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展望:Mペース想定:外枠有利・差し有利京都芝1400mはSペースになりやすいコース形態。外有利のトラックバイアスになりやすいレースで、先週の馬場傾向からもそうなるはず。たまにSペースになりすぎて内枠の先行馬が残す場面も見られます。ただ、今回は逃げ候補のウインカーネリアンは緩めないで逃げた方が良いタイプ。鞍上次第な面もありますが、Sペースの前有利にはならないだろうという見立て。外枠・差し有利が基本線で。
◎12.ダノンスコーピオン4走前の京王杯スプリングCから福永祐一厩舎に転厩。出負け。3.4F目が11.0秒連発で差し馬向きの流れではありましたが、復活を思わせる4着に好走しました。師は「いい動きができるまで時間をかけて乗り込んだ。息の入りは良く、仕上がりはいい。今回は矯正力がきつくないハミで臨む」と述べていて、転厩で馬が戻ってきたと考えても良さそう。早仕掛けになったスズハロームとは3/4差で、力さえ出せれば差はないでしょう。3走前・安田記念はサッパリも、1400mの方が良さそう。1200mのここ2走は上位の上がりは使えていますが、出負けやHペースで位置が後ろになりすぎました。この点からも1400mがベター。完全復活を遂げるならここは良い舞台でしょう。福永祐一調教師は「最近は収まり過ぎている印象だったので、はみ出るような仕上げを。ハミを水勒に戻し、首を使えるようにした。3走目で体も絞れてすっきり。思惑通りの調整ができて、距離もベスト。あとは結果だけ」と強気です。
○8.スズハローム未勝利勝ちの通過順が「16-7-2」と凄いことになっている通り、大マクりで5馬身差の圧勝を収めました。以来、高く評価しており、G1級かとまで思っている馬。近走を見る限り、そこまでではないかもしれませんが、G2なら胸を張れる存在。鮫島克駿騎手が控える競馬を教え込んできました。前走・CBC賞はロケットスタート。インをロスなく回り、最後は勝ち馬をクビ差まで追い詰めました。もう少しあれば交わしていたでしょう。前々走・京王杯スプリングCは4F目の11.0秒が先行馬負荷を高くしており、差し馬向きの流れ。上手く流れに乗って、まとめて差し切る勢いで伸びてきましたが、残り200m手前で脚が鈍りました。仕掛けが少し早すぎた印象。京都は得意としています。5走前の清水Sは逃げたトゥードジボンが前半Sペースで、後半4Fを速くまとめるお得意パターンに持ち込んで逃げ切り。本馬は控える競馬が仇に。上がり32.6秒を使っても届かない流れに。逃げ馬がL2を11.3-11.2でまとめたのだから負けても仕方ありません。6走前・2勝クラスはペースが流れたとはいえ、上がり33.2秒は次点に0.7秒差を付けるダントツの数字。モノの違いを見せつけました。外差し傾向にある今の京都なら当然評価しなければなりません。
▲4.クランフォード完璧な余力ラップだった新馬戦2着、ほぼ持ったままで大楽勝した未勝利の時から高く評価している馬。前走・豊明特別は600m通過33.0秒のハイペースを2番手から押し切る強すぎる内容。2着以下が迫ってきても抜かれそうなところがありませんでした。超高速馬場とはいえ、1.19.0のレコード勝ちは破格でしょう。前々走・瀬田特別は宝塚記念同日の外差し馬場。重馬場でL2を11.2-11.4の余力ラップでまとめて大楽勝。2着以下には差し馬が台頭しただけに次元の違う強さでした。今回も53キロで、ほぼ完璧な競馬をしている京都替わりもプラス。Hペース耐性が高いので、外差し馬場でも前付けして押し切れる強力馬です。いよいよの重賞挑戦で期待が膨らみます。内枠になったことで多少割り引きましたが、地力は一番高いと見ています。
△14.アグリ前走・CBC賞は安田隆行厩舎から杉山晴紀厩舎への転厩初戦。内枠先行有利なレースで、本馬は外枠差しの形になったとはいえブービーは負け過ぎ。鞍上によれば暑さにやられたという話です。前々走・1351ターフスプリントはスタートを決めて中団インを追走。直線半ばまでは良い感じで伸びてきましたが、結果的に前を捉えきれず、後ろに差されての0.6秒差6着。国内とは勝手が違ったかもしれません。3走前・シルクロードSはスタートを決めて中団の外を追走。当時の馬場で1.08.2なら優秀。勝ったルガルに完璧に乗られてしまいました。溜めれば速い上がりを使える馬ですが、本質的には上がりの掛かる阪神がベター。ただ、今の京都は時計が掛かり気味なのでこなせる方でしょう。元々は先行馬でしたが、近走、待機策が板に付いています。外枠を引ければ……、と思っていたので枠は絶好。クリスチャン・デムーロ騎手も上手い騎手で今回は買いでしょう。
