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近年の東京芝は外枠の差し馬が恵まれやすい馬場に移行してきていますが、Dコースで開催される第1回開催に関しては内枠先行有利の傾向が強くなっています。今年の東京新聞杯は徹底逃げ馬と呼べるのがウインカーネリアンのみ。ブリンカー装着で挑みます。京都金杯で大逃げを打ったドルチェモアはブリンカー外しになるので、無理はしないでしょう。地力上位のマスクトディーヴァは堅実に差してくるはず。ウインカーネリアンの単騎逃げですんなり隊列は決まり、先行馬が残れる展開になると予想しました。
◎6.マスクトディーヴァ1000m通過が57.3秒の超ハイペースになったローズSのパフォーマンスが衝撃的。残り200mですでに先頭に立っていましたが、1600m通過が1.31.2と破格です。超ハイペースの中、中団よりも前に位置を取れたのだから追走力も高い。前走・秋華賞は直線入り口で外から蓋をされる格好になり、追い出しが遅れましたが、終いはリバティアイランドを追い詰めました。能力は抜けていると見ていて、前有利の展開になっても堅実に差してくるでしょう。
○13.トゥードジボン前走・京都金杯はここ2戦の逃げではなく、控える競馬での3着好走。前々走の3勝クラスはL4が44.8秒という滅多に見ないラップになりました。このレースを考えても力は確かです。重賞で控えても問題なかった以上、ここも高く評価しなければなりません。速い上がりにも対応できて、今の前有利な東京はかなり合いそうな馬です。逃げるであろうウインカーネリアンは、昨年、追いかけてきた組が弱かったのも幸いしました。今年は追いかける組がこの馬を筆頭に強力で、ウインカーネリアンは捕まると見ています。
▲8.ホウオウビスケッツ個人的に、日本ダービーで本命を打ったくらいに高く評価している馬です。前走はかなり引っ掛かり、ユニコーンライオンのハナを叩くという無茶な競馬に。残り100mでパタっと止まったという印象で、12着という数字程、悪い印象は受けていません。また、前走は毎日王冠を回避して仕切り直しの一戦で、状態面もひと息だと陣営が述べていました。評価しているのが、L5を57.7秒とかなり速い水準でまとめたフリージア賞での逃げ切り。2着サスツルギも先週、3勝クラスを勝ち上がり、3着マキシも長期休養明けで2週前に楽勝しました。控える競馬もできる馬で、あまり岩田康誠騎手ならインに潜り込もうとしてくれるはず。イン突きができる好枠です。テンの速度で多少劣る点だけが不安。距離短縮の分、決め手ももう少し強化されそうで。
△12.コナコースト前走・ターコイズSは外枠から「普通に出していくとかなり外を回る」ことになるため、控えたという話です。その後もインには潜れず、外を回される形に。ペースも馬場を考えれば速くなく、展開も向きませんでした。度外視で構いません。秋華賞とオークスは距離も長かったのでしょう。桜花賞はペースが流れた中、2番手から1.32.3という好時計で走破しました。4歳世代ならマイルC組よりも桜花賞組の方が上だと考えています。予想通り、前走の大敗でオッズが甘くなってくれています。本来、先行力は高い馬で、トゥードジボンやホウオウビスケッツと共に好位差しの競馬ができるでしょう。
☆15.フリームファクシ本来、絞るところですが、執筆現在、単勝最低人気で複勝が14番人気。ほんの少額、押さえておきます。前々走・チャレンジCはテーオーシリウスの2番手でずっと力んで走っていました。その割には残り100mまで頑張っており、マイルの方が良いだろうと、京都金杯の時に書きました。その前走・京都金杯は外枠がカギだと考えていました。道中は外目で、直線も外でしたが、よく伸びて5着に健闘。アヴェラーレに交わされたのは決め手の差でしょう。通用の力はあるので、あとは58キロがどうか。さすがに二桁人気になるような馬ではないでしょう。
以下は無印の馬について。
1.サクラトゥジュールコーナリング性能が高く、前走の中山金杯でも4角では手応え良く回ってきました。ただ、かなりの大外を回ったのが響いて間に合いませんでした。前々走の関屋記念は、キャンター予定だった調整で時計が出すぎたため、最終追い切りなしでの出走になりました。ゲートは五分に出たものの、行き脚が付かず後方から。32.8秒の最速上がりを使ったことは、調整の狂いがあったことを踏まえれば、評価できる内容です。3走前のメイSは淀みないラップでインをロスなく回った馬が有利に。インを回ってきての勝利は恵まれているものの、1.44.7の勝ち時計は優秀です。昨年の東京新聞杯は酷く折り合いを欠いたことが敗因。高いコーナリング性能を活かせるコースがベターだと考えていますが、東京でもやれる馬。課題は追走力。ここ2走のように後方からになっては届かないでしょう。2.アスクコンナモンダ前走・キャピタルSは出脚が鈍くて後方から。800m通過48.0秒の超スローで完全に差せない流れに。道中は口を割っていました。終いはよく伸びて京都金杯2着のセッションを交わしての3着は評価。前々走の京成杯AHも後方から。道中すぐインにいたメイショウシンタケが4着に来ていただけに1.0秒差9着は物足りない内容です。重馬場の3走前の3勝クラスは出遅れましたが、ペースが流れた中、インで溜められたのは向いたと思います。直線では進路が狭くなりましたが、窮屈なところを割っての勝利。4走前も出負け。4角出口付近で2着馬に蓋をされる厳しい競馬ながら差し切りました。出遅れ癖が気になるので、スタートの上手い横山武史騎手はプラスでしょう。前々走・京成杯AHの負けと、スタートを出ても追走力がない点が気になります。3.ドルチェモア2年前の朝日杯はかなりメンバーに恵まれました。