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M〜Hペース想定:内枠有利・好位差し有利(後ろからでは厳しい想定)先週の中京芝は先行有利な傾向。来年1月にも開催があるので、丈夫な造りなのでしょう。前走逃げ切ったデシエルトに、ベリーヴィーナスとマテンロウレオが内枠から抵抗しそうな枠の並び。ある程度、ペースは流れると見ますが、先週の馬場傾向から後方一気は厳しいという見立て。
◎10.ロードデルレイ大阪杯除外・鳴尾記念は取消、アンドロメダSでは2着。このままでは今後、G1への出走が危ういので賞金を獲得しておきたいところでしょう。前走・アンドロメダSはプール併用でじっくり乗り込んでいましたが、鞍上の川田将雅騎手が「相当時間をかけてじっくりと造り直してきました。ただ、競馬場の芝を走ると本来の走りとは程遠く、苦しがっていました。異常なほど前半には力んで走っていました。相当難しい状態だと思います」と述べていた程。中団イン待機も、馬群の中で頭を上げて酷く引っ掛かっていました。それでも恵まれた逃げを打てたデシエルトとの差を詰めて、3着に0.5秒差を付ける安泰の2着。今回、陣営は「前走は夏負けが尾を引いて本来の走りができないなか、力を示してくれました。間隔が詰まりますが、体調の崩れはありません。叩いて状態が上がってくれば」と述べています。今回もプール併用で、状態が「上がった」と述べていない点は気がかりですが、ずっとG1級だと言い続けてきた馬。57.5キロは前走でこなしました。川田将雅騎手が香港遠征で乗れないのはマイナスですが、西村淳也騎手なら良い騎手を確保したと言えるでしょう。ここまで、前走を除くと全て余力ラップ戦で好走してきた馬。前走もなんだかんだ崩れなかった以上、地力の高さだけでどうにかなるレベルでしょう。良い位置を確保できるタイプです。
○9.コスモキュランダ前走・菊花賞は出遅れ。その後、リカバリーのために押していくと引っ掛かってしまうチグハグな競馬に。3角では一番外目を進出するロス。序盤、チグハグな競馬になった上に、外を回しては息切れも仕方ありません。前々走・セントライト記念はほぼ五分に出ましたが、行き脚が付かず後ろから。中山外回りの3角を活かしてマクっていきましたが、勝ったアーバンシックとは進路差も響きました。3走前・日本ダービーはL5が56.8秒と速くなったので、残り1200m付近からマクった本馬は6Fもの長くて良い脚を使わなければ、上位に来られない計算に。同じくマクったサンライズアースと共に展開不利でした。58キロでも地力は最上位。展開は明らかに向きそうもありませんが、中京の3.4角で外からマクっても、長く脚を使えるのでさほど不利にはならなそう。ダービー6着の実績を高く評価。展開不利でもねじ伏せる可能性が高いと見て。ミルコ・デムーロ騎手から、スタートの上手い横山武史騎手への乗り替わりにも期待します。
▲13.フライライクバード昔からの中京巧者。福永師は「持ち直して状態は良くなってきたよ。前走は右回り、小回りが不向き。右トモが弱いので、左回りの方がいい。2走前の時計は悪くないし、重賞でも通じてよさそう」と述べています。前走・福島記念は1000m通過59.5秒のHペース。早めに外に出しましたが、3角では早くも手応えが怪しくなりました。少し前すぎたことも敗因でしょう。前々走・ケフェウスSは1000m通過60.8秒。超高速馬場を考えればやや遅め。逃げたベラジオソノダラブが3着に残したくらいです。促して2番手を確保したルメール騎手の好判断。それでも4歳牡馬のトップ層だと思っているマキシを封じ込めているのだから力は確かでしょう。福永祐一厩舎に転厩した3走前・関越Sはインの3番手を追走しましたが、1000m通過58.3秒は超高速馬場だったことを踏まえても速く、差し決着を誘発。前目から0.7秒差6着なら悪くない内容でした。4走前はロードデルレイの0.4秒差3着で、1.57.6の好時計で走破しています。Hペース耐性もそれなりにあるので、逃げ候補を行かせて上手く先行できればチャンス十分で。
