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今の京都芝は馬場がかなり悪化して、インはもう伸びません。1200mは物理的に外に出しづらいため、そのまま馬場の悪いインを通される危険性が高い内枠は明確に不利。狙いは外枠勢から。どうやら外も良くないようで、差し馬の切れ味も削がれている模様。あまり深い位置からの追い込みは決まらないと考えた方が良さそう。外枠の中から、ある程度位置を取れる馬がベター。時計の掛かる芝を得意としている馬を狙うことも重要視しました。
◎16.トゥラヴェスーラ前走・京阪杯は外枠を引いて中団から。外差し馬場を活かして、終始、外目を通って4着に好走。タフな馬場には強い馬。前々走の北九州記念はイン有利の馬場。インに潜り込んで直線は外に出したものの、前が壁になって騎手が立ち上がる場面がありました。3走前のCBC賞は10.8秒の区間で外目を回した負荷が高くて伸びあぐねた印象です。高松宮記念は完全な外差し馬場の中、ただ1頭、イン突きで3着に好走した通り、タフな馬場は全く苦にしません。58キロは相対的に不利ですが、2.3走前にこなしています。今回はかなり買いやすい印象で、普通に回ってくれば圏内と考えて本命とします。
○13.アグリ前走・阪神Cは3F通過33.1秒の超ハイペース。14番枠からラチ沿いまで潜り込む最高の騎乗はできました。敗れたとはいえ、0.1秒差で、1.19.4で走破しているなら上々の結果です。前々走・スプリンターズSはスタートイマイチで後方から。道中も外目を回りましたが、終いは鋭い脚で追い込んできました。3走前・セントウルSも控える競馬で2着でしたが、鞍上の横山典弘騎手がそういう競馬を選んでいる、という印象です。4走前のチェアマンズスプリントプライズは外々を回されてロスの多い競馬に。差し決着になった5走前の高松宮記念は先行馬で最先着と、タフな京都もこなせるでしょう。本来、先行力はあるので、先行してくれやすい坂井瑠星騎手とは手が合いそう。
▲14.テイエムスパーダ前々走・セントウルSでは逃げれば強いところを見せつけました。勝ち時計は1.07.2と、申し分ありません。前走・スプリンターズSは出がひと息で、押して押して逃げようとはしましたが、ジャスパークローネにハナを奪われました。あまりテンの速い逃げ馬ではないので、カルネアサーダの回避は運が向いてきました。不良馬場のフェニックス賞でナムラクレアと半馬身差があり、タフな馬場もこなせるはず。前に行きすぎると止まるというイメージから楽逃げが叶いそう。要警戒。
△9.サンライズロナウド前走はスタートひと息で後方から。3F通過35.2秒のスローペースにハマり、厳しいと思って見ていましたが、届かないような位置から差し切る強い競馬でした。前々走は3F通過33.1秒の超ハイペースで中団からに。二桁通過順の馬が上位を占めた中で4着なら強い競馬をしています。直線はインで追い出しを待たされる場面がありながら4着は強い競馬です(ただ、待たされた分、伸びたのかもしれません)。4走前は中緩みを作らないという型破りなラップで3着に好走しています。ここまでの馬場は未経験とはいえ、時計の掛かる馬場もこなしている馬。相当強いはず。
☆15.バースクライ前走の3勝クラスは開幕週の中山芝で超高速馬場でした。内をロスなく回って差し切り。1.07.2の勝ち時計は馬場差込みでも優秀でしょう。タフな馬場は3走前の小倉やデビュー2戦目の紅梅Sでこなしています。3連勝の内容が良く、54キロなら通用するでしょう。タフな馬場は、紅梅Sや3走前でこなしています。
☆17.オタルエバー前走のラピスラズリSは、超高速馬場の中山。3F通過33.9秒は実質的にスローだったのでしょう。後半2Fが11.0-11.4は評価できるラップで、終いの伸び脚も際立っていました。通常の馬場なら時計・ラップともに評価するのですが、着差も少なく、どこまで価値があるのか判断に悩まされます。前々走の3勝クラスは出遅れからリカバー。進路を切り替えるロスがありながらギリギリ差し切りました。この時が重馬場で、それ以前を見てもタフな馬場は向いているはず。
以下は無印の馬について。
1.カイザーメランジェ前々走は不良馬場のルミエールオータムダッシュ。馬場も外枠も向いたと言えるでしょう。もう9歳でスピード能力は衰えているので、時計の掛かる今の京都芝はプラス。とはいえ、最内枠から伸びてくるのは厳しいでしょう。2.リバーラ前走・カーバンクルSは外を回されたにしても全く見せ場がなく惨敗。長期休養明けが響いたとしか思えません。前々走の函館スプリントSは3F通過33.0秒のハイペースで、途中からハナを奪うという強引な競馬に。ハナを奪うのに脚を使ってしまったという印象で、失速は仕方ありません。0.6秒差ならそれなりに頑張っていますが、この時の52キロから54キロに増えるのは買いにくい。デキがどこまで戻っているかも不安で。3.ホープフルサイン前走・タンザナイトSはハイペース。インで我慢できたメリットこそあったものの、カルネアサーダにハナ差2着なら好内容。昨年の淀短距離S(中京開催)も内枠を利してカルネアサーダを差し切っています。追走力がなさすぎる点と内枠は大きくマイナス。4.ルガル葵Sでは1.07.2という好タイムで2着。内をロスなく回れたとはいえ、一列前のビッグシーザーも同じくインを回ってきました。ビッグシーザーに先着したのなら、ここでも実力は上。