直線の向かい風の影響で差しにくくなったのも味方しました。評価するならダノンタッチダウンの方。前走・京都金杯はブリンカー着用で暴走気味の大逃げになりました。今回は外して挑みますが、近走、惨敗ばかりでは買えません。4.ルージュリナージュ前走・ターコイズSは出遅れて後方から。4角では大外に出して進出を開始しましたが、外を回ったロスが響いて間に合わず。終いまで伸びていました。前々走は出遅れましたが、ペースが流れたので展開は向きました。3走前は直線でなかなか進路が開きませんでしたが、最後は急追する好内容。出遅れずにスタートを決めて、かつ、中団辺りに付ければチャンスがあっても。5.ウインカーネリアン前走・ブリーダーズカップマイルは惨敗に終わりましたが、小回りで勝手も違ったと思うので、参考外にしても構いません。スタートを決めて逃げたことだけ評価しておけば。前々走・毎日王冠は好発を切って単騎逃げに。早めに並びかけられながら残り200m過ぎまで先頭を死守したなら悪くない内容です。ここの上位馬は出走してきません。3走前・安田記念は残り100mで力尽きましたが、ここの上位馬も出走がないメンバー構成。昨年の東京新聞杯は800m通過45.8秒のハイペース。内・前有利の馬場も味方にして逃げ切りました。今年も同斤量で出走できるのは良いでしょう。内枠先行有利の馬場なので警戒は必要ですが、追いかけてくる組が強く、今年は2番手以下の先行馬に交わされて甘くなると予想しています。7.ジャスティンカフェ前走・マイルチャンピオンシップは一瞬は勝つかという位の伸びを見せましたが、それも一瞬で、前のソウルラッシュを交わせず。とはいえ、G1で通用するならG3では格上です。毎日王冠は展開にも泣いた印象。後ろ過ぎました。昨年の東京新聞杯は前が壁になり、仕掛けが遅れるロスが響きました。昨年より1キロ増える点は不安ですが、力上位は確かでしょう。後方から差せる展開になるかどうか。私は前目の馬を評価したので消します。9.ウンブライル2走前からブリンカーを着用。その効果は大きいようです。前走・マイルCは外枠有利の馬場でしたが、出遅れてすぐ外に出せていたので不利は防げていました。終い猛追してアタマ差の2着。脚色はこの馬が断然だっただけに勿体ないレースになりました。前々走のニュージーランドCはインも荒れていたので15番枠が不利になったかは微妙なところ。こちらも終いは急追しました。同世代同士なら上の存在ですが、問題は現4歳・マイル路線のレベル。マイルCはレベルが高かったとは言えません。ただ、この馬は猛追していただけに……。評価が難しいところ。いずれにしてもスタートにも課題が残る現状で、ここでは買いにくい。10.ダノンタッチダウンまず、前々走の富士Sはイライラしていたという話で、中緩みを全く作らない超ハイペースの暴走。前走はスタートひと息からリカバー。馬場が緩くて直線はノメっていたそうですが、0.8秒差の8着なら復調気配は見えました。3走前・マイルCは残り100mで失速。良馬場向きでしょう。4歳世代のマイル路線は低レベルだと考えていますが、この馬だけは期待していました。良馬場の東京なら巻き返す条件は整った印象。1.3.4走前は馬場、2走前は暴走、と考えれば、買えることは買える馬ですが……、前々走の暴走が気がかりです。11.マテンロウスカイ前走・リゲルSは800m通過47.7秒のスローペース。L2も10.7-11.4と速くなり、2着ドゥアイズ・3着エスコーラ共に速い脚を使っても差せない流れに。その意味で、2番手から先行できたマテンロウスカイは展開に恵まれています。前々走のカシオペアSは1000m通過57.6秒の超ハイペース。先頭とは離れた5番手だったとはいえ、少し前すぎたかもしれません。4着ならそれなりに走っています。3走前・ケフェウスSは1000m通過57.1秒の大逃げで、完全なオーバーペース。4走前のエプソムCはハイペースを2番手から。厳しい展開になっての3着は評価できます。5走前も1000m通過58.4秒とハイペースの逃げ。ハイペース耐性が高いだけに逃げればしぶとく粘りそう。鞍上の横山典弘騎手がハイペースの逃げを打てば、チャンスはあるかもしれません。普通に回ってくる競馬では、印を打った先行馬に決め手でやや劣るのではないでしょうか。14.サウンドビバーチェ前走は7ヶ月振りで中身ができていなかったと鞍上が述べていました。3走前の阪神牝馬Sは展開に恵まれての勝利だと考えていただけに、前々走・ヴィクトリアマイルで5着に好走したのは少し驚きました。ただ、中緩みが大きくて前有利になったのが好走要因でしょう。もう少し走ってくるまでは買いにくくて。16.アヴェラーレ前走・京都金杯はAコースの開放によってインが恵まれたレース。18番枠から終始、外々を回して追い込んできたのは強い内容。前々走・スワンSは出遅れ。ハイペースをリカバリーした分、切れ味が鈍った印象です。前々走の関屋記念は後半が速くなって内を通した馬が有利に。内枠を活かしての勝利となりました。前走内容からもマイルの方が良いのでしょう。鞍上のキングスコート騎手は不良馬場の中山では大活躍。やはり腕はあるのでしょう、欧州に近い馬場で開催なら高く評価しなければなりません。とはいえ、今回は良馬場の東京。外枠の差し馬は割引が必要な馬場だと考えています。
L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています(Lはラストの「L」になります)。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。
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