活躍中の先輩女性が藤田菜七子騎手へエール!
名古屋競馬所属
2002年重賞初勝利ママさん騎手として一線で活躍中
今年2月に行われたフェブラリーS(GI)で、GI初騎乗を果たした藤田菜七子騎手。今度は同レースでもコンビを組んだコパノキッキングとともに、4月10日(水)に大井競馬場で開催される東京スプリント(JpnIII)に参戦。自身初の重賞制覇に挑みます。 そこで今回は“一線級で活躍する先輩女性騎手”からエールを頂くべく、名古屋所属の宮下瞳騎手を取材。菜七子騎手への応援メッセージとともに、自身の初重賞制覇時の思い出を伺いました。(取材・文=赤見千尋) ―― 藤田菜七子騎手の活躍はどうご覧になっていますか? ものすごい活躍ですよね。勝ち星もそうですし、GIにも2度騎乗して、デビューからここまで本当に順調にきていると思います。とても注目されている中でしっかり結果を出していて、彼女の芯の強さは本当にすごいなと。プレッシャーに強いというか、そういうものに動じず冷静に乗れていますよね。 ―― 騎乗面での変化などは感じますか? もともとキレイなフォームで乗っていましたが、ここ半年くらいでさらに良くなった印象があります。落ち着きが増したというか、出遅れたりしても慌てないし、我慢するところはしっかり我慢していて、冷静に判断しているなと。落ち着いて騎乗するというのは、意外と難しいことですから。 ―― 注目された中で結果を出し続けるというのは、宮下騎手自身も歩んで来られた道ではないですか? いえいえ、わたしよりも菜七子ちゃんの方がずっと大変だと思います。わたし自身のことをお話すると、やっぱりプレッシャーというのはキツイ面もありますけれど、注目してもらえるというのは有り難いことなので。プレッシャーとしてまともに受けるのではなく、注目していただけることを楽しみたいという気持ちで乗っています。 ―― 頑張り続ける原動力は何ですか? 一番は息子たちの笑顔ですね! 2人の笑顔を見ると、疲れも吹っ飛びます。 ―― 今、藤田騎手には、いつ重賞初制覇するかということに注目が集まっています。宮下騎手の初重賞制覇は2002年名古屋のクリスタルCでしたね。 もう17年前ですか…。随分前ですね(笑)。あの時は3着までが大接戦で、正直勝ったかどうかまったくわからず、とにかく必死に追っていました。勝ったことがわかった時には本当に嬉しかったですね。 ―― 一昨年、昨年と勝利して重賞3勝。他のレースとの違いはありますか? 普段のレースの積み重ねですし、より重みがあるレースです。自分のモチベーションも上がるし、周りからの注目度も高いので、その中で経験を積めるというのは大きな財産です。 ―― では、東京スプリントに挑む藤田菜七子騎手へ、エールをお願いします。 菜七子ちゃんの活躍はとても刺激になるし、いつもパワーをもらっています。コパノキッキングとの初戦だったフェブラリーSもいい脚で伸びて来て、惜しいレースでした。今回は2度目のコンビなので、さらに息の合ったレースができるのではないでしょうか。今度こその気持ちで頑張って欲しいです。
2016年重賞初勝利昨年は通算300勝も達成
今年2月に行われたフェブラリーS(GI)で、GI初騎乗を果たした藤田菜七子騎手。今度は同レースでもコンビを組んだコパノキッキングとともに、4月10日(水)に大井競馬場で開催される東京スプリント(JpnIII)に参戦。自身初の重賞制覇に挑みます。 そこで今回は“一線級で活躍する先輩女性騎手”からエールを頂くべく、名古屋所属の木之前葵騎手を取材。菜七子騎手への応援メッセージとともに、自身の初重賞制覇時の思い出を伺いました。(取材・文=赤見千尋) ―― 藤田菜七子騎手の活躍はどうご覧になっていますか? 大きな舞台に乗れる菜七子ちゃんは本当にすごいと思いますし、GIにも騎乗して、騎手として正直羨ましいです。最近の乗り方を見ていると、これまで以上に追い方が低くなっていて、重心が馬と近いんですよね。馬にとって楽に走れるのではないかという感じがしています。どんなトレーニングをしているのかとか、詳しく聞いてみたいです。 ―― 直接お話したことは? あるんですけど、競馬の時だったり、テレビの取材だったりで、ゆっくり話したことがないんですよ。今度ご飯に行こうねって言っているんですけど、なかなか日程が合わなくて実現していないんです。 ―― 名古屋に遠征に来た時の印象はいかがでしたか? 3年くらい前なんですけど、その時わたしの乗り馬に乗って、逃げ切っちゃったんです! うわ、やられたって思いました(苦笑)。人気薄の馬だったし、初騎乗で力を出し切ったわけで、本当にすごいなと。わたしも刺激を受けて、もっと頑張ろうと思いました。 ―― 現在藤田騎手は初重賞制覇が期待されていますが、木之前騎手の初重賞制覇は2016年の新春ペガサスC。圧倒的1番人気だったカツゲキキトキトで制しました。 あの時はものすごく緊張したんですけど、本当に馬が強くて、何もしないで勝たせてもらいました。自分は何も出来ていない状態だったのに、馬が頑張ってくれて。本当に馬と関係者の方々に感謝しています。ただ、その前にも勝てそうな機会ってあったんですよ。でも引っ掛かってしまってダメでした…。重賞を勝つというのはとても大きいと思います。自分の気持ち的にも、周りの見る目も。簡単には勝てないですし、馬との出会い、めぐり逢いも大切ですから、そういう馬を任せてもらえるように頑張ります。 ―― 4月からはJRAのルールに合わせて永年2キロ減での騎乗が始まりますね。 はい! これはかなり大きなことです。スタートダッシュや最後の粘りが違うと思うし、何より馬も集まりやすくなると思うので。菜七子ちゃんの活躍によって地方にもいい影響が出ているので、このチャンスを活かしたいです。 ―― では、東京スプリントでコパノキッキングに騎乗する藤田騎手にエールをお願いします。 フェブラリーSの時は厳しい展開になってしまいましたが、最後伸びて来たので熱くなってかなり応援しました。今回は2回目の騎乗なので、馬のこともさらに良くわかると思うし、ぜひ頑張って欲しいです。今回も全力で応援します!
出馬表
コパノキッキング × 藤田菜七子騎手 はAIにどう映る!?
打倒コパノはいるか!?
東京スプリントが行われる大井1200mは、コーナーがきつく、一旦コーナーでスピードを落としてコーナーを走り、直線に入って再加速するコース。余程のハイペースにならなければ、ラスト600∼400mで緩んで、残り400∼200mで加速するラップ推移になります。大井競馬場では、コーナーで一旦スピードが殺されてしまい、そこから再加速も含めて直線が386m。JRAの競馬場の中山・京都・阪神より直線は長いのですが、強制的に一度スピードを殺されてしまっては、コパノキッキングの長所(1000m戦を圧勝できるスピード)が最大限に生きません。このマイナス面を減らす方法は、前に行かせること。その点も、スタートの不安、近走は1400∼1600mで控えてる競馬をしていることなど課題はあります。 大井1200mは長所が最大限に生きる条件ではないので割引は必要と考えています。この条件で藤田菜七子騎手がコパノキッキングをどのように走らせるのか、とても注目しています。