△3.キングズパレス前走・天皇賞(秋)は2角でダノンベルーガが躓いたアオリを受けて外に出してしまう形に。そこでレーベンスティールに不利を与えましたが、本馬も引っ掛かってしまう形に。道中も外を回されており、流れに乗れませんでした。陣営は「乗り難しい面がある馬なので、テン乗りの影響もあったのかも」と述べており、乗り慣れた松岡正海騎手なら力は出せそう。前々走・新潟記念はまとめて差し切る勢いで伸びてきましたが、残り200mで前と同じ脚色になってしまいました。終い11.9秒まで失速しているので力があれば差し切れる展開だったはず。鞍上は「直線で叩き出しを遅らせてうまくいったと思いましたが、そこから差し返されてしまいました」と述べていました。3走前・七夕賞は5F通過57.3秒の超ハイペース。後ろ過ぎないほぼベストポジションを確保。レッドラディエンスとの1馬身差が最後には2馬身に開いており、底が見えてしまった感もありますが、G3なら勝負になる馬。4走前・新潟大賞典は外差し馬場で、バイアスに沿った競馬ができました。他の上位馬がバイアス不利だったので、本馬は展開が向いた印象が強い。それでも今回、2番枠を引けたのは好材料。
☆14.ドクタードリトル前走・福島記念は1000m通過59.5秒のHペース。後方集団から位置を押し上げて中団になりましたが、前の馬が下がってきて再び後方へ。直線は盛り返しているだけに、陣営の言う通り、不完全燃焼でしょう。前々走・京都大賞典はHペースの中、後方から。外を回して3着メイショウブレゲとほぼ同じ脚で最後まで伸びています。6着とはいえ0.3秒差なら僅差。3走前・関ヶ原Sは1000m通過59.4秒のHペース。後方から。4角で馬群が凝縮して前を射程内に。直線で進路を探すところがありましたが、道ができるとあっさりと3馬身千切りました。馬券を外した4.6走前はハイレベル戦。56キロも他馬比較で有利。やれるはずです。
☆16.クルゼイロドスル折り合いを欠くタイプで、前走・富士Sは馬の後ろに入れにくい外枠という点を軽視しました。ですが、折り合いはピタリ。直線は大外から最後まで脚色一番の伸びを見せていました。前々走・関越Sは1.44.0のレコード勝ち。今年夏の新潟は高速馬場すぎてその価値を図りかねますが、3着セレシオンが次走、新潟記念で2着、6着フライライクバードが次走、ケフェウスSで勝利しています。ハイレベルだったと見て良さそう。3走前・メイSは初角を回った辺りからずっと引っかかってしまいました。それでいて最後まで脚を使っているのだから素質は高い。4走前・ダービー卿CTは「3角で上がっていきたかったけど、馬場が緩くてのめって走っていました」と鞍上が述べていました。また、酷く引っかかってもいました。今回、「状態は前走以上」という話。また、「前走はラストの脚は良かったけど、ズブさを見せていましたし、マイルはちょっと忙しい感じなので、今回は2000メートルを試してみます。この距離をこなせれば、選択肢も広がりますからね」とも述べています。前走内容が非常に良く、あれだけ折り合えるなら今回もチャンス十分でしょう。
以下は無印の馬について。
1.ベリーヴィーナス2.3走前の勝ち方がカギ。前々走・下鴨Sは大逃げの形になりましたが、1000m通過59.6秒と特に速くありませんでした。3.4角で後続を引き付けて直線は馬場の良い外へ。展開に恵まれました。3走前・四国新聞杯は1000m通過62.3秒の超スローで逃げ切り。道悪になったことも後続の切れ味が削がれて有利だったはずです。恵まれてオープンまで上がったことで、壁にぶつかるだろうと書いた前走・マーメイドSは押してハナを奪いに行きましたが、アリスヴェリテの方がテンが速く、その後は大逃げの2番手に。惨敗。本馬の位置でも前すぎて、展開不利だったのは間違いありませんが、重賞では厳しいでしょう。53キロで前走逃げられなかった以上、今回もデシエルトに先を越されて2番手からになりそうで。2.マテンロウレオ前走・天皇賞(春)は離し逃げを打ちましたが、ペースが速く、3角でディープボンドとテーオーロイヤルに捕まるとそのまま大敗。