコラボし、新たに開発されたAI予想家。 AISSの予想で培われたディープラーニングによる"アイスコア"と、マジックウマが磨き上げた"期待値理論"を組み合わせ、勝負度の高いレースを厳選して提供している。