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展望:外枠差し有利土曜の東京は先行馬が多く残していましたが、馬場の内側が悪化してきているのもあって外枠の馬が多く来ていました。上がりが掛かっているため、もう少し差し馬が来ても良いだろうという印象を抱いていました。芝・ダート問わず、クラスが上がるほど差しが決まりやすくなります。逃げ・先行馬が少ないですが、今年のG1でスローペースと呼べるようなレースはゼロ。逃げ馬の少ないレースでも、何かが色気を持って逃げる、というケースが目立ちます。東京芝1600mは元から外枠の差し馬が有利なコース。ここも外枠の差し馬から狙います。
◎14.ウォーターリヒトかつてはスタートが悪く、速い上がりも使えない印象でしたが、この馬の成長力には驚かされます。スタートの悪さはまだ残っていますが、二の脚が速くなっており、リカバリーできるため、不利になっていません。同世代のロジリオンもスタートが悪い馬ですが、リカバリーできるタイプ。この馬と似たイメージです。また、今では上がりも33秒台を安定してマークできるように。それどころか、スローだった4走前のキングカメハメハメモリアルでは32.8秒の豪脚を使って差し切り。今ならG1でも不足はありません。前走・東京新聞杯はDコースの東京で、内の先行馬が非常に有利な馬場状態でした。事実、800m通過46.1秒のHペースで逃げたメイショウチタンが3着に残しました。本馬はスタートがひと息でしたが、リカバリーして中団やや後ろから。直線は大外からまとめて差し切り。ブレイディヴェーグを残り100mで交わすと、最後はボンドガールも差し切りました。ボンドガールもブレイディヴェーグも最後まで伸びていたので、本馬の上がり性能はかなりのものがあります。前々走・京都金杯は800m通過46.2秒で、中京マイルとしてはペースは流れました。16番枠で初角は外を回されましたが、3.4角はロスなく回り、直線で外へ。終いの伸び脚は一番で、もう少しで勝ったサクラトゥジュールを差し切るところでした。直線でも内を狙ったサクラトゥジュールとは進路の差もありました。ここは有利な外枠。まとめて差し切るだけの力があるでしょう。河内洋調教師の定年のため、石橋守厩舎に転厩。CWと坂路併用の調整に変化はなく、これまで通りの力を出せると見ます。
○13.ソウルラッシュ前走・ドバイターフは中団から。1000m通過は60秒程度のMペース。鞍上の手が早めに動いていましたが、ロマンチックウォリアーをギリギリ差し切る大金星。前々走・中山記念は1000m通過58.5秒のHペースにもかかわらず、最後までラップが落ちず、レコード決着に。こうなると外を回すのは大きな不利になりますが、本馬はシックスペンスのすぐ外。ロスは極力防ぎましたが、1.2着馬がラチ沿いを走っていたため、多少の不利ではあったでしょう。0.2秒差の3着なら上々の結果。元々は道悪で強い馬でしたが、高速馬場でもパフォーマンスを落としはしません。昨年、更に強くなった感があり、3着だった昨年以上に走れるのでは。秋の富士Sは良馬場でしたが、しっかりと走れています。勝ったジュンブロッサムとは進路がスムーズだったかどうかの差もありました。
▲17.ジュンブロッサムスタートの悪さが仇になっている感ですが、3勝クラスの水無月Sは1.31.5の好時計で走りながら、終いは10.9秒。相当に強いのは確かです。良馬場専用の馬で、昨年のマイルチャンピオンシップは出遅れ&時計の掛かる馬場&伸びないインを突くしかない競馬に。度外視で構いません。東京新聞杯は59キロも響いたのでしょう。前走・マイラーズCは出遅れ。超高速馬場で、800m通過46.6秒は実質的に遅い流れだったのでしょう、それでも勝ったロングランとの差を最後まで詰めていました。昨年の関屋記念は出遅れ&Sペース。大ピンチでしたが、上がり32.5秒の豪脚で3着に浮上。スタートさえ決めれば、昨年の富士S同様にソウルラッシュを撃破する可能性があるでしょう。
△4.ウインマーベル昨年の京王杯スプリングCは4F目に11.0秒を刻み、差し馬向きの流れに。あの厳しい流れを先行して勝ったのは相当に強いと評価していました。レッドモンレーヴに並ばれてから差し返しました。これを信じるべきだったと反省したのが昨年のマイルチャンピオンシップ。ここも800m通過45.7秒のHペース。ここも前めで早めに外から先頭へ。ソウルラッシュには0.4秒差を付けられましたが、2着争いに加わり、3着。2-5着馬までは同タイムでした。前走・1351ターフスプリントはアスコリピチェーノとアタマ差の2着。もちろん、距離が短かったにしても、このくらいやれて当然の馬でしょう。陣営は「直前の追い切りは抜け出して気を抜くところがあった。ズブさが出ているが、先週より動きは良化。これでちょうどいい感じに仕上がった。距離に融通性が出た今なら、1600メートルの方がレースがしやすい」と距離に関しては前向きです。先行馬で買いたいのはこの馬!
他馬について。1.シックスペンスはSペースからの瞬発力勝負で強い馬。前走・大阪杯は1000m通過57.5秒のHペース。あの流れを先行しては脚がたまりません。中山記念は超高速馬場。字面のペースは速かったですが、あまり負荷は高くなかった印象。逃げたメイショウチタンが0.5秒差に粘っています。絶好の最内枠で、中団インから。最内枠を引いた時点で勝てるだろうと考えていました。今回の最内枠はマイナス。10.ジャンタルマンタルは長期休養明け。前走・香港マイルは接触の不利がありましたが、致命的な不利には見えず、1.5秒差は負け過ぎ。同じパレスマリス産駒のノーブルロジャーが成長乏しく、近走は大きくパフォーマンスを落としています。アメリカン血統で早熟の可能性も。18.ブレイディヴェーグはマイルに舵を切ったのが疑問でした。ノーザンの使い分けなのかもしれません。ロードカナロア産駒ですが、中距離がベストという見立て。マイルG1で買いたいとは思えず。東京新聞杯もウォーターリヒトに楽に差されているようでは……。
L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています(Lはラストの「L」になります)。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。
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