前々走・日経賞は大逃げを打ち、3.4角で引き付ける横山典弘騎手らしい魅せる競馬でした。早めに捕まえに来たボッケリーニの方が止まった通り、差し馬有利の流れで、4着に残したのはやはり力があります。ここ2戦より前は外枠を引いてしまい、ラチ沿いをロスなく回る立ち回りの上手さを活かした競馬ができていませんでした。今回は2番枠。10/9から時計を出し始めて、ここまで11本の追い切りを消化。仕上がりは問題なさそうで、先行有利な展開になれば。4.アスクワイルドモア前走・福島記念は1000m通過59.5秒のHペース。最後方に控えたことが好判断で、インをロスなく回る競馬で0.6秒差8着。上がり2位タイに関してはインをロスなく回ったから出たもので、さほど評価はできません。長期休養明け後では一番の好走でしたが、もう少し勝負になりそうな競馬をするまでは買えません。5.トーセンリョウ前走・甲斐路Sは1000m通過62.8秒の超Sペース。最内枠から道中はロスなく運べました。Sペースだったことで追走面がかなり楽で、凝縮した馬群の5番手。3角で外に出して直線は差し切り。L5は57.7秒で、3勝クラスとしてのメンツは保ちましたが、L2は11.4-11.4。ロードデルレイの白富士Sは1000m通過59.4秒で、L5が57.8秒、L2が11.4-11.4でした。前走は相手もやや小粒。重賞で即通用するかは疑問ですが、3走前・府中市制施行70周年記念では1.58.0の好時計で追い込んできました。後方待機がハマる展開になれば。6.エリカヴァレリア前走・タイランドCは札幌最終週の外差し馬場。外枠からスムーズに先行しましたが、4角でゴールデンスナップに外から被されると抵抗できずに失速。5着ではありますが、1.5秒差と着差は付きました。前々走・ジューンSは1000m通過62.4秒のSペース。L5は58.6秒で、3勝クラスのSペースの2400mとしては物足りません。中団内目で待機。直線で外へ誘導。2着ハーツコンチェルトが58キロ&外を回すロスある競馬に対して、こちらは54キロ&ほぼロスのない競馬でした。2000mでは追走に苦しむでしょう。陣営は「前走後の疲れが尾を引き、休養が長くなりました。まだ本調子ではなく、重賞でこの距離は少し忙しいかもしれません」と弱気。2週続けて一杯に追っており、まだ途上感が強い。7.タマモブラックタイ長期休養明け。前走・福島民友杯は中団インの好位置に付けましたが、3角では早くも手応えが怪しくなりました。今回、陣営は「前走後に障害練習をしていたが、筋肉痛になり再調整。帰厩後はしっかり乗り込んで、動きもいい。中距離に慣れていけば」と述べています。しばらく坂路追い主体だった馬が、この中間はCW主体でプール併用。障害入りに向けて遅いペースで走ることに慣れさせる目的もありそう。いずれにしても前走内容から2000mでは買えません。8.デシエルト前走は久しぶりの芝。内のケイアイセナが多少押していましたが、これを制してハナへ。1000m通過59.8秒で離し逃げに。やや速いとはいえ、これで離し逃げを打てたのは、2番手以下が本馬を警戒しなかったからでしょう。スタートが上手い馬ではなく、2走前はスタート後は5番手。途中から動いて2番手へ。3走前は出遅れ。まずはスタートを決めることが肝心。今回、58キロと前走よりも1キロ増&ノーマークになる可能性が低い、この2点が大きなカギ。前走のような楽な展開にはならないでしょう。11.マイネルメモリー前走・アルゼンチン共和国杯は1000m通過59.8秒のHペース。その後も11秒台が続く、前には相当に厳しい流れでした。3.4角で動かず、ロスも防ぎました。直線入口では前の馬が垂れてきて馬群が凝縮。一旦は先頭に立ちましたが、最後は脱落して0.4秒差の5着。他の上位馬は外から位置を押し上げるロスがあったので、本馬は上手く乗っていました。前々走・ケフェウスSは出遅れ。1000m通過60.8秒でしたが、超高速馬場だったのでこれは実質的にSペース。インをロスなく回り、直線もインを突く競馬。最後はマイネルケレリウスに差されています。