以下は無印の馬について。
1.サーマルウインド前走・北九州記念は好位集団を見る好位置を確保しましたが、勝負どころでの手応えが悪く、直線では内のモズメイメイに進路をこじ開けられてしまいました。そこから伸びず、完敗だったか。前々走・春雷Sは皐月賞同日で超高速馬場だったとはいえ、1.07.1は速くハイレベル戦だったという判断を下しています。出がひと息も二の脚でリカバー。馬群を縫って抜け出しかけたところで、サトノレーヴの決め手に屈する形に。3走前・ターコイズSは前の残れる馬場・ペース。急坂部分で甘くなりました。道悪で強い馬なので時計の掛かる馬場は良さそうですが、外差し馬場の1400mという点は大きなカギで。2.ジョウショーホープSペースからの上がり勝負になりやすい京都芝1400mよりも、上がりの掛かりやすい阪神芝1400m側のタイプ。前走・セントウルSはやや外目を回されたとはいえ、上がりが速くなりすぎて切れ負けした印象。前々走・ストークSは京都芝1400m。前をギリギリ捉えて、3着馬の追撃を封じるという上手くハマって勝てた印象。また、末切れるタイプが後ろになりすぎたり、恵まれた面もありました。1.20.4では時計的に足りず、今回は様子見が妥当で。3.キングエルメス長期休養明け。前走・マイラーズCは800m通過46.1秒のHペース。直線で他馬と衝突する不利があり、最後は追っていませんでした。0.4秒差でしたが、もう少し僅差の競馬ができたはず。前々走・睦月Sは相手が小粒。800m通過48.7秒は遅すぎで、2番手から抜け出したのも納得です。矢作芳人厩舎の休み明け。どこまで仕上がっているか、また仕上がっていたとして通用する馬なのかが疑問で。5.トゥラヴェスーラ自慢の末脚にもやや陰りは見えてきたか。1400mは元々守備範囲の馬。前走・セントウルSは道中インで、直線で外に持ち出す最高の競馬ができました。0.4秒差は頑張りましたが、好騎乗だったのも事実。前々走・北九州記念は周りが速くて後方からに。直線は外からそれなりに伸びてはいますが、1.2秒差では評価できず。3走前・シルクロードSは外差し馬場で展開が向くという見立てでした。少し外を回されすぎた面もありますが、後ろのショウナンハクラクに交わされているのはいただけません。4走前・京阪杯はインが悪化したことで外枠の差し馬有利に。結果的に大外枠は有利でした。上手く立ち回って4着まで。恵まれて掲示板までというレースが続いており、9歳で衰えは多少見られるでしょう。今回、新勢力も出てきて、現時点で通用するか半信半疑で。6.オフトレイル前走・毎日王冠は出遅れ。想定以上に中盤に緩んだので、先行して速い上がりを使える馬が恵まれる競馬になりました。展開不利でしたが、終い甘くなっていたのも確か。元々、マイルで走っていた馬なので1400mへの短縮はプラスに働きそう。前々走・ラジオNIKKEI賞は出遅れて後方インから徐々に外目から位置を押し上げていき、最後は差し切りました。1000m通過58.4秒のHペースだったので展開が向いての勝利。2.3着馬の次走がイマイチで、相手にも恵まれました。3走前・白百合Sは1000m通過60.9秒とまずまずのペース。その上でL5が58.0秒だからハイレベル戦でしょう。序盤は5番手で、力んでもいました。早めに進出して0.2秒差の2着を確保したのは評価しても。問題は古馬相手にどこまで通用するのか未知数。G1クラスの馬が揃ったここは厳しいのではないかという見立てで。7.バースクライ前走・CBC賞はスタート後に寄られて最後方まで下がる不利。上がり最速の33.0秒で差は詰めました。前々走・北九州記念は外枠で外を回されましたが、後ろにいたショウナンハクラクが伸びてきているだけに、少し負けすぎました。高速馬場がベター。3走前・シルクロードSは内が荒れた馬場。15番枠で外を回されましたが、大きな不利にはなっていないはず。5着争いには加わり、5着とはタイム差なしでした。タフな馬場が少し応えたかもしれません。1200mに短縮して3連勝した馬で、1400mがカギ。また、時計が掛かってきている京都芝への対応もカギになります。9.ウインカーネリアンあまり中緩みを作らなくても粘れるマイラーなので、前走・安田記念は中盤に11.9-12.0と緩んだことに加えて2番手からになったことが敗因か。