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展開:函館芝1800mは初角まで276mしかなく、スローになりやすいコース形態。内の馬場が良い時は内枠先行馬有利が基本線。初角まで475mもあってハイペースになりやすい函館芝2000mで開催される函館記念とは関連性が低いと言えます。巴賞で負けた馬が函館記念で巻き返しやすく、この関連性の低さが数々の大穴を生み出してきました。もう有名になってきた節がありますが、まだまだオッズ差は生まれやすいと思います。今年は馬場自体はまだ内も使えるので、あとは展開がカギ。先行馬の一角の12.デビットバローズが外枠に入りました。鞍上の武豊騎手は枠なりに乗る騎乗スタイル。外枠なら無理に出してはいきません。6.ラリュエルが暴走型の逃げ馬ですが、前走は控えて折り合えていました。せっかく折り合いが付くようになったのだから、無理に出していくことはなさそう。初速の速さで前には行けるでしょう。他馬がどれだけ主張してくるかは不透明ですが、陣営コメントを読む限りではハナにこだわる馬は不在。なんだかんだこのコース・レースの傾向通りに内枠先行馬が恵まれると予想しました。
◎2.リューベックリューベックの人気落ちを狙います。速い上がりを使えず、また、前々走後に鞍上が「道悪はあまり上手ではない」と述べていたので、時計が掛かり気味の良馬場がベスト条件だと思われます。前走・都大路Sは超高速馬場の京都だったのも大敗の原因でしょう。前々走・マイラーズCはすでに書いた通り、道悪が敗因か。稍重とはいえ、時計の出る京都もマイナスだったはずです。3走前・洛陽Sは出遅れが響きました。4走前のニューイヤーSは直線でどん詰まりに。進路が開いてからは鋭い脚で伸びてきており、勿体ない敗戦でした。5走前の中日新聞杯は酷く掛かってしまいました。2000mも若干長かったという話です。6走前の中山記念は外枠ということで位置を取れず、終始、外を回されるというかなり厳しい競馬に。0.2秒差6着はかなり強い競馬をしています。この時にショウナンマグマに先着しています。3〜5走前は3番人気以内に推されていた馬。敗因明確なのに人気が落ちすぎです。内枠から先行できれば、普通にあり得る存在でしょう。
○9.ホウオウビスケッツ前走・東風Sは800m通過45.9秒のハイペースを2番手から。直線も伸びないインを通していたので、強い3着だったと評価しています。前々走・東京新聞杯も800m通過46.1秒のハイペース。道中はインに入れる岩田康誠騎手らしい騎乗。「進路取りを失敗したかな。内をそのまま突けていれば2着はあったと思う」と述べていた通り、惜しい3着でした。3走前の中日新聞杯は、夏負けで目標としていた毎日王冠を避けて放牧に出すという中間のアクシデント。陣営も「気持ちの面で休み明け感がある。一番良かった前走に比べるとひと息」と述べていましたし、酷く引っかかってしまったので度外視できる敗戦でした。3歳時のフリージア賞ではL5を57.7秒で逃げ切り、高く評価していた馬。個人的にはダービーでも本命を打ちました。そのダービーは今思うと距離不向きだったと思いますが、0.2秒差に頑張りました。テンも速く、1800mは十分に守備範囲内。むしろ、マイルよりも良さそうです。岩田康誠騎手ならインにこだわる騎乗をしてくれそうで、力も上位です。
▲6.ラリュエル前走・福島牝馬Sは1000m通過60.3秒。先行馬で決着しており、2番手は楽だったはずですが、勝負どころでの手応えが悪く、最後は大きく失速してしまいました。前々走・豊橋Sはマイペースで逃げられたとはいえ、牝馬限定の3勝クラスとしてはかなりの好メンバーが揃った一戦です。しっかり逃げ切った点は評価できます。3.4走前はハイペースで止まっただけです。3歳時にはローズSで4着、クイーンCではインで狭くなる不利がありながら4着に来た馬で、そう力差はないはず。前走は馬体減が響いたものだと判断します。430キロ前後で好走してきた馬で、418キロまで減ったのは誤算だったはず。この点、陣営は「いつもよりカイバを食べていて、先週の時点で約440キロ。実になっている感じですよ」と前向きなコメントを残しています。滞在競馬も合っているはずで、馬体さえ戻せば、逃げか番手から残せるでしょう。
△7.ショウナンマグマ速い上がりを使えないので洋芝は向くはず。2000mだと少し長い&ペースの流れやすいコースが多いので、1800mもベストでしょう。スローになりやすい函館・札幌・中山・福島辺りの芝1800mが合うタイプです。前走・都大路Sは外枠から先行しましたが、京都はどう考えても合いません。本馬自身、過去上がり33.9秒でまとめていますが、6着が精一杯。前々走・福島民報杯は差しの決まりやすい福島芝2000m。1000m通過60.0秒なら前も残れるペース。また、今年の春の福島芝はずっとインが良いまま終わったので、内枠から先行できたのも良かったのでしょう。それでも2000mでゴール寸前まで粘ったのは評価できます。3走前の大阪城Sは1000m通過58.6秒のハイペースで逃げました。展開不利ながらも3着に残したのは驚きました。かつては脆い印象を持っていましたが、今では安定して力を出せてきています。
他。3.サンストックトン:前走・福島民友杯は1000m通過60.0秒。馬場が良かったので、やや前目有利だったかもしれませんが、差しも不利にはならなかったはず。ゴール前で狭くなる不利があり、スムーズならショウナンマグマを交わせていたかもしれません。先行有利なペースだった3走前・ディセンバーSはインをタイトに回ってきましたが、前が壁になる致命的な不利。力は認めますが、今回は先行馬多く、インは渋滞しそうなので当時と同様の競馬はできないでしょう。差し馬向きのペースになれば、当然、浮上してくるはず。12.デビットバローズ:前走・新潟大賞典は外差し馬場を警戒してか、どの馬も行く気を見せず。スタート後にスッとハナに立ちましたが、3F通過付近でヤマニンサルバムにハナを奪われました。その後もインを回しており、直線も伸びないインへ。あの展開で4着なら頑張っています。前々走・大阪城Sは1000m通過58.6秒のハイペースを先行。展開的には不利で、直線も早めに手が激しく動いていましたが、しぶとく伸びて最後はステラヴェローチェを差し切る寸前でした。内外の進路差があったので、ほぼ勝ったも同然でしょう。テンが速く逃げても良い馬なので、ロスなく回るためにスッとハナに立つ可能性が怖いところですが、武豊騎手ならおそらくは控える競馬をしそう。外目を回されそうで、それでも来られるかどうか。力があるので怖いところですが、今回は展開面の不利が大きくなると考えて消します。14.オニャンコポン:前走・メイSは位置を取れたことに驚きました。鞍上は「勝ちにいくならこの競馬しかないと思いました。この馬のことは僕が一番分かっていますからね」と述べていました。菅原明良騎手の好騎乗でしょう。菅原明良騎手が乗れないのはマイナス。また、この枠から行くスピードはないので、外を控える形になりそう。こちらも展開面の不利が大きくなると考えて消します。
L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています(Lはラストの「L」になります)。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。
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