マイネルケレリウスは重賞級だと思っていて、これに差されたことはさほどマイナスという訳ではありませんが、今回はG1級の馬も出走してきている以上、やはり相対的に不利で。12.エヒト前走・レッドシーターフハンデキャップは2番ゲートから先行。他の先行した日本勢が失速する中、本馬だけは直線で一旦は先頭に。差し馬台頭の流れで5着に失速しましたが、見せ場は十分でした。前々走・チャレンジCはやや出負け。外を回りながら初角で位置を押し上げる負荷の高いレースに。結果的に終始、外を回されたので殿負けも仕方ありません。長期休養明けがカギ。9ヶ月半もの休み明けは初ですが、陣営は「馬体回復に時間を要しましたが、予定を延ばしていい状態に。今でも調教での走りは若い頃のまま」と前向きです。実際、先週のチャレンジCにも登録があったので、スライドしたのはプラスに働きそう。元々、休み明け自体は得意としています。59キロはカギ。レース上がりが掛かれば。15.ジェイパームス前走・富士Sは陰睾で去勢したという話でした。陣営は「体は減っているが、毛ヅヤ、体の張りは悪くない。陰睾は、気性面に悪影響を与えたり、気にして歩様が悪くなるが、今回の去勢で歩様が良化。また、稽古では見せないが、実戦ではソラを使うので、その点がいい方に向いてくれれば、一段階パフォーマンスを上げることができるかもしれない。ただ、乗り込み不足で息は悪い」と述べていました。スタートは出遅れ。直線も狭くなる不利がありましたが、直線入口での手応えが悪く、まともでも上位は難しかったように思います。前々走は1000m通過58.1秒のHペースで、差す競馬が向いた印象。なお、ドクタードリトルを差し切っています。3走前も1000m通過58.3秒のHペース。3番手通過とはいえ、前2頭を行かせてHペースに巻き込まれない位置にいました。恵まれてオープンまで上がってきた感が強く、今回は様子見で。17.マコトヴェリーキー前走・高山Sは1000m通過60.2秒とこのコースとしてはHペース。道中は中団インで、4角でロスなく外へ。差し切りましたが、1.59.9は当時の馬場を考えれば平凡。終い12.2秒まで失速しており、レースレベルは非常に低い。前々走・日本海Sはへデントールの勝ったハイレベル戦ですが、本馬は最後、まだ3勝クラスを勝てていないナイトインロンドンに差されての3着。即重賞でやれる馬かは疑わしくて。18.アドマイヤハレー前走・アルゼンチン共和国杯は1000m通過59.8秒のHペース。その後も11秒台が続く、前には相当に厳しい流れでした。出遅れて後方から。3.4角はマイネルメモリーの後ろで、4角出口で大外へ。マイネルメモリーも上手く乗っていましたが、こちらも好騎乗。伸びる外を回せた分、マイネルメモリーに0.2秒先着したという印象。前々走・札幌日経オープンは出遅れて後方から。道中は外で、途中から動いていきたそうでしたが、鞍上は「久々の分か、動ける感じではなかったです」と述べていました。4角で激しく手が動いて、直線も伸びきれず。本質的に高速馬場向きだと考えているので、休み明け含めて参考外でも。3走前・日経賞はマテンロウレオの大逃げ。残り1000m付近でマクって位置を押し上げました。3.4角で馬群が一気に凝縮しましたが、マテンロウレオ自体は一定のペースで逃げていたので、これは後続が位置を押し上げたものでしょう。直線はマテンロウレオを交わせそうな勢いでしたが、残り200m付近で甘くなりました。L3最速戦で溜めていた方が良かったレースなので、0.4秒差なら悪くない内容。ただ、中京芝2000mは3.4角で外を回されると不利。高速馬場自体は良いものの、今回に関しては大外枠が不利で。
L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています(Lはラストの「L」になります)。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。
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