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展望:Mペース想定:外枠有利・差し有利メイショウテンスイとドルチェモアの逃げ争いか。ブリンカー着用のイーグルノワールが大外枠なので主張してくる可能性も。昨年の同レースは2F目最速で、そこから徐々に減速していくHペースになりました。こうなると内枠の差し馬が恵まれやすくなります。今年は4.5F目で中緩みする例年通りのラップになりそう。中緩み区間で位置を押し上げたり、進路を確保しやすい外枠の差し馬が有利と見て予想を組み立てました。
◎10.エンペラーワケア前走・エニフSは600m通過こそ35.4秒と遅めでしたが、2-6F目まで11秒台を刻む決して楽ではないペース。すぐに外に出して砂を被らない位置に付けて、最後は前を交わすだけの楽勝でした。1.22.4は勝ち時計優秀。L2は11.6-12.1。失速こそしていますが、12.1秒でも十分に速い水準です。前々走・欅Sの1.22.1の走破時計は超優秀。これは東京ダート1400mのレコードに0.6秒差の超好時計。良馬場で出した時計だから価値は高い。2F目から最後まで全て11秒台。序盤はやや力んでいましたが、その後は問題なく。3.4角は外を回した分、内をロスなく回したコスタノヴァに差されてしまった印象。こちらが59キロだったのに対して、コスタノヴァは57キロだったので、十分に強い競馬をしています。3着には5馬身差を付けました。ラップ面からはマイルも問題ありません。ここ2戦の59キロから57キロに減るのも有利。先行しつつ35秒台の上がりを使えるはずで、ここは崩れないでしょう。
○12.タマモロック前走・グリーンチャンネルCは出負け気味も中団前目から。超Hペースだったので少し位置が相対的に前過ぎたか。残り200m手前で先頭に立ちましたが、上手く立ち回ったショウナンライシンに内から交わされてしまいました。とはいえ、1.34.3の好時計で走れており、3着には4馬身差を付けました。前々走・アハルテケSは800m通過47.3秒のSペース。重馬場で末脚の生きる馬場でした。出負けして中団後ろから。中緩みから再加速するラップになり、直線は外に出すのに苦労していました。その間に先に抜け出した組を猛追しましたが、ハナ差届かずの惜しい競馬。3走前は800m通過45.4秒の超Hペース。良馬場で1.35.3はかなりの好時計で、来年のフェブラリーSでも通用する馬でしょう。
▲11.ショウナンライシン前走・グリーンチャンネルCは800m通過45.6秒の超Hペースで、流石に差し馬有利の流れ。本馬はやや出負けして後方から。道中はインで溜めて、直線もインを狙って上手いこと開いてくれました。完全にハマっての勝利。前々走・ジュライSは1000m通過60.7秒と速めの流れ。逃げ馬を捕まえに行きましたが、2馬身差が詰まらずの2着。前走はハマったとはいえ、本来は先行できる馬です。外枠から先団〜中団で流れに乗る競馬ならまたしても恵まれそうです。柴田善臣騎手とのコンビで安定して力を出せるようになっています。
△3.キタノヴィジョン前走・マイルチャンピオンシップ南部杯は逃げたレモンポップの600m通過が35.1秒。付いていった組が厳しくなった印象ではありますが、4着ミックファイアに4馬身差。アラジンバローズやタガノビューティー辺りにはもっと差を付けているだけに強い競馬でした。ずっと長めの距離を使っていましたが、これならマイルの方が良さそう。前走、本馬は600m通過36.3秒で走れているので追走面も問題ありません。内枠は不安ですが、陣営は「前走は脚を幾分余した感があったんです。同じ距離でも、東京のように広いコースの方が力を発揮しやすいんじゃないでしょうか」と前向きです。前走の力さえ出せれば。
△13.カズペトシーン3走前の2勝クラスはSペースとはいえ、上がり35.9秒の鬼脚を使って3着。前残りの展開を3着に差してきた内容は強い。本命を打った前走は1000m通過61.8秒。ペースアップが速くなったことでやや差し有利だったか。一足先に抜け出したフルオールをしっかりと差し切り。本馬は12秒台前半でまとめており、もっと時計は詰められそう。オープンでも上位の力を備えているはずです。前々走は6馬身差の大楽勝。L1は12.0秒でしたが、本馬は11秒台で楽に差し切っています。元々、1400mで走っていた馬なので、1600mは問題ありません。ここもチャンス十分でしょう。
☆2.ゼットリアン前走・グリーンチャンネルCは大きな出遅れ。超Hペースだったとはいえ、ロスは響いたはず。ただ、3.4角はインをロスなく回り、直線少し外に出しただけで、上手く序盤のロスはカバーできたか。それでも最後まで伸び脚十分。中距離のツーターンコースではズブさを見せる馬なので、東京コースが向いたという印象。前々走・平安Sは勝負どころでズルズル後退。前走は休んで良化もしていたか。平安S時に「ハピと大きな差はなさそう」と評した馬。東京ダート1600mプラスで、前走よりも上手くスタートを決めれば。
以下は無印の馬について。
