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ポイント:小倉芝は見た目程、馬場が悪くなく、金曜時点のクッション値は10.2!土曜は雨の影響を受けて9.3まで下がりましたが、それでも内を通した先行馬が粘っていました。JRA画像を見ても、3.4コーナーは悪化が著しいが、直線は悪くないのだと思われます。直線でもう一踏ん張りできる先行馬が基本的に有利。セルバーグの飛ばし逃げで、縦長馬群になると思われます。同じくセルバーグが飛ばした小倉大賞典の結果は大いに参考になるでしょう。縦長馬群になり、後ろ過ぎては届かないと予想しました。
◎12.セオ前走・都大路Sはブリンカー外し。5F通過59.8秒を2番手から。当時の京都芝は時計が出すぎていたことで、速い脚を使わされすぎていたのか、差しの利きやすい特殊な馬場になっていました。前目からL5を57.2秒でまとめて押し切ったのはかなり強い内容でしょう。アルナシームに0.2秒差を付けて勝利したのも高く評価できます。3着には0.5秒差を付けています。前々走は初ブリンカー。4F通過46.6秒のハイペースを離れた2番手から。当時の阪神芝は外差し馬場になっており、前目から押し切ったのはこれまた強い内容。L2は11.4-12.1でしたが、残り200mでは先頭と2馬身少しあったので、本馬はほぼ止まっていないはずです。つまり、ここ2戦ともにバイアスに反して勝利したことになります。3歳時には不良馬場でレーベンスティールを撃破した実力馬。どんな馬場にも対応できるのはここでは強みになるでしょう。素質馬がいよいよ本格化してきたという印象です。57キロなら相対的に恵まれている印象で、ここは本命評価。
○14.ロングラン時計の掛かる馬場で差してくるタイプ。前走・福島民報杯は5F通過60.0秒で前も残れるペース。リフレーミングが差し切っている通り、差しも不利だったとは思いません。本馬にしては伸びがイマイチで、鞍上は「距離が少し長いのかもしれません」と述べていました。前々走・小倉大賞典は馬場の内側が復活していたので、外を回した本馬は展開不利だったという判断。また、縦長馬群で本馬の位置は後ろ過ぎたという印象です。それでいて、最後は勝ったエピファニーを上回る脚で追い込んできました。3走前のディセンバーSは5F通過60.4秒で、内枠の先行馬が恵まれたレース。外差し競馬の本馬は明らかな展開不利でした。それでいて、次点に0.9秒差も付ける上がり34.4秒で差し切ったのは本物だったということでしょう。やはり1800mがベスト。バイアスに反して差してきている以上、この馬は展開がどう転んでも差して来られそうです。
▲3.セルバーグテンの遅い逃げ馬ですが、すんなり逃げられさえすれば、相当にしぶとい馬。また、ペースを緩めない方が粘れるタイプでもあります。前走・エプソムCは11.5秒前後が続く高速持続戦。縦長馬群にしたことで前有利になったという判断。テンが遅い馬なので、大外枠で前が壁になることなく逃げられたのが良かったと思います。残り400m付近で捕まってからもしぶとく粘っており、3着とはわずか0.1秒差。前々走・新潟大賞典は内枠で躓いて出遅れ。1000m通過付近から先頭に取り付く無茶な競馬に。度外視で構いません。3走前・小倉大賞典は1000m通過57.2秒の超ハイペース&大逃げ。同型のホウオウアマゾンは出遅れましたが、フェーングロッテンは押していました。馬場の内側が復活していたので進路面の不利はほぼありませんでした。残り50mまでは先頭で、最後に息切れ。逃げられるならばマイルがベストで、1800mでは逃げられるからギリギリやれている印象です。それでも1800mも守備範囲で、逃げ方によっては残せるはずです。
