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展望:内枠差し有利おそらく中京は超高速馬場。あまりに時計の出る馬場だと2000mは必然的にHペースになりやすく、その結果、差し馬が届く。もしくは、差し馬の追走が楽になることで、馬群が広がらず、差し馬が間に合う。どちらかになりがちです。ここは逃げ馬不在のため、遅いペースにはなりそうですが、前に行く馬であれ、速い上がりを使う必要性の高いレース。
◎9.シルキーガールデクラレーションオブウォー産駒らしからぬ切れ味の持ち主。母父ディープインパクトの血がよく出ているのでしょう。現役屈指の切れ者・シランケドも父デクラレーションオブウォー✕母父ディープインパクトです。未勝利勝ちのL2の11.7-11.2の加速&余力ラップは素晴らしく、この時から高く評価している馬。前走・シドニートロフィーは牝馬限定の3勝クラスでしたが、メンバー的には優に重賞級。5着馬イングランドアイズは小倉記念を勝ったトレンディーな馬です。1000m通過65.8秒と牝馬限定戦らしい超Sペース。外の好位で立ち回りましたが、雨馬場が合わなかったか。1.3戦目も道悪で凡走しています。前々走は1000m通過60.1秒。これは馬場を考えれば、差しの届くペース。丁度、中団付近から運び、3角で2着馬とともにマクる形に。外のファミリーツリーに一旦、出られていながらも差し返した内容は評価。負けたレースを見た方が強さの分かる馬。4走前はヤングジョッキーズシリーズ。1000m通過62.0秒と遅く、タガノデュードが3角で早めに先頭に立つ積極な騎乗。ペースを考えれば、もっと追いかけるべきでした。後ろから追い出すのを待った分、半馬身届かずも、タガノデュードよりも強い競馬をしたと言えるレース。5走前は最内枠。直線はインで詰まり、追い出しを待たされるロス。進路ができてからはファーヴェントと同じ脚色で追い込んできました。まともなら、3勝クラス上位のファーヴェントとも五分にやれていたはず。夏は牝馬。生物学的にもメスの方が生存に強く、夏場の暑さへの耐性も牡馬よりあるはずで。岩田康誠騎手は外枠からでもインに入れてくる率が高いため、枠は気にしません。
○3.タガノデュード朝日杯5着の実績馬。セントライト記念の前に使った揖斐川特別が相当に強い内容。逃げましたが、600m通過34.5秒に、1000m通過60.4秒は2200mとしてはあまりにも速すぎます。縦長馬群が直線入口では凝縮しており、馬群に飲み込まれるかと思いましたが、0.3秒差の3着に残したのは驚異的。前走は五分のスタートを切り、馬群としては中団前目。1000m通過60.9秒ならMペース。3.4角は内目。前が壁で、直線も前が窮屈に。詰まってはいませんでしたが、スムーズに加速できず、外をスムーズに回した差し馬に交わされての4着。かなりの好メンバーが揃っていましたが、外枠の差し馬以外には負けていません。しかもトップハンデだった訳で、十分に強い競馬をしてくれました。前々走はHペースだというのに、L2が11.5-11.4の加速&余力ラップ。これはレベルが高かったとしか言えず、3着シェイクユアハートは小倉記念でも2着に好走。3走前は3番手以下を大きく引き離す2番手で、直線では逃げ馬を捕まえるだけという形に。押し切るなと思いきや、差し返された上に、最後に差し馬にも捕まって3着。ただ、こういう形のレースはレア。再現性は低いでしょう。ずっと強い競馬を続けており、そろそろチャンスでしょう。
▲7.ミッキーツインクル前々走・西尾特別はド派手な差し切り。ただ、このレースは2.3.4着馬が全て決め手に欠けるタイプで、この2.3.4着馬がそのまま前で残すだろうと予想を出しました。L2が11.4-12.1。やはり決め手に欠ける3頭が止まったからこそ、見た目が派手だっただけでしょう。前走は五分に出て後方へ。完全に不利な展開で上がり最速。1つ上の着順のホウオウラスカーズは3勝クラスを勝ちました。こういう追走面に不安が残る馬こそ、川田将雅騎手騎乗が魅力。忘れな草賞はアオって出ましたが、軽く促してハナへ。川田将雅騎手含めて、トップジョッキーはスタートから先行させる能力が高い。当時のような競馬をしつつ、脚も鈍らなければ。
☆1.ドットクルーは前走、インで詰まって追えず。0.2秒の僅差で、やはり力はあります。位置が取れず、切れ味も微妙なため、勝ちにくいタイプ。ロスなく回れる最内枠を生かして少しでも前へ。☆4.ロワンディシーの前走は進路がなく、馬場の悪い内目でまともに追えていませんでした。ドットクルーとは0.4秒差。サンタクロースSは4角でかなりの大外を回されましたが、ドットクルーと0.1秒差。3走前はハンデ差もありましたが、1.58.0で3着ならまだ能力は高い。☆5.ミエスペランサの前走はアオって後方から。前々走は出負け気味に出て後方から。ペースは速かったですが、それでも前の組が強かった一戦。差詰めて0.3秒差。4走前はドットクルーを捉え損ねる2着。ドットクルーを評価するならこちらも。
他馬について。両馬とも、来て不思議ない実力馬ですが、不安要素を考慮して見送ります。1.2着に来ても、ワイドで押さえてあります。8.グランヴィノス:1年4ヶ月ぶり。仕上がり面は良いという話で、乗り込み量も豊富。態勢は整ったと見ても良さそうですが、さすがに1年4ヶ月ぶりに陣営も半信半疑な様子。それ以前に、前走・難波Sの負け方が良くありません。1000m通過59.9秒とさほど速くないのに、アウスヴァールに単騎逃げを許しての2番手。大逃げの2番手という絶好位ながらも、捉えきれずに2着。セブンマジシャンにも詰め寄られていました。2.3走前はHペース。タフな流れを後方から上がり最速で差し切り。この母系の馬らしく、タフな競馬の方がベターでしょうが、ここはペースが緩みそうで。また、主戦の川田将雅騎手がミッキーツインクルの方に乗る点も不安。10.ヴィレム:能力を疑う訳ではありませんが、控える競馬をしてほしいのが本音。1勝クラスではスティンガーグラスを上がり33.1秒の豪脚で差し切り。L2の11.3-11.1の加速&余力ラップを作り出しました。前走は1000m通過58.8秒。早めに追いかけて2番手へ。逃げたスズカダブルはギリギリ交わしての3着。Sペースの前々走は楽に逃げたタケトンボを、手応え優勢で交わしてはいますが、クビ差。本質的にこういうタイプではないように思います。差す競馬をする可能性が高ければ押さえますが、松山弘平騎手は出して行く可能性が高いでしょう。
L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています(Lはラストの「L」になります)。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。
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