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展望:中山は開幕週が雨に見舞われましたが、JRA画像を見る限り、インコースはそう悪化はしていません。まだ内枠有利だと考えて良いでしょう。また、先週は逃げ・先行馬が圧倒的に有利でした。馬場は金曜正午時点で重馬場ですが、レース時点では良馬場まで乾きそう。クッション値を見る限り、今年1月や近年の3月開催よりは時計が掛かる馬場造成になっていそうです。今年は徹底逃げ馬こそいませんが、内枠を引いたグレイトゲイナーが逃げるはず。続く先行タイプが多いメンバー構成。馬場傾向からも先行有利で、ここは好位差しの競馬ができる馬から狙いました。
◎9.シュバルツカイザー5走前のしらかば賞ではレコード勝ちを収めており、力は確かですが、何故かあまり人気にならないタイプ。前走・カーバンクルSは同週3歳1勝クラスより時計の遅い低レベル戦だったとはいえ、本馬はメンバーの中で1番外目を通すというロスの多い競馬で勝ち切りました。本馬に関しては評価して良いでしょう。前々走の京阪杯は出遅れはあったものの、まさかの殿負け。鞍上によれば、「直線はフォームがバラバラで、いい頃のストライドではなかった」という話。度外視しても。3走前のみちのくSはまず飛ばないと思って観ていましたが、伸びきれず5着。4走前のキーンランドCは外差し馬場を生かせる大外枠で4着。もう一歩足りませんが、どうやらボコボコに荒れた馬場が苦手な模様です。今の中山は含水率が高くても荒れている訳ではありません。道悪自体は得意な馬です。セン馬になって1200mを使うようになって以来、安定して走れています。まだ2週目でキレイな中山芝なら崩れないだろうと考えて本命とします。
○13.ダディーズビビッド本命を打った前走・阪神Cは4角手前で挟まれて一列下げる場面がありました。最後まで伸びてはおり、1.19.6で走破できたなら骨折明けとしては上々です。前々走の京王杯SCは切れ負け。3走前の高松宮記念はすんなり先行できたことに驚きました。結果、外差し決着になったので仕方ない敗戦だったとはいえ、追走力が付いてきて、もう完全に本格化。4走前の阪急杯ではアグリをもう少しで差し切る勢いでした。3着には0.4秒差を付けており、地力強化は明らか。3F通過33.1秒だった阪神Cでも楽に追走していただけに、1200mでも追走負けはしません。外枠は不利ですが、ここにアグリと互角に戦える馬がいるかと考えた時、いないだろうという結論に至りました。ロスさえ防げれば。
▲10.ビッグシーザー不利等でまともに走れていませんでしたが、前走は全く不利なく先行して押し切りました。このくらいはやれて当然の馬。前々走の京阪杯はハイペースで逃げたことが不利だったのに加えて、伸びないインを通りました。3走前のオパールSはインどん詰まりで完全に度外視できる内容。4走前のセントウルSは6番枠だったというのに外を回されるロスが響きました。今回、外枠を引きましたが、テンが速いのでそうロスある競馬にはならないはずです。番手から運べそう。外差し決着になった京阪杯でもゴール寸前まで粘っており、ハイペース耐性の高さも見せています。崩れるとすれば、明らかなオーバーペースになった時でしょうか。
以下は無印の馬について。
1.バースクライ3勝クラス勝ちが優秀。開幕週の中山芝で超高速馬場で内をロスなく回って差し切り。1.07.2の勝ち時計は馬場差込みでも優秀でしょう。前走は5着争いには加わり、5着とはタイム差なし。インが荒れていたので外を回されたことはさほど不利にはなっていないはず。今回、最内枠は絶好ですが、このメンバーに入るとテンが速い方ではなくて。中団やや後ろから届かない競馬になりそう。2.ヨシノイースター3勝クラスではシュバルツカイザーを撃破して勝利した馬。昇級後の3戦は全て出遅れるという不運が重なりました。それでも鞍馬SとタンザナイトSではよく伸びてきました。スタートを決めた前走は3F通過34.0秒と、小倉にしては遅いペースに。直線では馬場の良い外目に出していって押し切りました。まともならこれくらいはやれる馬です。今回、スタートがカギ。出れば通用するはずで、丸山元気騎手も先行させてくれそう。スタート面のリスクを許容できるかどうか。三連複で押さえておくのはありでしょう。3.ショウナンハクラク本来、時計の掛かる馬場の方がパフォーマンスが高い馬。4走前は1.07.3で快勝しており、高速馬場にも対応できました。前走・シルクロードSは出遅れ。低速馬場も味方に5着まで追い込んできました。前々走の淀短距離Sは外枠で外を回されすぎました。7着ならそれなりに頑張ったと言えます。3走前の京阪杯は外枠の差し馬が恵まれる展開・馬場で、特に不利なく回ってきましたが、終い伸びを欠いて0.6秒差7着。スタート面がカギになるのは当然ですが、まともに出たとしてもテンの速度では見劣りするはずです。4.グレイトゲイナー休み明けだった4走前から覚醒。その4走前は1.07.9という好時計で勝利。終い11.7秒と前も止まっていない中での差し切りで、高く評価しています。3走前のみちのくSは外差し馬場になっていた福島。直線では伸びないインから、並びかけてきたサンライズオネストを差し返す場面があり、これまた強い内容でした。前々走の京阪杯は外枠の差し馬が恵まれたレース。ビッグシーザーと0.1秒差のところまで差してきましたが、こちらの方が恵まれた展開ではありました。前走・カーバンクルSは字面だけ見れば1.07.8は速いのですが、同週の3歳1勝クラスで1.07.6が出ただけにレースレベルは低かったと考えています。ですが、本馬は出遅れからリカバー。この馬が勢いを付けたことで2F目が10.3秒と速くなりました。