△6.エピファニー激しい気性の持ち主。前走・大阪杯は出が悪く、前が狭くなる不利もあって後方から。折り合い面はいつも通り怪しかったですが、何とか我慢は利いて、ロスもなく乗れました。残り200mで甘くなっており、本質的には1800mの方が良いのでしょう。前々走・小倉大賞典は鞍上が「ペースが速くて折り合いが楽でスムーズでした」と述べていました。アルナシームを見るような位置から運びました。アルナシームの脚が鈍っている一方で、こちらは最後まで脚色がしっかり。本命を打った3走前の中山金杯は酷く引っかかり、すぐ諦めた程でした。日本競馬に適応できなかったピーヒュレク騎手が乗っていたので度外視でも。チャレンジCは外枠で終始、外を回される厳しい内容ながら4着。勝ったベラジオオペラとの進路差を踏まえれば強い競馬をしています。昨年は不利等、上手く噛み合わないレースが続いていただけ。力で見劣ることはないので、58キロと折り合いがカギ。折り合いに関しては今回、セルバーグが飛ばしてくれそうなので比較的、楽なはずです。小倉大賞典の再現を狙って。
☆2.アルナシーム前走・エプソムCは11.5秒前後が続く高速持続戦。縦長馬群にもなったことで差し馬は間に合わなかったレース。本馬はスタートを決めて折り合いも付いていたのでほぼ文句のない立ち回りでした。陣営は「左回りは途中で逆手前になったり、直線でスッと手前を替えられないところがあり、右回りに比べると若干苦手なのかもしれません」と述べていました。セルバーグに0.1秒先着したなら悪くない内容。前々走・都大路Sは飛び上がるようなスタート。リカバリーして中位のインへ。全くロスなく立ち回りましたが、2番手追走のセオにL2を10.9-11.3でまとめられては差せません。3着に2馬身を付けた上で1.45.0で走破しており、悪くない2着ではありました。ここ2戦は横山典弘騎手が上手く御しているという印象。土曜メインでは横山典弘騎手がインをロスなく回る騎乗でラスマドレスを3着に導きました。4走前の小倉大賞典はセルバーグが5F通過57.2秒の超ハイペースで飛ばしたレース。馬場のインが復活していたので、ロスなく立ち回ったのは良かったと言えるでしょう。今回、横山典弘騎手がとにかく怖い。インベタでまた持ってくる可能性も。
☆7.エルトンバローズ3走前の中山記念後にノメッていたと鞍上が述べており、良馬場でこそでしょう。前々走・香港チャンピオンズマイル後にも「この馬場でスピードが削がれてしまったのが敗因」だと述べていました。前走・安田記念は稍重がマイナスだったはずですが、0.6秒差の8着ならよく頑張っています。16番枠からラチ沿いに潜り込んでロスなく運びました。最後まで脚色はしっかり。4走前・マイルCSはハイペースに加えて、直線の追い風も強く差し馬有利の展開に。追いかけすぎない好騎乗でした。末切れるタイプでない以上、差されたのは仕方ありません。33.9秒を使って0.2秒差の4着なら高く評価しています。5走前の毎日王冠はインの好位。直線では前が開かず、仕掛けが遅れましたが、ハナ差凌ぎ切りました。2.3着馬がスムーズさを欠いたことで恵まれた面もありますが、本馬も仕掛け遅れたので、素直に評価して良いでしょう。ソングラインとシュネルマイスターをまとめて破った実績はここでは圧倒的に上位。ハイペース耐性も高い馬で、59キロだけがカギでしょう。
☆13.ニホンピロキーフ前走・鳴尾記念は5F通過58.7秒で差し馬向きの流れ。外枠から出して行ったことで酷く引っかかってしまいました。また、道中は一番外目を回されるロス。前々走・マイラーズCは好位のやや後ろから。4F通過45.6秒とペースが流れたので良い位置だったと思います。また、稍重になったのも本馬にとっては良かったのでしょうが、そう差はないだろうと思っていた馬です。3走前の関門橋S時の小倉は馬場のインが復活していました。ペースも緩んで差しにくい展開だったと思いますが、早めに位置を押し上げて完勝。3勝クラスでは力が上でした。4走前・飛鳥Sは1000m通過62.0秒のスロー。2番手から運んだエアサージュに上がり33.8秒でまとめられては厳しかったと言えるでしょう。5走前の元町Sは3勝クラスとしては最高とも言える好メンバーが揃った一戦。出負け。勝ったコレペティトールと0.3秒差でしたが、馬群をさばくのに苦労していた分の差でしょう。よく伸びてはいました。馬場が渋った方が良いタイプなのと、またしても外枠を引いた点がカギ。
以下は無印の馬について。
