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ちょっとマニアック？「AIにどう正解を与えるか」

2022年3月2日(水) 18:00

前回のコラムまでで、競馬AIの概要や使用するデータについて簡単に説明しましたが、今回は別の話として、

「AIにどう正解を与えるか」

という点について説明していきます。

基本的に競馬AIは機械学習の用語で「教師あり学習」という学習方法を採用します。つまり、私たち（人間）が教師となり、AIに学習用データ（問題）とそれに対する正解を与えて学習させます。

例えば、人間でも子供のころ「3辺が3cm,4cm,5cmの三角形の面積は？」という問題に対して、最終的には「6平方センチメートル（答え）」となるように解法を考えますよね？三角形の面積は、小学生であれば「底辺×高さ÷2」、中学生であれば「三平方の定理を利用」、高校であれば「三角比やベクトルを利用」など解法が色々ありますが、AIではまさにこの「解法（どうやって答えにたどりつくか？）」を「データ（問題文）」と「正解値」から学習します。

話は少しそれましたが、それでは競馬における「正解」とは何でしょうか？
「そんなの勝馬や3着以内馬を当てることでしょ！」
と言いたくなりますし、それももちろん正解です。

ただし、一般的な競馬ファンは「当てるだけでなく勝てる（儲ける）ようになりたい」と思うはずです。
単純な話、ただ当てたいだけであれば人気通りに買っていればある程度の的中率が期待できます。

AISSでは、この「正解値」を工夫しており、この部分は他の競馬AI開発者も試行錯誤している部分だと思います。例えば、以下は2021年の有馬記念における正解値の例です。

正解値①は、単純に着順が良いほど正解値も大きくなるような数値です。

一方、正解値②では、単純な着順だけでなく、着差や人気、オッズなども考慮して旨味がどれほどあるかを数値化しています。

1着のエフフォーリアよりも2着のディープボンドの方が正解値②が高くなっていることから分かるように、ただ勝馬をあてることだけが目的になっていないことが分かると思います。
AISSの予測値が考慮されたウマーブル指数での予測がうまくかみ合わなかったのが残念ですが、今後も学習用のデータだけでなく、あらゆる方向から精度を向上させるための工夫をしていきたいと思います！

一般的な競馬ファンの方でも、最近はレベルがすごく上がっていると感じますが、「馬券を的中させる」に加えて「馬券で勝つ（儲ける）」ことも更に意識して予想や回顧、馬券選定などしていけると良いですね。

※2022/2/27のウマーブル予想では、
　・小倉6R ◎1.マイネルクリソーラ 6人気19.5倍 1着
　・小倉7R ◎2.ラグラスドシエル 7人気16.5倍 1着
　と中穴での単勝的中が目立ちましたが、長期的に馬券成績を向上するには、このように旨味のある馬をいかに選べるかがカギになります。

予測師ウマーブル弥生賞ディープインパクト記念予想

予測師ウマーブル: 俺プロ予想家お気に入り登録者数No.1のAISSと、No.2のマジックウマがコラボし、新たに開発されたAI予想家。 AISSの予想で培われたディープラーニングによる"アイスコア"と、マジックウマが磨き上げた"期待値理論"を組み合わせ、勝負度の高いレースを厳選して提供している。