1.ビヨンドザファザー前走・シリウスSは1000m通過61.4秒。1900mとしては速め。出負け気味のスタートで最後方から。道中はインで、4角で外へ。直線は大外からよく伸びてきましたが、0.8秒差の7着まで。上がり36.2秒の速い上がりは使えてもあの位置では届きません。前々走・BNS賞は1000m通過60.1秒ながら、終いが12.3秒の余力ラップになりました。道中は終始、外を回されるロスが響いて伸びきれずの0.6秒差5着でした。3走前・マーキュリーCは五分に出たものの、すぐに後方待機を決め込みました。早めにマクったテンカハルが失速しており、他馬の上がりを見てもハイペースだったはず。本馬は控えたことで展開が向きました。4走前・アハルテケSは重馬場を考えれば800m通過47.3秒はスロー。道悪になると差しが決まりやすいのが東京ダートなので、恵まれたと判断しています。特に2着タマモロックがインで詰まって抜け出せず、こちらが先に抜け出せたのは幸運でした。今回、最内枠。タマモロックが外枠なのでアハルテケSのようには行かないでしょう。4.ペリエール前走・グリーンチャンネルCは800m通過45.6秒の超Hペース。2F目最速でそこから失速し続けるラップ。こうなると外を回した馬の負荷が高くなりますが、本馬は外目を追走。その分、苦しくなったとはいえ、タマモロックに4馬身も離されていては力差明らかか。前々走・オアシスSは時計が遅く、凡戦という判断。外から先行して流れ込んだだけで。5.メイショウテンスイ逃げ候補。前走・サマーチャンピオンはJRA騎手が乗れなくなったことが影響してか、Hペースになって先行馬壊滅に。参考外で良いでしょう。前々走・ジュライSは1000m通過60.7秒の速めの逃げ。そのまま逃げ切ったのは想像以上の強さでした。ショウナンライシンを寄せ付けなかった点も評価。本馬の単騎逃げの可能性は高いですが、すぐ外のドルチェモア、大外枠&ブリンカー着用のイーグルノワールも出してきそう。恵まれればチャンスあると思いますが、恵まれる可能性が低いと見て。6.ドルチェモア前走・グリーンチャンネルCは初ダート。60キロ&超Hペースを先行したとはいえ、大きく負けすぎで。低レベルの朝日杯を勝りましたが、その後は成長面や気性面などが足りてないイメージで。7.エルゲルージ前走・オータムリーフSは600m通過35.6秒のSペース。スタートを決めて好位。3.4角で促していましたが、直線入口では前2頭に離されました。そこまらまた伸びてはいますが、差し馬にも交わされて4着止まり。前々走はスタート一息で後方から。600m通過34.7秒の速くないペースで、前との差が縮まらず。1400mに短縮して勝ち上がった馬。3勝クラスの白嶺Sの1.37.3(時計の掛かる馬場)、2勝クラス勝ちの1.35.7(時計の出る馬場)では重賞では足りません。8.サヴァ前々走・大沼Sは1000m通過60.0秒のHペース。インで溜めて、勝負どころで少し外に出した程度でほぼロスなく乗れました。L2は12.8-13.1と失速しており、その分、楽に差せたという印象。時計も平凡。重賞では足りないだろうと見た前走・エルムSはL5-L3が全て11.9秒と速いラップを刻みました。この速いラップに付いていけず、後方に置かれてしまい、直線も脚は使えず。東京ダート1600mは得意な馬ですが、今回、他馬が相当に強く、足りないと見ます。9.ペイシャエスHペース耐性の高い先行馬。前走・エルムSはL5-L3が全て11.9秒。これは逃げたミトノオーをドゥラエレーデがピッタリマークしたことで速くなったもの。ドゥラエレーデがミトノオーを潰したものの、マークした側も苦しくなり、その後ろにいた本馬が恵まれたと判断。それでもG1級相手に勝ちきったのだから大したものです。前々走・マーチSはミトノオーのHペース逃げを追いかけ3着に残しました。追いかけたブライアンセンス辺りが潰れているだけにHペース耐性はやはり高い。3歳時のユニコーンSは800m通過46.2秒のハイペースを先行。インからしぶとく伸びての勝利は相当に強い。Sペースでは切れ負けするはずで、Hペースがベター。今回、ユニコーンSの時のようなHペースにはならないと見て。14.サンライズホーク砂被りの良くない馬で、7走前・サマーチャンピオンはブリンカー着用で逃げ切り。ただ、Sペースだったので評価していません。兵庫ゴールドトロフィーは時計が遅く、続くかきつばた記念はシャマルなど外を回しすぎた馬が多く、本馬は全て恵まれていたという判断。前走・テレ玉杯オーバルスプリントはブリンカー外し。600m通過35.8秒は遅めで、やや早めにマクった判断が良かったか。いずれにしても3着では、今回足りないと見ているイーグルノワールに先着しただけ。マイルが持つかも疑問で、見送り妥当か。15.イーグルノワール成長力疑問で、前々走・アハルテケSは自信の切りでした。差し脚生きる重馬場だったとはいえ、1.37.1では古馬オープンで通用する力はないでしょう。前走・テレ玉杯オーバルスプリントは600m通過35.8秒の楽なペース。2番手は良い位置でしたが、3頭に差されてしまいました。ブリンカー着用で挑みますが、雲取賞・兵庫チャンピオンシップのパフォーマンスが低く、馬の集中力の問題ではないでしょう。単に力不足。もっと通用のところを見せてから。
L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています(Lはラストの「L」になります)。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。
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