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　逃げ馬不在。「逃げてみたことのある馬」に広げても、チェルヴィニアの新馬戦とカラテが条件戦で押し出された実績があるくらい。あとドゥレッツァの菊花賞を「逃げた」と評価して拾ったとしても、この３例で撃ち止めだ。スミヨンは逃げたことのない、逃げれば暴走になると思われていたエピファネイアでＪＣを逃げ切ったことがあるのでゴリアットのハナは一考しておく価値があるかもしれないが、それにしたってとんでもなく速いペースで引っ張るということにはならないだろう。近年ジャパンＣで海外からの遠征勢が通用しない要因には、とかく馬場だとか時計だとか言われているが、今年はとんでもないペースにはならない。多少出して行けばオーギュストロダンもゴリアットも、前めをうかがうことが出来るだろう。やや詰まった馬群での切れ脚勝負だ。
　ならば最後方からの決め打ちでもドウデュースが間に合うとみる。単あって連なしな両極端なタイプだが、シンプルな切れ脚勝負なら用なしな方にはまってしまうことはないだろう。コース取りにしても外を伸びてくる安全運転で世界レベルの切れ味を示してくれるとみる。
　オーギュストロダンもやや前受けからしぶとく争覇圏をうかがえる。ゴリアットが前めからしぶとく伸びての勝ち負けも警戒せねばなるまい。遠征勢は近年の傾向からして実績や地力より人気が落ち着くだろうから、この２頭への組み合わせは、人気的にも十分勝負になる。
　日本勢ではチェルヴィニアが底を見せていない。勝たれてしまう可能性もいくらか見ておかねばなるまいが、連勝的には穴人気するだろうから抑えまで。
　この秋の動き向上を警戒せねばならないのがジャスティンパレス。天皇賞・秋が上積み余地を残した段階で、馬群をぬっての切れ脚発揮が４着。今回は攻め馬の動きが一段とダイナミックになっていて、前進してもという仕上がりだ。
　シンエンペラーとドゥレッツァも無視できないレベルの動きを示していた。連圏内に抑える。

オーギュストロダン：Ａ
241120東京芝単。蹄軌跡低く、肩鋭く引き出す。背中安定。素軽い。21日にも同様の動きでＤ単のほぼ同水準の時計出す。

カラテ：Ｂ
241120栗東坂路内同。杉原。トモすこぶる入るが終い首上づる。息もうひとつ。

ゴリアット：Ａ
241120東京芝外半身先。スミヨン。前駆起こして肩柔らかく引き出す。トモ入って伸びやか。

ジャスティンパレス：Ａ
241120栗東坂路単。トモ柔らかく入って背中もしなやか。復調かなう。

シュトルーヴェ：Ａ
241120美浦Ｗダノンベルーガの外２身先。前駆沈めて肩鋭く引き出す。背中安定。時計抑えめも手応え余裕。

シンエンペラー：Ａ
241120栗東坂路内同。坂井。前駆しっかり起こして肩キビキビ高回転。背中バネ利かせて弾む。

スターズオンアース：Ｂ
241120美浦Ｗ内同。蹄軌跡低く保つが肩目いっぱいは伸ばさず。背中のバネに頼る。やや単調。

ソールオリエンス：Ｂ
241120美浦Ｗ外同。嶋田。重心低く保って肩目いっぱい引き出す。背中のバネは利かすが、背腰後部はやや絞り込み余地残って突っ張るか。

ダノンベルーガ：Ｂー
241120美浦Ｗシュトルーヴェの内２身遅れ。重心やや浮き前駆空回り。トモは入るが、鞍上の扶助に反抗的で進まず。

チェルヴィニア：Ａ
241120美浦Ｗ３併中同。前駆起こしてトモすこぶる入る。肩柔らかく引き出して背中のバネしなやか。手応え引っ張りきりで弾む。

ドウデュース：Ａ
241120栗東Ｐ内同。仕上がり進んでいて抑えめ。腕節は変わらず高く引きつける。背中安定。

ドゥレッツァ：Ａ
241120美浦Ｗ単。前駆起こして肩高回転。トモも入る。背中の厚み生かしたバネも利く。

ファンタスティックムーン：Ｂ＋
241121東京Ｄ単。ピーヒュレク。蹄軌跡低く保って背中安定。時計は控えめも安定した負荷かける。

ブローザホーン：Ｂ−
241120栗東坂路内クビ遅れ。菅原明。蹄軌跡低く保つが背中やや硬く映る。トモのピッチに頼った走りで加速もうひとつ。