本馬に関しては負荷が高かったので、評価して良いでしょう。今回はビッグシーザーがいて、格好の目標にされそうだということで印は回しませんでした。5.マテンロウオリオン近走は良いところがありません。富士Sは超ハイペースを前目から。直線はインで追い出しを待たされましたが、待たされたからこそ終いはジワジワと伸びて来られたのでしょう。早めに仕掛けていれば止まっていたペースでした。初の1200mになりますが、テンの速度から先行できる可能性はかなり低く、見送りが妥当でしょう。6.ボンボヤージ前走・京都牝馬Sは1F長かった。前々走・淀短距離Sは出遅れて後方からになり、全く伸びず。ボコボコの馬場が向かず、無理をしなかったという話です。3走前・オパールSは外々を回されて、直線では外に弾かれる不利。昨年のセントウルSは中団前目から早めに進出して4着に残す好内容でした。北九州記念の5着は内枠に恵まれた結果。セントウルSの時だけ走ればあっても良さそうですが、買うには何か後押しがなければ。7.ジュビリーヘッド前走・京阪杯は好発を切って先行。ハイペースを先行する形で、直線では馬場の悪い内目を突いたとはいえ、前で残っている馬がいるだけに止まり過ぎの感は否めません。前々走・スプリンターズSはスタートひと息で、3角で挟まれて下がる不利。3走前・キーンランドCではシナモンスティック・トウシンマカオ・シュバルツカイザーに完敗。好走パターンが読みにくいところがありますが、4走前の函館スプリントSはハイペースの中、徐々に位置を上げていく好騎乗だったと判断。昨年のカーバンクルS勝ちは、スローペースを先行する形で展開に恵まれています。展開に恵まれて何とかというレベルでしょうか。8.バルサムノート初の1200mだった前走・北九州記念は4角から直線で内にモタれる面を見せました。鞍上は馬場の良い外に出したがっていたので、内を突くしかなくなったのが致命的でした。前々走は1.20.0で勝っている通り、力は通用しますが、モタれるのは馬の癖なので、ラチを頼れる内枠が欲しいところでしょう。今回は中枠と半端なところになってしまいました。11.キミワクイーン前走の京阪杯は馬場のイン悪化によって外枠が有利になったレース。本馬は5番枠で直線も伸びないインを通された分の負け。2着と0.5秒差なら悪くはありませんでした。前々走のスプリンターズSは15番枠が響いて後方に。上がり最速の33.7秒を使い、4着とは0.2秒差のところまで追い込んできました。強い競馬をしています。3走前のキーンランドCは外差し馬場。本馬は腹を括って距離ロスを防ぐインを狙う競馬に。馬場の悪いところを通らされたので、0.7秒差7着は仕方ありません。4走前の函館スプリントSが非常に強い競馬で、外枠から道中も外を回しながら鋭い脚で突き抜けました。他の上位馬は内を通していた馬だったので強さが際立ちます。近走は度外視できる内容ばかり。巻き返す力はあるので、展開が向くかどうかだけ。今回は差し届かずになると見て消します。12.カイザーメランジェ勝ったルミエールオータムダッシュは不良馬場と1000m、外枠が向いての好走。新潟芝1000mはダート馬でも走れる通り、持続力の高さが要求されるコース(息が入りにくいことが要因)。前走・シルクロードSは手応えがなくなるのも早すぎました。トップスピードも衰えている今、1200mで買える馬ではないでしょう。14.オタルエバー前走のシルクロードSは内5頭目辺りを先行。インが荒れていたとはいえ、外過ぎたかもしれません。直線では全く伸びず、印象の悪い負け方でした。前々走のラピスラズリSはL2が11.0-11.4で、本馬は終い11秒フラット程度でまとめており、余力ある差し切り勝ちでした。前走が実力ではないはずなので、もう少しやれても良いですが、14番枠で位置を悪くしそうで。15.トウシンマカオ3歳時は、オパールSと京阪杯を不利な外枠から勝った馬で、今後はこの馬の時代が到来するだろうと考えていました。昨年のシルクロードSは外枠の不利が響いての負け。高松宮記念は不良馬場が敗因でしょう。高速馬場向きだと考えているので、北海道シリーズでの2戦でパフォーマンスを落としたのはまだ言い訳が利きます。前々走・スワンSはハイペースの逃げになったことに加えて、1F長かったのでしょう。前走の京阪杯は終い10秒台を使って差し切っているはずで、やはり力は上。高速馬場の中山なら尚の事プラス。この馬は外枠の方が良いという話を耳にしたことがありますが、私は懐疑的です。もし、伸び伸びと走れる外枠の方が良かったとしても、外枠自体が不利なので、相殺されるでしょう。不利な枠だと判断して消しとします。16.シナモンスティック前走・カーバンクルSは残り100mで息切れ。+8キロで、馬体も緩かったように映りました。前々走のキーンランドCは外差し馬場でしたが、逃げ馬が不在でハナを奪いに行きました。3.4コーナーでは上手く外目に出すことで馬場の悪いところも通さずに済みました。シュバルツカイザーとトウシンマカオに先着したのは立派。3走前のUHB賞を高く評価しています。3F通過34.4秒と平均的に流れたにもかかわらず、L2は11.1-11.3でまとめて勝利。1.08.2も馬場を考えれば非常に優秀です。一度叩いたここは巻き返し必至だと考えていましたが、16番枠は致命的……。行ききれる程、テンは速くなくて。
L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています(Lはラストの「L」になります)。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。
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