前走・京阪杯は外が伸びる馬場。外目を追走したのは恵まれたと思いますが、やや位置取りが前過ぎたという印象。時計の掛かっていた馬場で1.07.7の2着なら評価できます。57.5キロは見込まれました。加えて4番枠は明確に不利。無印にする大きな理由ができました。5.エターナルタイム前走・富士Sは中緩みのない超ハイペースを先行。それでも直線は手応え抜群で伸びかけましたが、さすがにペースが厳しくて失速。6着でも悪くはありません。前々走の3勝クラスは残り200mであった1馬身差を交わして楽勝。本馬は終い11.4秒程度で駆け抜けているのでまだ余力がありました。3走前は差し決着とはいえ、先行したアサヒが2着に残っています。基本的にはスタートが良く、行きっぷりも良い馬なので1200mは向きそう。特殊馬場での進路取りが上手いルメール騎手なので警戒は必要ですが、5番枠は厳しい枠。妙味を考えれば、消しが妥当でしょう。6.サトノラムセス1200mは2度しか使っていません。前走・淀短距離Sは内枠から促して位置を取りに行きました。内をロスなく回って恵まれてはいますが、カルネアサーダと同着の4着なら想像以上にやれました。その前に1200mを使ったのは不良馬場の鞍馬S。出遅れて最後方になりましたが、上がり2位の脚を使って0.5秒差。55キロはプラス。外枠ならと考えていましたが、6番枠は厳しいでしょう。7.ジューンオレンジ前走の3勝クラスはスタートひと息もリカバリーして先行。3F通過35.2秒と遅めだったとはいえ、終い11.4秒は止まっていない水準で余力あり。ただ、相手関係には恵まれています。前々走の2勝クラスはコーナーで外目に出しながらも完勝。3走前は時計の掛かっていた函館芝1200m戦。3F通過33.5秒で、終い12.4秒なら差してきても良いラップでしたが、4着馬に交わされての5着。2.3勝クラス勝ちの内容自体は評価できますが、勝ち時計が重賞では足らず、1200mでは案外な競馬。足りないと見ます。8.ディヴィナシオン追走力は全くなく、出遅れ癖もありますが、高い上がり性能を備えています。差しの利く展開・馬場にさえなれば重賞でも通用する馬で、昨年のオーシャンSでは普段よりも位置を取って2着に好走しました。前走・カーバンクルSは2日前の3歳1勝クラスよりも勝ち時計が0.2秒遅い低レベル戦。出遅れて後方から。あまりインに入れず、早めに外を進出して上がり最速。上がりを使えたことだけは評価できます。前々走の京阪杯はスタートこそ決めたものの、最後方から。外が伸びる馬場の中、インを突いて伸びきれず。3走前のみちのくSもスタートを決めて後方から。外差し馬場の中、インを突いて狭くなっていました。2.3走前の内容から、外差し馬場でもインを突くしかないほどに追走力がないと考えるしかありません。4走前はイン有利の馬場でのイン突きが決まって3着に好走しました。好走条件がかなり限られていて、まずはスタートを決めること、外を回せるくらいに追走できることが今回は必須でしょう。この現状では買いにくくて……。10.カワキタレブリー前走は久しぶりの1200m。道中はインで、直線は外へ出しましたが、詰まって進路を切り替えるロスがありました。上がりは使えているので、外枠を引いて展開に恵まれれば、大穴があっても。11.サンライズオネスト前走・カーバンクルSは超高速馬場で、2日前の3歳1勝クラスよりも0.2秒遅い勝ち時計でレベルは低かったと見ています。ただ、サンライズオネストは外枠から終始、外を回された上で0.1秒差なので、一定の評価は与えられます。前々走・ラピスラズリSも超高速馬場。最内枠でロスなく乗れて0.1秒差。勝ったオタルエバーよりは下かもしれません。3走前のみちのくSはタフな外差し馬場で、勝ったグレイトゲイナーより展開が恵まれていますが、差し返されての2着。タフな馬場が良いかも微妙で、今となっては重賞では一枚劣るか。12.メイショウソラフネ前走・淀短距離Sは、陣営が前に馬を置きたいと述べていました。外を回されるのではないかと評価を下げましたが、インに潜り込んで馬の後ろに入るという最高の騎乗ができました。3勝クラスで負けた2戦は、同馬主のメイショウエニシアがいて競馬がしづらかったはず。前走内容から通用しそうですが、最高の騎乗ができたということで、今回は割り引きました。18.ショウナンハクラク前走・淀短距離Sは15番枠からコーナーで1番外を回っていました。まだインの良い馬場だったので、このロスは響いたはずですが、直線を迎えての手応えは抜群。最後は伸びあぐねましたが、7着は強い競馬をしています。前々走の京阪杯は一転、直線は外が伸びる馬場に。道中は内目で直線は外に出す理想的な競馬で8着。少し足りませんでした。3走前の3勝クラスは内が良い馬場で、最内枠を利して完勝。勝ち時計は1.07.3と、持ち時計を1秒短縮しました。この時、持ち時計のなさを不安視していたので、時計の掛かる馬場はプラスに働きそう。京阪杯が案外だったことから力量面でどうか。
L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています(Lはラストの「L」になります)。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。
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