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展望:東京芝のクッション値は9.6で、これは4月19日以降の最高値になります。先週までの東京芝は内枠先行馬有利な傾向が継続していましたが、Bコース替わりとクッション値が上がったことでその傾向がより顕著になるはずです。今年は前走で逃げた馬がゼロ頭のメンバー構成。スローになればなったで、速い上がりを使える差し馬が追い込んで来られます。昨年は3F通過34.9秒のスローでしたが、32.6秒の上がりを使ったレッドモンレーヴが差し切りました。今年は過小評価されているだろう馬から狙いました。
◎11.スズハローム非常に高く評価しており、重賞級だと言い続けてきた馬です。ですが、これは控え目な発言。本音ではG1級だと思っています(1600mだと少し長そうなのが、惜しいところです)。鮫島克駿騎手の控える戦法は合っています。前走・キタサンブラックCは五分のスタートから早めに外へ。直線では大外に出して豪快に差し切りました。ハナ差勝ちではありましたが、インを突いた2着馬とは大きな進路差がありました。勝ち時計は1.20.4に留まったとはいえ、1勝クラスは稍重で1.20.2をマークしています。相手が強くなればなったで、時計短縮は可能でしょう。前々走は輸送でマイナス8キロと減らしてしまったことが敗因。今回は1週前追い切り後に美浦入りしており、対策は万全です。ペースが遅くても32秒台の上がりを使って差して来られるでしょう。3走前には32.6秒の豪脚を使っています。本来は位置を取れる馬で、今回は中団辺りから比較的ロスのない競馬ができそう。鮫島克駿騎手はインにこだわる騎手です。差し切って安田記念へ。
○3.ソーヴァリアント3歳時にはいずれG1を勝てると思っていた器。このまま終わって欲しくはありません。前走・マイラーズCは絞れてマイナス16キロ。一歩目で躓いて一列後ろになったという話です。800m通過45.6秒のハイペースだったので控えたのは良かったものの、3.4コーナーでは一番外を回るロス。直線は伸びかけましたが、残り200mを切ってから脚が鈍りました。3走前のマイルCSはスタート後に外にヨレて躓く不利。そこから促していくと引っ掛かってしまいました。太かった中山記念でも引っ掛かっており、マイルを使ってから折り合い面に難が出てきた印象です。その意味では1400mに短縮するのはプラス。今回はモレイラ騎手に鞍上強化。上手く折り合いを付けて、少し足りない面を補ってくれそう。本来の先行策で改めて期待します。
▲2.リュミエールノワル1400mに短縮して一気の三連勝。前走・湘南Sは3F通過33.8秒のハイペースを2番手から押し切り。厳しい展開の中、1.19.9で勝ったことは評価。例年、このくらいで走れれば勝ち負けになっています。前々走・岡崎特別も3F通過33.6秒のハイペースを3番手から押し切り。対して3走前の1勝クラスは3F通過34.6秒と緩めのペースを押し切り。ハイペース耐性も先行力も高い馬。スローになった時、速い上がりを使えるのかがカギにはなりますが、好枠を引けたので大崩れはしなさそうです。川田騎手に鞍上強化する点もプラス。
以下は無印の馬について。
1.トウシンマカオ前走・高松宮記念はインをロスなく回る競馬で、上手く乗れたと思います。鞍上は「こういう馬場は良くない」と述べていました。元々、北海道シリーズでのパフォーマンスが低かったことからも時計の出る馬場はプラスだと考えています。勝利経験のある東京は良いでしょう。4走前・スワンSは3F通過34.1秒での逃げ。スローになりやすい京都外回りということを考えれば、やや速かったと言えるでしょう。残り200m手前で捕まりましたが、0.7秒差に踏ん張りました。今回は差しの上手い菅原明良騎手が脚を溜めて乗ってくれそう。脚さえ溜まれば1400mはこなせると思いますが、その反面、差し馬勢に差されてしまうのではないかと不安が先立ちます。穴なら、と考えていましたが、上位人気想定で買いたい馬ではありません。4.レッドモンレーヴ前走・中山記念はプラス14キロで、少し太めのシルエット。出遅れて離れた最後方から。最後は無理をしていませんでした。鞍上は「嫌気を出して、気持ちが乗らなかった」と述べており、馬場も悪かったので参考外でも。前々走・マイルCSはやや出負け。中団待機で、伸びてはいますが、伸び負けたという形でした。鞍上は「流れが急でしたね。右回りや京都が良くないというわけではなく、東京の時のように、直線に向くまで構えてこられなかったです」と述べていました。3走前・富士Sは中緩みのない超ハイペース。後方待機からよく伸びてきて2着確保。1.31.6で走破したのは優秀。3着ソーヴァリアントに0.4秒差を付けているだけに価値は高いと言えるでしょう。昨年は3F通過34.9秒のスローペースを一気の差し切り。昨年より1キロ増える点はカギ。心配なのは金曜に坂路で2度も時計を出していること。同じく金曜に2度時計を出したマイルCSでは案外な伸びでした。プール併用で本数は十分ですが、私は蛯名正義厩舎の調整力を疑っています。5.クリノガウディー前走・京葉Sは骨折で2年ぶり。五分のスタートから後方待機。見せ場なく終わりました。休み前も惨敗を繰り返していたので、もう少し上昇気配が見えてくるまでは買いにくい。6.プルパレイ2戦連続上がり最速をマークして復調気配にあります。前走・鞍馬Sは3F通過33.7秒。超高速馬場の京都としてはスローペース。縦長馬群にならなかったことで、速い上がりを使える差し馬も届く展開になりました。前々走・モルガナイトSは出遅れて最後方から。3F通過33.0秒とはいえ、馬場が良くて前が残れる展開に。本馬は直線で進路を切り替えるところがありながら33.7秒の上がり最速をマークしました。