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今の京都芝は、瞬発力型よりも持続力型の馬が多く活躍している印象です。馬場の影響で基礎スピード以上の速度が勝手に出る→脚が疲れる→その脚を持続させる力が必要、というロジックです。人間も80%の力で走っていれば、ある程度長く走れると思いますが、100%の力で走ると1分も走れないでしょう。土曜の2勝クラスのシドニーTで、グラスワンダー✕ステイゴールドという血統のマイネルエニグマが勝った時に「来るのは持続力型だ」と強く実感しました。
◎6.エンパイアウエストエンパイアウエストの前走の勝ち時計1.58.2は破格。その後の皐月賞が1.57.1のレコード決着なったことで霞んでしまいましたが、馬場の恩恵があったと軽視するのは違うでしょう。ラップも素晴らしく、1000m通過は60.1秒で、L5が58.1秒。中山芝2000mでL5の58.1秒というのは滅多に見ません。いずれにしても長く良い脚を使っているので、本馬は持続力型の馬です。レースは先行して押し切った形ですが、下した相手がシランケドとコスタレイというのも価値が高いと言えるでしょう。長期休養明けの前々走もL5が57.8秒のハイレベル戦ですが、L2が11.2-11.4と高い瞬発力も要求されたことで少し苦しくなったか。この時がプラス18キロでしたが、太め感はなく、むしろパワーアップしたのだと思われます。前走は更に6キロ増えました。前半は緩いペースになりそうなので、先行して後半5Fのロンスパ戦に持ち込めばここも突破できるでしょう。
○7.ラスマドレスラスマドレスも持続力型の馬。連勝の内容が超優秀です。4走前は道中でマクりが入ったことでペースアップ。L5は57.7秒とかなり速くなりました。本馬は3.4角で位置を押し上げると、先行して粘っていた2頭も楽に差し切りました。上がり33.8秒は、次点に0.8秒差も付けるダントツの数字でした。スローペースを問答無用のロンスパで突き抜けたことからペースの融通性は高いと言えるでしょう。続く昇級戦もL5が57.1秒と非常に速くなりましたが、楽に差し切り勝ち。オープンまで出世するのは確実だと考えていました。ところが、前々走の元町Sは3勝クラスの強力馬を全て寄せ集めてきたような超ハイレベル戦に。1000m通過も57.1秒の超ハイペースになりました。さすがに追走に苦しむ結果に。最後までよく伸びましたが、届かず0.4秒差の8着まで。このような超ハイペースにまでなると厳しいのでしょう。前走の京都は時計がかなり掛かっていたや、ペースアップが遅くなったことが敗因でしょう。2番手に付けたエアサージュに33.8秒の上がりでまとめられては万事休す。高速馬場で長く脚を使うタイプでしょう。高速馬場ならスローペースでもマクり上がって行けるタイプ。今の京都も今回のペースも合うはずです。
他。2.ジュリアバローズ:ディープインパクト産駒で、32秒台の上がりを使えていたことからも元々は瞬発力型。年齢を重ねてトップスピードに衰えが出てきて、持続力型にシフトしてきたという印象です。前走はL2が11.0-11.2の余力ラップ戦で、切れ負けした形。2.3走前は共にハイペースの差し競馬。前々走の元町Sは出遅れに加えて、直線で狭くなる場面がありながらも2着まで差してきました。好走がハイペースに偏っていることからも、スローペース想定のここではどうか。11.アグラシアド:使える脚が短いタイプ。前走は好メンバーが揃った一戦で、1000m通過59.1秒のハイペース。直線は馬群をさばいて伸びてきましたが、終いに脚が鈍っています。前々走は淀みないラップで、差し馬に有利な流れ。楽に突き抜けたとはいえ、時計は遅く相手も微妙でした。
L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています(Lはラストの「L」になります)。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。
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