ただ、三浦皇成騎手がこの馬の特性を理解しているのか疑問なのも確か。前々走・高松宮記念は外枠から先行。直線は外に出したビクターザウィナーの更に外を回す競馬になりましたが、インは荒れているように見えて伸びていたので、進路面では不利だったと見ています。血統面から道悪は得意だったとは思いますが、中身の濃い4着。Sペースになりやすい京都芝1400m。今回、枠の並び的にも逃げられそうですが、先週の外差し傾向がカギ。また、スプリンターズSの予定からスライドのローテというのも減点材料で。10.ピンハイ前走・マーメイドSは好発を切り、自然と後方へ。直線は内から伸びてきましたが、残り100m付近で後続が外から殺到。一気に交わされてしまいました。馬場の悪いところを通らされたのもあるし、距離も微妙に流そうな負け方でした。1400mに向けて悪くない負け方。前々走・都大路Sはソロっとしたスタートで後方から。上手く脚が溜まっているように見えましたが、最後は外にセントカメリアに伸びで見劣って4着まで。少し物足りない敗戦でした。3走前・大阪城Sも良い形で回ってきましたが、「ハミを取らず、進んでいく感じがありませんでした」という話。鞍上は続けて「昨年の使い出しの時も動けませんでしたし、時期的なものなのか、気持ちの問題なのか、そのあたりは現状ではまだ何とも言えないところですね」と述べていました。昨秋のパフォーマンスが出せるならこの距離短縮は魅力ですが、中距離で結果が出ないからここに回ってきた感が強くて。穴で怖い1頭ではありますが、相手も強力です。11.シングザットソング前走・ポートアイランドSは好発を決めて好位へ。エエヤンの大逃げで800m通過46.1秒と速くなりましたが、離れた3番手なら苦しい位置ではなかったはず。直線早めにアスクコンナモンダに交わされると、最後はジューンオレンジにも差されて4着に脱落。前々走と3走前は前有利の展開に泣く結果に。4走前・安土城Sは直線の追い風が強く、Sペースながら差し馬有利。2着を追い詰める際どい3着でした。5.6走前は外差し馬場の中、内目を通しての4.5着なら悪くありません。差す競馬がハマりそうで、掲示板内ならありそうです。13.ノーブルロジャー前走・ポートアイランドSは内枠で悪いところを通らざるを得なかったという話ですが、少し外に切り替えてからも伸びず、意外な負け方でした。前々走・米子Sは前残りのレース。終い猛追して4着まで。力は示しました。京都が得意で、シンザン記念はHペースで展開向いたとはいえ完勝。外枠はプラスも、クランフォードの53キロに対して55キロ。田口貫太騎手に乗り替わるのもやや減点材料で。15.マテンロウオリオン近走は大きく負けてばかりで、現状、買いにくくて。早熟型のダイワメジャー産駒。一度、低迷してしまった以上、いきなりの復活の線も考えにくくて。陣営も「ちょっと早熟だったのかなという感じもする」と述べているようでは……。16.セルバーグ逃げなければ脆いタイプでしたが、前走・京成杯AHは差す競馬で一変。スタート後すぐに控えて外を徐々に進出。4角では4番手まで位置を押し上げました。残り200m付近で脚色が鈍ったので、1400mで差す競馬ならやれそうです。問題は武豊騎手から乗り替わること。今村聖奈騎手は9月末の復帰以降、馬券絡みがゼロ。掲示板も1度しかありません。この点が大幅マイナスで。また、前走は外枠で揉まれない競馬ができたのも好走要因。外枠が必須だと思っていたので枠に関しては良いところでしょう。17.ダノンマッキンリー激しい気性の持ち主。前走・キーンランドCは外を回されたとはいえ、伸びが一息でした。前々走・UHB賞は掛かり気味に先行。勝ち馬とは0.2秒差の6着と、悪くない内容でした。マイルCに関しては1F長くもあったので参考外。4走前・ファルコンSはHペースで後方待機がハマった形。1.20.2なら悪くはなく、後方待機がハマるようなら穴であっても。ただ、大外枠を引いたことで上手く壁を作れるかがカギになります。
L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています(Lはラストの「L」になります)。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。
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