1.テーオーシリウス徹底逃げタイプ。前走・福島民報杯は出ムチを入れましたが、バビットに前をカットされる形に。切り替えしてハナへ。5F通過60.0秒なら前も残れるレース。これで1.0秒差負けでは今回厳しいだろうという見立て。昨年の小倉記念では2着。5F通過58.7秒ならペースは速かったのですが、それでも前の馬が残っており、高速馬場の恩恵も大きかったという判断。また、1800mに短縮するのは良いと思いますが、当時のメンバーレベルが低く、今回はセルバーグがいて展開が厳しくなりそうで。陣営は週中に「ハナにはこだわらないし、相手の出方や枠次第で作戦を決めたい」と述べていました。最内枠なので行く可能性もなくはないでしょうが、セルバーグに付き合うことはないでしょう。4.ワールドリバイバル前走・巴賞は5F通過59.9秒で、前が楽できたペース。それで大きく負けているようでは……。昨年の小倉日経オープンはノルカソルカの大逃げの離れた2番手。小粒なメンバーにも恵まれての2着でしょう。前々走はダートで参考外。3走前のポートアイランドSは4F通過48.1秒のスローペースでの逃げ。これで突き放されているようでは厳しい。5.カテドラル小倉を得意としている馬。前走・安田記念は最内枠からロスなく回ってきただけという印象。前々走・大阪杯は大外枠。鞍上は「スタートの1歩目が速くなかったので、ポジションを一旦下げて内を立ち回ることを選択しました」と述べていました。上がり2位タイでしたが、溜めればこのくらいの脚は使える馬。3走前の小倉大賞典は好発も、ペースが速くてすぐ後方へ。4角はかなりの外を回すロスがありましたが、上がりは最速。この時の1〜4着馬が全て出走するので、届くかどうか。ハイペースの縦長馬群になり、今回はロスなく立ち回ってどこまでか、でしょうか。8.タガノパッション前走・マーメイドSはアリスヴェリテの大逃げで5F通過は58.3秒。2着以降に差し馬が台頭しており、差し馬が有利だったという判断。本馬はデムーロ騎手が早めに位置を押し上げる競馬で挑みましたが、サッパリ伸びませんでした。今回もペースは速くなるという見立てなので、前走のレース内容からは今回のレースに適性がなさそうで。9.ボーデン前走・錦Sは4F通過45.3秒の超ハイペース。最後方からのイン突きがハマったという印象が強い。ただし、去勢明け初戦・転厩初戦ということで力を出せるようになったのも確かでしょう。未勝利で1.45.2という超抜時計で勝利した馬ですが、上がり勝負では劣る馬で、なのに小回りが苦手ということで向く舞台が少ない馬です。好走レンジが狭く、今回の小倉が合うタイプではないでしょう。10.ソレイユヴィータ3勝クラスでも通用していない馬で、50キロとはいえ厳しいだろうという見立て。というのも、2勝クラス勝ちが展開に恵まれており、1.48.3の勝ち時計も、L2の11.5-12.0も、特筆する点がありません。今回は速いペースを追走して沈んでいくだろうと見ています。11.アナゴサンテンの速い馬ですが、逃げにこだわるタイプではなく、今回はセルバーグやテーオーシリウスを行かせての競馬になりそうです。本命を打った前走・米子Sは3着と結果を残してくれました。オープン特別ならあのくらいやれる馬。前々走・安土城Sは追い風が強すぎて、逃げて上がり33.3秒でまとめているというのに交わされる理不尽な4着でした。元々は中距離路線で走っていた馬なので、1800mは守備範囲。重賞で足りるかがカギ。セルバーグが逃げ切った中京記念は4F通過45.9秒のハイペースを2番手から。展開不利だったとはいえ、セルバーグが逃げ切っている以上、本馬は足りないのではないかという見立て。最近はハイペースでも粘れていますが、元々はスローペース専門の逃げ・先行馬だという認識でした。
L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています(Lはラストの「L」になります)。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。
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