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中京ダート1800mの内枠有利は有名ですが、低速化すると外から被せていくことのメリットが高まり、外枠有利にさえなります。含水率の低さから枠傾向がどうなるか心配していましたが、土曜を見る限りでは内枠有利で問題なさそうです。また、中京はコーナー角がキツく、外をマクり気味に上がっていくと失速しやすくなっています。今年は1番人気のセラフィックコールが外をマクっていく馬で、2番人気のレモンポップも大外枠。人気馬に不利な条件が整い、なかなか面白い一戦になりそうです。
展開:砂を被りたくないはずのドゥラエレーデが主張するはず。大外枠のレモンポップも外目を回されて消耗したくないため、出していってロスを少なくするはず。中京を知り尽くしている坂井瑠星騎手が乗るだけに外を回される競馬は防ぎたいと考えているはずです。砂を被ること自体に問題はない馬なので、ラチ沿いまで潜り込めればベスト。他の先行勢が「そうはさせまい」と考えれば、ペースアップするでしょう。1000m通過が60秒台に入れば、差しも決まりやすくなるレースなのですが、ペース読みも難しいところです。外をマクるしかないセラフィックコールと距離不安に大外枠のレモンポップは切りますが、もし来ても的中可能性十分のワイドだけで購入します。
◎1.メイクアリープ前走のみやこSは1000m通過61.2秒で先行馬不利の流れでした。先行して2着はやはり力があるなと再認識。前々走の太秦Sは1000m通過60.5秒のハイペースの逃げで、残り200mで捕まったもの。オーバーペースで0.3秒差なら頑張っています。3走前・4走前もハイペースになり、高い上がり性能を備えている馬に差されましたが、小差。スタートが上手な馬なので、最内枠で被されて位置を取れないようなことはないでしょう。昨年のグロリアムンディのようにはならないはずです。ハイペース耐性も高い馬なので、ペースがどう転んでも問題ないという安心感があります。今回は絶好の最内枠だと考えて本命とします。
○5.ドゥラエレーデ日本のダート適性が非常に分かりにくいのですが、未勝利戦は3F通過36.4秒と速めの流れを楽に先行。差し有利の展開だったはずですが、2歳戦としては好時計で完勝。UAEダービーはデルマソトガケには完敗しましたが、コンティノアールとペリエールに大きく先着しているなら弱いはずはありません。ここ2走は完全に先行不利のペースで共に1.1秒差。はっきりとした敗因あっての敗戦を経由してダートG1挑戦は妙味あり。砂を被りたくないはずなので逃げか番手でしょうか。G1を制覇した時のムルザバエフ騎手が乗れるのも評価ポイントです。一発あるなら、この馬のスローペースの逃げでしょう。この馬からのワイドを購入しても配当が取れるので、ワイドでフォーメーションを組み立てて購入します。本命だけから買う訳ではないのでご注意ください。
▲9.クラウンプライド前走・コリアカップはグロリアムンディ相手に大楽勝。前々走・帝王賞は先行馬不利の流れでしたが、早めに抜け出してハナ差2着まで踏ん張ったのは高く評価。昨年はスローペースを先行する形で恵まれてはいますが、ラスト1Fを12.3秒でまとめている訳ですからジュンライトボルトには切れ負けしたという評価でも問題ありません。古馬優勢のダート中距離路線ということを考えれば、3歳でトップ層相手にやれていた点は評価。ハイペースになり自分の競馬ができなかったドバイワールドカップでも終い伸びてきました。この高い安定感を評価して3番手評価とします。どうやら馬券は連系ではクラウンプライドが1番売れているようで、それも納得です。
△4.テーオーケインズ前走・JBCクラシックは砂厚10センチの大井だったので言い訳は利きます。本来、時計の出るダートの方が良い馬です。前々走の帝王賞はハイペース。最後は差してくる側での3着で僅差ならまだまだトップクラス。昨年は外目を回されたロスが響いての4着。今年は4番枠と好枠を引いたので、上位の存在だと考えて良いでしょう。もう少し含水率が高めならなお良かったと思います。差す競馬にも回れるので、想定以上にペースが上がった時にも安心です。
以下は買わない馬について。
2.メイショウハリオ前走・JBCクラシックは1000m通過が61.5秒。砂厚10センチに深くなった大井ということを考えれば、差しの届くペースだったはずですが、その砂が合わなかった可能性が高いだろうと考えています。帝王賞はプロミストウォリアの作るハイペースが向いた面もありますが、ダート中距離トップ層のクラウンプライドとテーオーケインズを撃破したのだから実力に疑いはありません。届くかどうかだけ。
3.ジオグリフ前走・南部杯の内容が大きく不満。展開には恵まれたはずですが、先行策から失速しての9着には見どころなし。レモンポップはともかく、2着以下にも離される大敗。ここで求められる適性と違うとはいえ、中央よりも時計の出る盛岡ダートで1.37.0では言い訳が利きません。サウジカップは4着と頑張っているのですが……。ブリンカー着用効果があれば、大駆けもあるかもしれませんが、前走内容からは買いにくい馬です。