1200mで次点に0.3秒差を付ける上がりは優秀でしょう。せん馬になってからようやく良さが出てきたようです。今回は連闘と一気の相手強化、距離延長がカギ。マイルで勝ち鞍があり、1400mで重賞を勝っている馬ですが、1200mに短縮して良さが出てきているので、今、対応できるかどうか。距離に問題がなくとも、相手関係が厳しくなるので見送ります。7.グランデマーレ4ヶ月ぶりの前走・ダービー卿CTは外枠から先行したものの、3.4コーナーでズルズルと位置を悪くして直線も伸びず。陣営は「今の状態でどこまでやれるか」と弱気でした。前々走・オーロCは掛かり気味。3角で落ち着きました。追い込んできた2着馬とは最後脚色同じで交わさせる様子はありませんでした。しぶとく押し切ったのは評価できますが、勝ち時計は1.20.6。この時計では少し足りません。叩いてどこまで上積みがあるか、7歳にして時計短縮ができるかがカギ。8.アネゴハダ前走・サンライズSのマイナス12キロは絞れたもの。内枠を生かして差し切りましたが、超高速馬場だった1月の中山で1.08.7は高く評価できる数字ではありません。外の差し馬勢に詰め寄られていた点もどうか。1400mは守備範囲ではあるものの、上位の上がりを使えるタイプではないので、上がりの掛かる阪神の方が良さそうな印象があります。9.ダノンスコーピオン前走・阪神Cはブリンカーを着用。スタートは出負けも、出していきました。直線は手応えがありそうでしたが、残り200mで失速。鞍上は「直線に入ると気持ちが切れて、やめてしまっていました」と述べていました。今回は福永祐一厩舎に転厩しての初戦。陣営は「いい動きができるまで時間をかけて乗り込んだ。息の入りは良く、仕上がりはいい。今回は矯正力がきつくないハミで臨む」と述べています。福永厩舎が好調なので少し怖いのは確かですが、もう少し結果が出てから。10.ロードマックス後方一手ですが、速い上がりは使える馬。長期休養明けだった前走・モルガナイトSは大外枠でかなり外目を回されたことが響きました。当時の福島はイン前有利。2〜4走前は前有利で展開が不向きでした。速い上がりを使って差は詰めています。昨年は3F通過34.9秒のスローで、33.1秒の上がりを使っても間に合わないレースになりました。1400mは守備範囲でしょう。そんなに差はないでしょうが、展開の助けが欲しいところです。12.メイショウチタン陣営が左回り1400mがベストだと述べている馬。前走・谷川岳Sの時の新潟外回りは先行有利な傾向にありました。800m通過46.8秒のハイペースを先行しましたが、縦長馬群になって差しにくい展開だったように思います。東京芝1400mでは崩れていませんが、持ち時計は1.20.6。これでは足りません。相手が強力になるG2で勝負になるかは疑問です。13.ダディーズビビッド本命を打った前走・ダービー卿CTは道中インで、直線で外に出す理想的な運び。残り200mでは馬券内もありそうなくらい見せ場十分。鞍上の三浦皇成騎手は「今後はマイルを使えるようになったことは大きい」と述べていましたが、最後に甘くなったのは距離が原因だったのではないかと考えています。阪神C・昨年の阪急杯は1分19秒台半ばで走破しており、力はある馬。かつてより先行力も付いてきています。昨年の京王杯SCは切れ負けする形での3着でした。今年、切れ味のある馬が少ないので、持ち前の先行力を生かして粘り込めるかどうか。バルサムノートやウインマーベルの内に入ったのことはプラスですが、内枠や中枠勢もある程度位置を取りそう。好きな馬なので押さえたいですが、今回は外枠すぎるということで見送ります。14.バルサムノート前走・オーシャンSは出遅れて後方から。後方でもかなり行きたがっていました。3角は外で、4角では更に大外へ。ちぐはぐな競馬になっても34.1秒の上がり最速をマーク。力は示しました。前々走・北九州記念は4角から直線で内にモタれる面を見せました。鞍上は馬場の良い外に出したがっていたので、内を突くしかなくなったのが致命的でした。3走前・浜松Sは3F通過33.5秒のハイペースを先行。折り合いは付いていました。展開不利でアネゴハダの追撃を押し切ったのは強い内容です。1.20.0も馬場を考えれば十分な好時計。1200mは少し忙しそうなので、1400mがベスト。力さえ出せれば、通用して良い馬ですが、外すぎる枠が気がかり。内枠勢・中枠勢に加えて、この馬の内のメイショウチタン、ダディーズビビッドも出していくはずで、外々を回されたり、一列後ろになったりしそうで。スタートを決められるかもカギです。15.ウインマーベル前走・高松宮記念はやや出負け。元からスタートが上手くない馬です。また、ノメって進んで行かなかったという話。直線でインを空ける馬が目立ちましたが、結局、内をロスなく回した馬が有利でした。その点、インに入れたのは良かったものの、ノメったことが大きく響いたものだと思われます。阪急杯・阪神Cは内枠を生かしての勝利。上がりの掛かる阪神芝1400mは向くタイプでしょう。昨年、2着に好走しているものの、上がりの掛かる方が良いと思います。力は上位ですが、バルサムノート同様、外すぎる枠がカギ。阪神の方が良い馬が1番人気想定。昨年2着ですが、ほぼ完璧に乗って勝てなかったという見立てです。スワンSでも伸び負けており、やはり阪神ベストでしょう。
L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています(Lはラストの「L」になります)。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。
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