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Hペース想定：内枠有利・先行有利
土曜の小倉ダートはかなり速い時計が出ていました。道悪の小倉ダートの傾向通り、内枠有利が基本でしょうが、それよりも先行力が重要に映りました。凍結防止剤の影響下のダートは先行有利になりやすく、その傾向が強く出ている印象。7Rは1000ｍ通過60.4秒で行った行ったの決着に。11Rは1000ｍ通過59.9秒とかなり速くなりましたが、それでも先団に付けた馬同士での決着に。凍結防止剤の影響でしょう、大型馬も有利でした。

◎6.ヴァンヴィーヴ
5走前が相当に強い内容。
途中から他馬がマクってきたことで、L5・L4区間で11.9秒を連続して刻みました。L4は48.5秒とかなり速い水準に。先頭を譲らず、抵抗する形で再度ハナへ。かなり厳しいラップで、完全に差し馬向きの流れだったと思いますが、早めに追いかけてきたカルパを返り討ちに。後方待機のカズペトシーンにこそ差し切られましたが、この馬は武蔵野Sで2着に来たほどの実力馬です。3.4着馬もすでに1勝クラスを突破しています。
この内容を見て、4走前では本命を打ちましたが、アオってしまい、後方からに。向正面で外から動いていきましたが、3.4角では5頭雁行状態の一番外を回る羽目に。重馬場ダートでこのロスは非常に響きます。直線で伸びなかったのは仕方ありません。
3走前は芝で勝利。加速ラップでした。
ダート戻しの前々走は五分に出て中団から。1000ｍ通過60.9秒のHペース。ここでも3.4角でかなりの外を回されてしまい、伸びきれず。
前走は芝。600ｍ通過36.1秒の超Sペースでしたが、4F目に10.9秒の最速ラップを刻み、そこから減速し続けるラップに。単に前有利ではありませんでした。本馬は外から先行しましたが、10.9秒と速くなった4F目で位置を下げてしまい、そのまま後方で終わりました。
競馬があまり上手くない印象ですが、力は確か。
5走前のパフォーマンスを出せれば、2勝クラスでも問題なく通用するはずです。馬格ある馬の多くが力微妙で食指が動きませんが、本馬は500キロあるのも魅力的。

※4頭に流すので、ワイドを複勝に置き換えることもご検討ください。

○9.ヴォルスター
1800ｍに矛先を向けて連続好走。
前々走は1000ｍ通過63.4秒のSペースでの逃げ。高速上がりでまとめたティンティンデオに捕まって2着。
前走の方が高く評価できる内容。1000ｍ通過61.4秒のHペースで逃げるとそのまま逃げ切りました。1.52.8は1勝クラスとしてはかなり優秀。このペースで逃げ切るとはHペース耐性が高い。
1400ｍでも逃げられるくらいの馬なので、追走力必須の道悪の小倉ダート1700ｍは合うはずです。私の見ている新聞では上位人気想定でありませんが、騎手で売れないのでしょうか、上位人気になって然るべき馬だと思うのですが……。
馬格がない点だけが気がかりですが、高速ダート自体は合います。

▲4.タマモヴェナトル
前走は1400ｍ戦でしたが、チークピーシズ着用で楽に流れには乗れていました。伸びませんでしたが、1400ｍはベストではなく、また、かなりの好メンバーが揃っていたので言い訳は利きます。スムーズな追走ができたのは今回に向けて好材料。
前々走は出負け気味で後ろからに。1000ｍ通過59.5秒のHペース。もう少し位置を取りたかったそうですが、ペースが速すぎて追走に苦しんだ印象。それでも2着争いには加わりました。
小倉ダート1700ｍでの内容が非常に良い。
5走前は1000ｍ通過59.2秒のHペースの中、中団から。徐々に位置を押し上げていき、3.4角は外から進出。勝ち馬と一緒に伸びてきて2着。3着には1馬身半差を付けています。
6走前は5番手から。1000ｍ通過61.1秒で、L4〜L3が11.7-11.9と非常に速くなり、ここで前2頭が後続を引き離していきました。本馬はペースアップに惑わされずマイペース。L2が12.3-13.0と失速したところで差し切りまいした。上がり36.7秒は優秀。1.44.2の勝ち時計も上々です。
鞍上の菊沢一樹騎手はローカルでは非常に信頼できる騎手に成長しています。2024年頭から先週までのローカル成績を見ると、複勝回収率が100％オーバー。
この枠は絶好で、インでロスなく回って来られれば。
こちらも馬格はありませんが、道悪の方が走る馬です。

△7.パフ
前走は1000ｍ通過61.6秒のHペース。インの好位を確保して、ロスなく3.4角を回ってきました。押し切れそうでしたが、内をロスなく回した差し馬ポワンキュルミナンに捕まり、非常に惜しい2着でした。
この時、位置を悪くすることを危惧していましたが、その点は全く問題ありませんでした。
3走前はL4が48.9秒のハイレベル戦。土曜メインで1番人気に推されたクロースコンバット辺りでも5着に負けており、ここでの2着は価値が高い。
乗り慣れた鮫島克駿騎手から荻野極騎手に乗り替わり。前走のようにロスなく乗ってくれるかがカギですが、実力は上位で。460キロ台の馬格も少し気がかりではあります。

☆11.テーオールビー
前走は1000ｍ通過63.0秒のSペースで逃げましたが、勝ったダブルハートボンドが強すぎました。1.53.2なら自分の分を走れています。
前々走は12月のタフな京都ダートで、粘りが利かず。1.53.1と自分の分は走っています。
3走前は牡馬混合戦＆1900ｍ戦という点を疑って無印にしましたが、1000ｍ通過62.1秒の速い流れを先行して3着。1.2着は差し馬だっただけに、想像以上に力を備えていると思わされました。
Hペース耐性の高い馬なので、小倉ダート1700ｍなら多少速いペースを先行しても問題なさそうで。

他の人気想定馬。
15.レシプロシティ：前走は1000ｍ通過62.0秒のSペース。ペースが遅かったのでマクッたという話。本馬がマクってL4で11.9秒までペースアップしていますが、それでも動いた方が良かったと思われるペース。L2は12.6-12.2の加速＆余力ラップでまとめました。10馬身差は驚きですが、2着以下が時計平凡で走らなかったのも事実。本馬は圧勝でもほぼ最後まで追っていました。今回はインをロスなく回りたい条件だというのに外枠。前走の丹内祐次騎手はマクリが上手い騎手。大野拓弥騎手に乗り替わることで前走のような競馬はできないでしょう。

L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています（Lはラストの「L」になります）。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。