6.グロリアムンディ前走・コリアカップはクラウンプライドに完敗も、外目を回った分もありました。前々走・平安S時の京都ダートは稍重なのにやたらと時計が掛かる馬場に。ラスト2Fが13.0-13.5と失速して先行馬に厳しくなりましたが、ハギノアレグリアスに2馬身半差なら好内容。前々走のダイオライト記念は特に先行馬に厳しいペースではなかったはずですが、控える競馬から直線は突き放す一方。素質馬が開花した印象です。ルメール騎手が乗るのも頼もしい限り。昨年に関しては、スタートでアオッたにしても進んでいきませんでした。長期休養明けだったのも少なからず影響したのだと考えています。今年も長期休養明けで、最終追い切りでは一杯に追って終いが12.0秒と遅め。ゴールドハイアーに遅れた点も含めて不安が大きいと考えています。印を回すか悩みましたが、ここは思い切って切ります。
7.ウィルソンテソーロスタートの出があまり良くなく二の脚で先行していくタイプ。今回、原優介騎手が大きなチャンスを手にしましたが、原騎手もスタートが上手くない騎手なので多少割り引き。G1でも通用すると思っていただけに、前走・JBCクラシックは案外な結果でした。金沢をこなしているだけに、砂厚の問題ではないと考えています。戸崎騎手と交流重賞の鬼・川田騎手で連勝を重ねてきた馬で、上位層にはやや劣るのかもしれませんが、この馬の評価に関してはあまり自信を持てないのが本音。
8.アーテルアストレア上がり性能だけなら上位。前走・JBCレディスクラシックは、砂厚が深くなって先行有利・馬格ある馬が有利になっていた大井で差して3着は高評価できます。以前よりも多少、位置を取れるようになっているのもプラス。とはいえ、牡馬相手のG1で通用するような時計面の担保もありません。
10.ノットゥルノ折り合い面が課題の馬で、南部杯は距離短縮を活かして2着とは0.3秒差。2000mでは厳しいだろうと思っていたJBCクラシックで2着に来たのは驚きました。太りやすい馬だそうで、馬体が絞れていたのも好走の要因という話です。JBCクラシックは逃げたからこそ折り合いが付いたと思うので、逃げが難しそうなここでは評価しにくい馬。
11.ハギノアレグリアス前々走の帝王賞は早めに動いたのもあったとはいえ、上位とは4馬身差。頂上決戦になると、少しだけ劣るという印象を抱きました。前走・シリウスSは差し馬に有利な流れだったので、勝ったこの馬よりも2着のアイコンテーラーの方を評価しています。
12.セラフィックコール前走・みやこSは1000m通過61.2秒のハイペース。今までは3.4コーナーで動くことが多かったですが、ここはさほど動かずにいて結果的に正解。恵まれた面もあったとはいえ、並の馬では直線だけでまとめて差し切れません。36.1秒の上がりは次点に0.7秒差を付けるダントツの数字です。阪神や京都は外から進出するのが全く不利になりませんが、中京では厳禁。スタートは悪いので今回も後方からでしょう。馬群に入れたことのない馬で、今回、いきなりインに潜り込む競馬をすることもないはず。外を回して直線だけで差しきれるかどうか。ペース次第でもありますが、基本的には厳しいと言わざるを得ません。勝ったら脱帽です。
13.ケイアイシェルビー前走・武蔵野Sは超ハイペースを4着と頑張りましたが、このレースは減速し続けるラップで、外枠勢が位置を押し上げるタイミングがありませんでした。そういう訳で、コーナーでインをロスなく回った馬が上位に来ました。2番手から4着は評価できますが、負けて評価するなら外目を回して5着だったペースセッティング。地力不足で、G1では不要だと考えます。
14.アイコンテーラーまず、BSN賞が時計・ラップ共に優秀。1.50.8で、ラスト4Fが49.1秒、ラスト2Fは12.1-12.5です。この時点で、昨年勝ったジュンライトボルトより上の存在だと考えました。シリウスSは1F長かったのと、先行馬不利の流れで2着。勝ったハギノアレグリアスよりも高い評価を与えています。前走・JBCレディスクラシックは砂を入れ替えた大井開催。比較的馬格のある先行馬ということで、他馬よりも適性があったように思います。それでもグランブリッジに4馬身差は完勝。今回はモレイラ騎手が鞍上ということで、内枠に入れば本命と考えていました。14番枠というだけならまだしも、外のレモンポップに被されて位置を悪くしそうな枠では……。
15.レモンポップまず、フェブラリーSとチャンピオンズカップは求められる適性が全く別のため、両方勝つのが非常に難しくなっています。この馬はローテーション面からフェブラリーSの方が向いている馬で、初の1800mで、起伏の激しい中京ダート、大外枠……、こなさなければいけないことが沢山あります。テンは速いので、おそらくは外を回るロスを防ぐために逃げか先行策を取るのではないでしょうか。陣営はマイルですら長いと考えていたそうで、それは事実だと考えています。1600mの武蔵野Sで交わされたギルデッドミラーを、1400mの根岸Sでは逆転しました。能力が適性を凌駕できるのか。私の予想方法では軽視するしかありません。
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