この時期の2歳戦は勢力図ができているようで、実はまったくできていないケースが多いもの。園田も例外ではない。重賞で好走すれば評価は上がるのはもちろんだが、ひとつの勝ち鞍で評価が高騰するのは常。肝心な将来性がないがしろにされがちで、そこに荒れる要因がある。
そういう意味ではツムタイザンとて断然の存在ではない。しかし、新馬勝ちは当然としても、距離延びた前走のパフォーマンスは見ている者をうならせた。直線を向いてからの弾け方は半端じゃなかった。あれなら更なる距離延長も追い風としか思えない。3連勝で重賞制覇に花を添える公算が大だ。
アイルビーゼアの前走は相手が悪すぎた。地元馬同士なら見直せるし、外枠だからといって軽視するのはいかがなものか。北海道デビューの馬は早い時期から鍛えられており、年内はその貯金で賄えるだろう。
2か月ぶりをひと叩きされたフセノチェリーの上昇度も相当。枠も絶好だ。道中うまく溜めて行ければ勝機が出てくる。
アッと驚く下克上を起こす馬がいるとすればスマイルサルファーだろう。休み明けで距離延長の前走は3着敗退も中身の濃さたるや筆舌に尽くしがたい。スタートで不利を受けながら、ツムタイザンを凌ぐ上がりタイムを叩き出した。いろんな面で上積みが一番大きいのはこの馬かもしれない。
もつれればシェナキングの出番。認定競走でも善戦止まりだが、たぶんに不器用な脚質に起因している。重賞だからと言ってスタイルを変える必要はない。直線の叩き合いは望むところ。馬券圏内なら届く可能性はある。
公開日時:2020/10/14 16:41